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一章
初期装備すら揃わねぇ。
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俺、ルイ・アナニエルは手元にある報酬金と先ほど買った食パンを見て溜め息をついた。
いつからこんな貧乏な生活になったんだろうか…
~10年前~
俺の両親は冒険者、ヒューマンだった。
俺が6歳の頃、ダンジョンに向かったきり帰ってこなかった。戦死だと告げれられた。
俺には優しい兄が居たが、兄は俺を養うために稼ぎのあるヒューマンという職業を選んだ。
それから時が経ち、俺が15歳になった頃、ダンジョンに行った兄が帰ってくることはなかった。
そのとき俺は最後の家族を失った。
・第1章 「駆け出ヒューマン」
ヒューマンと言う職業に就いたのはいいが全くと言っていいほど収入が少ない。
俺の住む村は町と呼べるくらい大きい村なのでいろんな職業があるのだが、昔から俺はヒューマンと言う職業になりたくてダンジョンへ行き強いクリーチャーを討伐する日を夢見ていた。
ヒューマンになりたい理由の一つは国を守る仕事であり、男として誇れる仕事であるからだ。もう一つは給料がいいのである。
俺にとっては、一つの理由に過ぎないが…
本当はダンジョンにやられた家族事が忘れられないからだ。
ヒューマンは国家公認の組織であり給料は税金で賄われている。しかし全てのヒューマンに同額支払われるわけではない。命をかけた仕事だから強いクリーチャーを倒せばそれに見合った報酬が支払われるってわけだ。
ヒューマンは戦士か魔法使いの二種類に別れ、またそれぞれには6つのランクがあるのだ。それに加え最高ランクの6になると二つ名も貰えるのだ。
俺は先月誕生日を迎え16歳になると、すぐにヒューマンの戦士の試験を受け合格したばかりのまだまだ新人でランクも一番下だ。
「腹が減った。今日は食パンを1斤買えたからマシだよな。毎日雑魚クリーチャーを倒してベルを稼いでも生活費で消えていく。いったいどんだけ倒せばお金はたまんだよ。俺はまだ実力がないから高難易度の討伐ダンジョンには行けないし、アルバイトでもしようかな。」
俺はどんなアルバイトをしようか考え始めた。(確かバーの店長が人手が足りないと言っていたな、でもあそこの店員のマーカオさん苦手なんだよな、この前もサービスとか言ってやたらボディタッチとか激しんだよな・・・でも給料はいいからなぁ)
マーカオさんとはバーで働く女性口調の男性店員だ。給料を取るか、僕の#身体_からだ__#の安全を取るかと僕はブツブツと考えていた。
「金に困ってるようだな青年」
「えっ!痛っ!」
ふいに声をかけられ顔を上げると、看板に頭をぶつけてしまった。
声をかけてきたのは黒いローブを着た老人だった。フードまでかぶっているから顔が見えない。
「失礼、お前さんの話を盗み聞きしておったんじゃが、どうやらお金に困っておるときこえたが…?」
俺が小声で呟いた独り言にすぎないのに老人には聞こえていたらしい、なんと耳のいい老人なのだろうか。
「盗み聞きとは趣味がわるいですよ。とりあえず、はい。ダンジョンを進めていく上で装備を整えたくてもお金ないし、それ以前に生活費を稼ぐので精一杯で装備を買えなくて…」
俺は情けないと言った顔をしてみせた
「盗み聞きは済まんかった、実は元情報屋での、つい商業癖が出てしまったんじゃ許してくれ…さて、本題へ入ろうか、少し奇妙な情報が私の耳に入ったのだが話を聞いてはみないか?」
「聞かせてくださ…や、やっぱりいいです」
情報を得るにはそれ相応の対価を払わなければないはず、しかし今の俺は食パンが一斤に所持金が雀の涙ほどしか残ってないのを思い出した
「すみません。せっかく情報を提供してくださるのに」
俺は丁寧に情報屋さんの親切を断りその場を去ろうとしたが情報屋さんの次の言葉に耳を疑った
「・・・村の危機でもか?たくさんの人が死んでも構わんというのか?よく聞け、お代はいらん」
「お代・・・本当にいらないんですか?」
俺は確認するように聞いた、すると老人はニヤリと笑って話し始めた。
「ダンジョンに生息しているクリーチャーがダンジョン内を破壊して世界中で暴れまわっているそうじゃ。そして、この国でもダンジョン内を破壊しようと働くクリーチャーの姿が目撃されている。」
「!?」
俺は驚き開いた口がしばらく塞がらなかった。
「そうじゃ、生活どころの問題じゃないさ、お前さんがヒューマンだからこその話だ。さて、話はこれだけじゃ、お前さん、この話を聞いてどう思う?」
「どうったって…俺は装備も揃ってなければ生活するので精一杯なんです。しかもランクはまだ全然下位ランクのソルジャーですし、雑魚クリーチャーを倒すのにも手こずる俺がダンジョンから湧き出るクリーチャーの群れを倒す事は出来ないに決まってるじゃないですか。それよりまず村のみんなに知らせないと…」
僕は走り出そうとしたが、老人に強く腕を掴まれた。
「まて馬鹿者!村のみんなに伝えてどうなる。村を混乱させる気か?村人の中にはランクだってナイトリーダーまでならいるはずじゃ、そして、ヒューマンの数はそう少なくないはずだ。私はそのヒューマン達に声をかけて、いざという時に備えて戦える部隊を裏で作ろうと考えておるんじゃよ。」
「なぜ裏でやるんですか?何を隠す必要があるんです?!村が危機に晒されているんですよ!」
「落ち着け、今この情報を流す事が村の1番の不安要素にるじゃろうが。」
確かに俺は少し冷静さを失ってしまっていた。
「…騒いでしまって済みません。それでこれからどうすればいいですか?」
落ち着きを取り戻すと老人は掴んでいた手を離してくれた。(しかし老人にしては力が強い、腕に手の形の痣ができてしまった。)
「少しは自分で考えんか!フンッ、今の現状、国は各村や街でヒューマン隊を結成しているらしいのだが、各ランク帯に別れて集団討伐の訓練を主に行なっているとの話じゃ。」
俺は老人の言うことに納得したが重要なことを思い出した。
「各ランクにって言っても今この村にいるのはおそらく、ランク1のソルジャーとランク2のフェンサー、ランク3のナイトリーダーくらいですよ?魔法使いなんて最低ランクのイタコすらいない」
そう、俺の住む村は都心から離れてるのと、クリーチャーにも襲われにくい辺境の土地にあるため、なかなか高ランクのヒューマンは集まらないのだ。
「だからワシらもまずは、隊の結成から進め、ランクの高いやつをリーダーとし、訓練をするんじゃよ。クリーチャーが村を襲うまではまだ時間があるはずじゃ。ワシはまた情報を探りに潜るからの。お前さんも知り合いのヒューマンに声をかけておいてくれ」
「わ、わかりました…あ、あの最後にお名前伺ってもよろしいですか?」
俺は今にも暗闇に溶け込みそうな老人の後ろ姿に声をかけた
「・・・ラガードだよ」一言そう言うと再び闇に消えてしまった
それから、数日が経った。何とか村のヒューマン達を集めヒューマン隊の結成には成功した。
みんなにラガードという情報屋からの情報だと言うと納得してくれた。どうやらラガードは有名な情報屋らしくヒューマンの間では有名な人物らしい。
俺は悟られないように知ったかぶるのにも精一杯だった。俺はランク帯が一番低く新人ということもあり、訓練どころか物資集めや、訓練サポートに回されることが多かった。
俺も村の為に戦いたいという意思はあるものの、クリーチャーとの戦いの経験が少ないのと新人ソルジャーであるということから、雑用係に回された。
自分でも力不足なのは知っていたから、雑用でも何でも皆んなの力になれるならと俺は精を出して頑張った。
雑用でも楽しいこともあり、同じ年頃のランク2のソルという女の子と友達になれた。彼女は本来魔法使いなりたかったらしいが、戦士の試験しか受からなかったので仕方なく戦士になったらしい。
彼女はいつも口癖のように
「姉のように強くなるんだ!そして戦士から初めての魔法戦士になるんだ」と言っていた。
ソルは休憩の時間を利用して僕にも剣技を教えてくれた。
「腰をもっと落として!両腕でしっかりと柄を握る!よそ見しない!」
と言った具合に厳しいが優しく教えてくれた。
この時、これから起こる戦いを強いヒューマン達が勝利してくれると俺は軽く考えていた。
訓練が始まって3ヶ月が経ち、ヒューマン達の志が落ちている中、急に緊張の走る情報が飛び込んできた。
それは国内の村で初めてクリーチャーの襲撃があったとの情報だ。
村は壊滅でランク帯の高いヒューマン達がいたにも関わらず手も足も出なかったかのように村は焼け野原になっていたという。
これを聞いたヒューマン達はどんなクリーチャーが襲撃したのかわからなくて対策が立てれない状況下に置かれていた。
そんな矢先であった。訓練をしている途中に村の展望台から襲撃を知らせる大きな音がしたのであった。
俺が見た光景はランク帯の低いクリーチャーの群れだった。この村のヒューマンの人数は約50人でクリーチャーの群れはそう多くはなかった。
この数だと他のヒューマン達が倒してくれる…と思った俺は村の皆んなに家の中に入って外に出ないように呼びかけをしつつ、逃げ遅れた村人を避難場所まで護衛するなどサポート役に徹していた。
思ったよりも戦いが長く、夕暮れになりかけてきたところ、ある一人のヒューマンがここに駆け寄って来てこう言った。
「村人をこの村から逃すんだ、早くしろ!」
と一言だけ言い戦闘へもどって行った。俺は何が何だかんだ訳がわからなかったが、駆け寄って来たヒューマンの言う通り、村人にこの村から出て避難するように誘導した。
村人達は只事ではないと感じ一目散に逃げ回って行った。
俺は戦闘がどうなってるのか気になり急いで戻ったが、そこでルイが目にしたのはヒューマン達がやられた姿だった。
絶望感を感じているような目で、強いヒューマンが倒れてる姿を見てこう言った。
「何で、強いヒューマン達が低ランク帯のクリーチャーにやられてるんだよ…」
っと、そこに謎の声が…
「なぜヒューマンが全滅か知りたいか…」
「誰だ!」
俺は、急いで周りを見渡す。と、そこに居たのは情報屋だった。
「あんた何者だ!」
「質問の多い餓鬼だね、まぁ、その前にヒューマン隊を結成させてくれてありがとうと言わせてもらうよ。一気に片付ける事が出来て気持ちが良かった。とりあえず私は新世界を築く為にクリーチャーを操るSランク人型クリーチャーのロマノフと申します。以後お見知り置きを…と言っても君はここで死んでもらいますけどね…サヨナラ」
っと、ロマノフは腕を刀にして振りかぶったがルイはとっさの判断で避け、村の中へと逃げ込んだ。周りの雑魚モンスターを必要としなくなったロマノフは一人で村の中へと入って行った。
いつからこんな貧乏な生活になったんだろうか…
~10年前~
俺の両親は冒険者、ヒューマンだった。
俺が6歳の頃、ダンジョンに向かったきり帰ってこなかった。戦死だと告げれられた。
俺には優しい兄が居たが、兄は俺を養うために稼ぎのあるヒューマンという職業を選んだ。
それから時が経ち、俺が15歳になった頃、ダンジョンに行った兄が帰ってくることはなかった。
そのとき俺は最後の家族を失った。
・第1章 「駆け出ヒューマン」
ヒューマンと言う職業に就いたのはいいが全くと言っていいほど収入が少ない。
俺の住む村は町と呼べるくらい大きい村なのでいろんな職業があるのだが、昔から俺はヒューマンと言う職業になりたくてダンジョンへ行き強いクリーチャーを討伐する日を夢見ていた。
ヒューマンになりたい理由の一つは国を守る仕事であり、男として誇れる仕事であるからだ。もう一つは給料がいいのである。
俺にとっては、一つの理由に過ぎないが…
本当はダンジョンにやられた家族事が忘れられないからだ。
ヒューマンは国家公認の組織であり給料は税金で賄われている。しかし全てのヒューマンに同額支払われるわけではない。命をかけた仕事だから強いクリーチャーを倒せばそれに見合った報酬が支払われるってわけだ。
ヒューマンは戦士か魔法使いの二種類に別れ、またそれぞれには6つのランクがあるのだ。それに加え最高ランクの6になると二つ名も貰えるのだ。
俺は先月誕生日を迎え16歳になると、すぐにヒューマンの戦士の試験を受け合格したばかりのまだまだ新人でランクも一番下だ。
「腹が減った。今日は食パンを1斤買えたからマシだよな。毎日雑魚クリーチャーを倒してベルを稼いでも生活費で消えていく。いったいどんだけ倒せばお金はたまんだよ。俺はまだ実力がないから高難易度の討伐ダンジョンには行けないし、アルバイトでもしようかな。」
俺はどんなアルバイトをしようか考え始めた。(確かバーの店長が人手が足りないと言っていたな、でもあそこの店員のマーカオさん苦手なんだよな、この前もサービスとか言ってやたらボディタッチとか激しんだよな・・・でも給料はいいからなぁ)
マーカオさんとはバーで働く女性口調の男性店員だ。給料を取るか、僕の#身体_からだ__#の安全を取るかと僕はブツブツと考えていた。
「金に困ってるようだな青年」
「えっ!痛っ!」
ふいに声をかけられ顔を上げると、看板に頭をぶつけてしまった。
声をかけてきたのは黒いローブを着た老人だった。フードまでかぶっているから顔が見えない。
「失礼、お前さんの話を盗み聞きしておったんじゃが、どうやらお金に困っておるときこえたが…?」
俺が小声で呟いた独り言にすぎないのに老人には聞こえていたらしい、なんと耳のいい老人なのだろうか。
「盗み聞きとは趣味がわるいですよ。とりあえず、はい。ダンジョンを進めていく上で装備を整えたくてもお金ないし、それ以前に生活費を稼ぐので精一杯で装備を買えなくて…」
俺は情けないと言った顔をしてみせた
「盗み聞きは済まんかった、実は元情報屋での、つい商業癖が出てしまったんじゃ許してくれ…さて、本題へ入ろうか、少し奇妙な情報が私の耳に入ったのだが話を聞いてはみないか?」
「聞かせてくださ…や、やっぱりいいです」
情報を得るにはそれ相応の対価を払わなければないはず、しかし今の俺は食パンが一斤に所持金が雀の涙ほどしか残ってないのを思い出した
「すみません。せっかく情報を提供してくださるのに」
俺は丁寧に情報屋さんの親切を断りその場を去ろうとしたが情報屋さんの次の言葉に耳を疑った
「・・・村の危機でもか?たくさんの人が死んでも構わんというのか?よく聞け、お代はいらん」
「お代・・・本当にいらないんですか?」
俺は確認するように聞いた、すると老人はニヤリと笑って話し始めた。
「ダンジョンに生息しているクリーチャーがダンジョン内を破壊して世界中で暴れまわっているそうじゃ。そして、この国でもダンジョン内を破壊しようと働くクリーチャーの姿が目撃されている。」
「!?」
俺は驚き開いた口がしばらく塞がらなかった。
「そうじゃ、生活どころの問題じゃないさ、お前さんがヒューマンだからこその話だ。さて、話はこれだけじゃ、お前さん、この話を聞いてどう思う?」
「どうったって…俺は装備も揃ってなければ生活するので精一杯なんです。しかもランクはまだ全然下位ランクのソルジャーですし、雑魚クリーチャーを倒すのにも手こずる俺がダンジョンから湧き出るクリーチャーの群れを倒す事は出来ないに決まってるじゃないですか。それよりまず村のみんなに知らせないと…」
僕は走り出そうとしたが、老人に強く腕を掴まれた。
「まて馬鹿者!村のみんなに伝えてどうなる。村を混乱させる気か?村人の中にはランクだってナイトリーダーまでならいるはずじゃ、そして、ヒューマンの数はそう少なくないはずだ。私はそのヒューマン達に声をかけて、いざという時に備えて戦える部隊を裏で作ろうと考えておるんじゃよ。」
「なぜ裏でやるんですか?何を隠す必要があるんです?!村が危機に晒されているんですよ!」
「落ち着け、今この情報を流す事が村の1番の不安要素にるじゃろうが。」
確かに俺は少し冷静さを失ってしまっていた。
「…騒いでしまって済みません。それでこれからどうすればいいですか?」
落ち着きを取り戻すと老人は掴んでいた手を離してくれた。(しかし老人にしては力が強い、腕に手の形の痣ができてしまった。)
「少しは自分で考えんか!フンッ、今の現状、国は各村や街でヒューマン隊を結成しているらしいのだが、各ランク帯に別れて集団討伐の訓練を主に行なっているとの話じゃ。」
俺は老人の言うことに納得したが重要なことを思い出した。
「各ランクにって言っても今この村にいるのはおそらく、ランク1のソルジャーとランク2のフェンサー、ランク3のナイトリーダーくらいですよ?魔法使いなんて最低ランクのイタコすらいない」
そう、俺の住む村は都心から離れてるのと、クリーチャーにも襲われにくい辺境の土地にあるため、なかなか高ランクのヒューマンは集まらないのだ。
「だからワシらもまずは、隊の結成から進め、ランクの高いやつをリーダーとし、訓練をするんじゃよ。クリーチャーが村を襲うまではまだ時間があるはずじゃ。ワシはまた情報を探りに潜るからの。お前さんも知り合いのヒューマンに声をかけておいてくれ」
「わ、わかりました…あ、あの最後にお名前伺ってもよろしいですか?」
俺は今にも暗闇に溶け込みそうな老人の後ろ姿に声をかけた
「・・・ラガードだよ」一言そう言うと再び闇に消えてしまった
それから、数日が経った。何とか村のヒューマン達を集めヒューマン隊の結成には成功した。
みんなにラガードという情報屋からの情報だと言うと納得してくれた。どうやらラガードは有名な情報屋らしくヒューマンの間では有名な人物らしい。
俺は悟られないように知ったかぶるのにも精一杯だった。俺はランク帯が一番低く新人ということもあり、訓練どころか物資集めや、訓練サポートに回されることが多かった。
俺も村の為に戦いたいという意思はあるものの、クリーチャーとの戦いの経験が少ないのと新人ソルジャーであるということから、雑用係に回された。
自分でも力不足なのは知っていたから、雑用でも何でも皆んなの力になれるならと俺は精を出して頑張った。
雑用でも楽しいこともあり、同じ年頃のランク2のソルという女の子と友達になれた。彼女は本来魔法使いなりたかったらしいが、戦士の試験しか受からなかったので仕方なく戦士になったらしい。
彼女はいつも口癖のように
「姉のように強くなるんだ!そして戦士から初めての魔法戦士になるんだ」と言っていた。
ソルは休憩の時間を利用して僕にも剣技を教えてくれた。
「腰をもっと落として!両腕でしっかりと柄を握る!よそ見しない!」
と言った具合に厳しいが優しく教えてくれた。
この時、これから起こる戦いを強いヒューマン達が勝利してくれると俺は軽く考えていた。
訓練が始まって3ヶ月が経ち、ヒューマン達の志が落ちている中、急に緊張の走る情報が飛び込んできた。
それは国内の村で初めてクリーチャーの襲撃があったとの情報だ。
村は壊滅でランク帯の高いヒューマン達がいたにも関わらず手も足も出なかったかのように村は焼け野原になっていたという。
これを聞いたヒューマン達はどんなクリーチャーが襲撃したのかわからなくて対策が立てれない状況下に置かれていた。
そんな矢先であった。訓練をしている途中に村の展望台から襲撃を知らせる大きな音がしたのであった。
俺が見た光景はランク帯の低いクリーチャーの群れだった。この村のヒューマンの人数は約50人でクリーチャーの群れはそう多くはなかった。
この数だと他のヒューマン達が倒してくれる…と思った俺は村の皆んなに家の中に入って外に出ないように呼びかけをしつつ、逃げ遅れた村人を避難場所まで護衛するなどサポート役に徹していた。
思ったよりも戦いが長く、夕暮れになりかけてきたところ、ある一人のヒューマンがここに駆け寄って来てこう言った。
「村人をこの村から逃すんだ、早くしろ!」
と一言だけ言い戦闘へもどって行った。俺は何が何だかんだ訳がわからなかったが、駆け寄って来たヒューマンの言う通り、村人にこの村から出て避難するように誘導した。
村人達は只事ではないと感じ一目散に逃げ回って行った。
俺は戦闘がどうなってるのか気になり急いで戻ったが、そこでルイが目にしたのはヒューマン達がやられた姿だった。
絶望感を感じているような目で、強いヒューマンが倒れてる姿を見てこう言った。
「何で、強いヒューマン達が低ランク帯のクリーチャーにやられてるんだよ…」
っと、そこに謎の声が…
「なぜヒューマンが全滅か知りたいか…」
「誰だ!」
俺は、急いで周りを見渡す。と、そこに居たのは情報屋だった。
「あんた何者だ!」
「質問の多い餓鬼だね、まぁ、その前にヒューマン隊を結成させてくれてありがとうと言わせてもらうよ。一気に片付ける事が出来て気持ちが良かった。とりあえず私は新世界を築く為にクリーチャーを操るSランク人型クリーチャーのロマノフと申します。以後お見知り置きを…と言っても君はここで死んでもらいますけどね…サヨナラ」
っと、ロマノフは腕を刀にして振りかぶったがルイはとっさの判断で避け、村の中へと逃げ込んだ。周りの雑魚モンスターを必要としなくなったロマノフは一人で村の中へと入って行った。
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