“元“悪役令嬢は二度目の人生で無双します(“元“悪役令嬢は自由な生活を夢見てます)

翡翠由

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言葉を紡ぐ者

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 いぎゃあああああ頭の中になんか流れたああああああ!?

「どうしたんですかお嬢様!?」

「聞こえなかった今の!?」

「何がですか?」

 頭の中で何かが喋った感じがする!いや、絶対に私じゃない誰かが頭の中で喋ってた!うまく説明しようにも、表現の仕方が難しい。

 機械的な音声のようなものが頭の中で流れ、何かを言っていた。確か私の称号がどうのこうのとか……。

 急いでステータスを開く。

 ーーーーーーーーーー
 名前:ベアトリス・フォン・アナトレス
 種族名:人族
 性別:女
 称号:公爵家長女・昼間の悪夢・神童・塵殺・真なる勇者
 レベル:不明

 基礎ステータス値:不明
 HP:???
 MP;???
 ………
 ……
 Etc

 スキル:『身体強化』『魔力強化』『身体硬化』『魔力操作』『空間操作』『剛撃』『探知』『看破』『瞬足』『遠視』『思考加速』『剣術』『短剣術』『槍術』『大剣術』『収納』『付与』『重力操作』『召喚魔法』『吸血』『魔力解放』『限界突破』『精霊鎧』『話術』

 エクストラスキル:『世界の言葉』

 耐性:物理攻撃耐性・魔力攻撃耐性

 加護:吸血鬼の加護・大精霊の加護・魔王の加護
 ーーーーーーーーーー

 なんか増えてる!

 エクストラスキルってなに?

「ミサリー、エクストラスキルって何?」

「エクストラスキルは、普通のスキルと違って保有している人数が極端に少ないスキルです。世界で十人とか数人とかしか持っていない超レアなスキルのことですよ?でもいきなりなんで聞いたんですか?」

 エクストラスキルすげえ!?

 とりあえずレアリティーが高い特別なスキルということはわかった……けど、いきなり何でこんなものもらえたんだ?

「義妹殿?どうしたのですか?」

 ライ様の声が聞こえてようやく我に帰る。

「な、何でもないです!変な話をして申し訳ございませんそれでは!」

「あ、ちょっと!どこに行かれるのですか!」

「冒険者組合の方です!それでは!」

 そう言って、足早に逃げ去っていく。だが、この街の冒険者組合は既に破壊されてしまった後なので、組合は機能していないだろうに……咄嗟の思いつきで言ってしまった。

「ちょっと、みんなは街の住民を誘導してきてくれない?私は、ちょっとやりたいことがあるから……」


 ♦️


 先ほどの町を一望出来る丘の上へと足を運ぶ。丘の上には誰一人としておらず、草は生い茂り、一切被害を受けていなかった。

 ーーーーーーーーーー
 エクストラスキル:『世界の言葉』

 概要:世界は神に対抗するために手駒に言葉を授ける。

 能力:言葉による助言
 ーーーーーーーーーー

 くっそ意味のわからない文章しか出てこない件について、世界とやらに問いただしたいのだが?

 概要の文を読んでみると、そこで頭がパンクする。世界と神が対立しているという設定ね、はいはい……マジで意味がわからないのだけど?

「それと、私のこと遠回しに手駒って言ってる?」

 誰もいるわけがないが、愚痴くらい言ってもいいだろう。そして、能力がすごいのか凄くないのかよくわからない。

 スキルの名称的にはめちゃめちゃ強スキルって感じがするのだけど、能力がねぇ……。

「ねえ、世界さん?聞いてんの?なんか返事してみてー」

 …………………………

 はい、何も返ってきません。ステータスが増大したとか誰かから言われたけど、結局私のステータス欄はハテナのままだし……何一つとして変わった実感がない。

「はぁ……最近の私って色々おかしいわ。急に落ち込み始めたり、急に勇気が湧いたり……?」

 私がそんな適当な呟きを空を仰ぎながら言い放ったその時だった。

 《肯定します》

「ぎゃあああああまた聞こえたああああ!?」

 頭の中で大音量な機械音声が流れる。そして、声がしたと同時に頭痛が起こる。

 傀儡の権能を解除した時と一緒だ。メアリの存在を無かったことにしたという強力な権能が解除された瞬間、私の脳内には消された情報が一気に流されて大変な激痛が頭に走った。

 流石にあれほどの痛みではないにしろ、近い感覚がした。情報が頭の中を流れる感覚だ。

「あなた誰?」

 《はい、私は『言葉を紡ぐ者』です。以後お見知り置きください》

「うーわ、本当にしゃべった……」

 側から見たら一人で会話しているヤバいやつだろう……だが、私の脳内ではしっかりとその声が聞こえているのだ。

「さっきは何で喋らなかったの?」

 《質問をされなかったためです》

「確かに、質問では無かったけど……」

 言葉を紡ぐ者ねぇ……。

「色々と説明してほしいのだけど?」

 《何をでしょう》

「一から!何もかも全部!」

 《世界の言葉の権限レベルが足りないため、全てをお話しすることはできません》

「はあ?私の権限レベルは幾つなのよじゃあ!」

 《レベル1です》

 レベル制なのか……意外と面倒だな。何でも答えてくれるだけの便利なスキルではないようだ。

「じゃあ、レベル1の状態で話せること全て話して。このスキルについて……全部だよ」

 《かしこまりました》

 機械的な音声は、一拍おいて話し始める。
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