魔導書狩り

ナガミ

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1 記憶の回収

第1話「到着」

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 町へ向かう馬車の中。
 膝に肘を置き、手を頬へ。退屈さが見てとれる少年。

 カイル「目的地まであとどれくらい?」

 正面の少年が本を片手に呆れ半分で答える。

 レイン「お前、10分前にも同じ質問したぞ」

 はぁ、と小さなため息が漏れる。

 レイン「もう着く」

 カイル「お、あれか」

 そう言ってる間に停留所に着く。
 降車しカイルは背筋を伸ばす。
 先に降りたレインは御者から町の地図を受け取っていた。

 カイル「人が多いな」

 レイン「中継の町だ。先の都市に行く人たちが一度泊まる」
    「宿も飯も困らない」

 レインの言う通りすぐに宿が決まった。
 荷物を部屋に置き飲食店へ向かう2人。
 他の観光客も多く出入りしてる店を選び、適当な料理を注文する。

 カイル「で」

 レイン「ん?」

 カイル「どうやって探そうか」

 先に食べ終え一息ついたカイル。
 まだ咀嚼しているレイン。飲み込み軽く息をつく。

 レイン「そこまで広くないとはいえ、探すのは大変だな」

 カイルは呆けた表情でカラのグラスを見つめる。
 それに気づいてか否かおじさんの店員が水を注ぎに来てくれた。

  「何か探し物かい?」

 カイル「え?あ、いや」

 会話を聞かれていて少し焦るカイルを後目にレインが答える。

 レイン「本を買おうと思っていて。都市に行くついでにこの町でも探そうかと」

 「ならこの店を出て左まっすぐ突き当たり、広場の近くに書店があるよ」

「あまり大きな店じゃないがね。地図は持ってるかい?」

 レイン「それならさっき」

 そう言って地図を取り出す。
 それに店員が現在地と書店の場所を指さしてくれる。
 レインの指が軽く光る。地図に目印のような模様が浮かぶ。

 「ほう、あんた魔力が扱えるのかい」

 レイン「はい、簡単なものだけですが」

 「便利だねぇ」

 レイン「珍しくはないですが」

「アルバンさーん!こっちも水ちょうだい」

「はいよー」

 他の客に呼ばれ「またね」といった感じに去っていく。

 カイル「ま、行っても探し物は見つかるわけじゃないけど」

 レイン「今は他に当てもないし」

 会計を済ませ書店方面へ歩き出す2人。
 
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