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過去の探検録③(ユーリ視点)
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そこからは蹂躙戦だった。ゴーノアとアルラウネとのコンビネーション……と言いたいところだったが、各々が好きなように敵を殲滅して回った結果だ。
立ちふさがるアンデットはまるでごみのように三人に突っ込んではその体をバラバラにされて土へと還った。これぞまさに、ステータスの暴力だ。
「お、おお……これはちょっと予想外だったな」
流石の勇者もここまで強いとは思わなかったらしく、若干引いたような目で苦笑いしている。どうやら、ボクらのことを戦闘狂か何かと勘違いしてしまっているらしい。
アルラウネの扱う魔法と、ゴーノアの風を付与した拳……そして、ボクが暴れた結果、ものの数分でアンデットたちは死体へと変わった……元々死んでるけど。
「終わったよ、勇者さん」
「これは……とても助かったよ、ありがとう」
「そんなーこんなんじゃまだ戦った気しないから平気だよ」
そして、四人は迷宮を進み始める。
幾度となく壁にぶち当たり、そのたびに方向転換し、歩き続けた。
「地図を作製する必要はないですわ。私がすべて把握しています」
「アルラウネ、さんだっけ?そんなこともできるのか?」
「私は植物がある場所ならすべて把握できるのです」
洞窟の中に植物らしきものは、隅の方に生えている。アルラウネはそれらを介して、情報を得ることが出来るのだ。
だが、ここでボクはふと思った。
「だったら、ボス部屋の場所も分かるんじゃ?」
「……あ」
「やーいやーいアルちゃんのおとぼけ天然!」
「うるさいですわ!そんなこと言うやつは植物の根で縛り付けてみんな植物の養分にしてくれますわ!」
「ひぃ!?ごめんなさい!」
今にも殺しにかかってきそうな顔で首を鳴らしている。いつもながらにとても怖い。
「ね、ねえゴーノアくん。これはいつものことなのかい?」
「え、あそうですね。いつもアルがぶちキレてます」
「さ、さあ二人とも!早く先に進もう!アルラウネさん頼んだよ!」
勇者のその一声にアルラウネの気がそれた。
「は、はいわかりました」
「ふぅ……助かった」
「あんた、あとで覚悟しておきなさいよ?ここから出たら私の宿ってる木の下に埋めてあげるわ。せいぜい私の成長の糧になりなさい」
「ひっ!?」
そんなこんなで、アルラウネの植物を操る力で道を把握していく。迷宮の道がどれだけ入り組んでいても草でも花でもそこにあれば、アルラウネが視界を共有して何があるかを見ることが出来る。
ドライアドのほとんどはこのスキルを手にすることはできない。自身が宿っている木から離れて見識を広めようとするドライアドが少ないからだ。
自分が離れている間に切り倒されたり、燃やされでもしようものなら自分も一緒に死んでしまうからね。
それを考えるとアルラウネがおかしいだけなのだ。もしかして、ただそれに気づいていないだけかも……やっぱりおとぼけさん?
「なんか今失礼なこと考えた?」
「い、いえ!?」
アルラウネが先頭を歩き、三人がその後ろからついていって順調に進んでいく。無駄な戦闘は極力避け進んでいくと、そこには大きな扉が待っていた。
「迷宮の最奥。ボス部屋だね」
「どんな敵がいるのかな?」
「俺が開けよう」
勇者が扉を押して開け、中に入る。そこはとても暗く何があるのかよくわからない。
そして、
「なに?」
「地震かな?」
そう思っていると、急に後ろでバタンと音を立てて扉が閉まった。
「まあ、そりゃそうだよね」
そして、突如として部屋が明るくなり……いや、暗闇を何かが吸収してボスは現れた。
「あれは……」
目の前に現れたのは浮遊する一体の骸骨。スケルトンとは比べ物にならない程巨体で、その手にはその大きさに見合うほどの杖を持っていた。
「エルダーリッチだ。三人とも気を付けて」
「エルダーリッチって?」
「リッチが力を蓄えながら、長い時をかけた個体のことだ」
そういうと、勇者は剣を抜いた。
「三人は見学だ。そろそろ俺も見せ場が欲しいからさ」
「そういうなら、勇者さんあとはよろしくー」
ボクたちは見学することになり、勇者の様子を見守ることになった。どうせ、ボクたちよりも強いのだろうから心配するだけ無駄だろう。
「それじゃあ……秒で終わらそう」
雰囲気がガラッと変わり、今まであった甘っちょろそうなオーラが消え、戦う目つきになった。
エルダーリッチが火魔法の準備をしている最中、勇者は悠然と歩いて近づく。
「聖属性付与」
勇者の剣が付与された聖属性によって光り輝く。それはエルダーリッチの闇よりも断然力強そうに見えた。
「一撃で沈める!」
勇者が悠然と歩いていたのを止め、とてつもないスピードでエルダーリッチの懐に入り込んだ。相手がゆっくりと歩いてきていると油断していたエルダーリッチはそれに対応しきれず、
「はあ!」
勇者の振るう聖属性の剣の一撃を喰らって、そのまま真っ二つになって消滅した。
「あ、あっけな……!」
「終わったよ、三人とも。ここまで案内ありがとうね。正直一日丸ごとかかるかなとは思ってたんだけど、三人がいたおかげで一時間もかからなかったよ」
ボス戦に関してはボクら何もしてないけど……。
「そろそろ外に出ようか。ここのボスも倒し終わったし――」
と勇者が言った時、再び地震のようなものがした。
「な、なんなんださっきから?」
そんなことを考えていると、アルラウネが悲鳴を上げた。
「ど、どうしたの?」
「これ、地震じゃないわ!人族の軍隊が侵攻してる音よ!」
「な、なんだって!?」
アルラウネが地上の植物たちと視界をリンクさせてみたのだろう。表情が青ざめているのを見る限り、植物や木々がなぎ倒されたりしてるのだろうか。
勇者の方を向くと、ありえないといった表情をしていた。
「勇者さん、このことは知ってたんですか?」
勇者をにらむような目つきでボクは尋ねる。二人もそんなボクを止めはしなかった。
「し、知らない……いったいどうして!確かにエルフの森を通っていこうという案はあったが、それは危険と思われるものがすべてなくなった暁にと言っていたはずだ!だからこうして俺は迷宮に来たんだ」
「じゃあ、勇者さんは何も知らないってこと?」
「早く地上に出よう!何が起こってるんだ……」
そうして、ボクらはすぐさま迷宮を離脱することになった。
立ちふさがるアンデットはまるでごみのように三人に突っ込んではその体をバラバラにされて土へと還った。これぞまさに、ステータスの暴力だ。
「お、おお……これはちょっと予想外だったな」
流石の勇者もここまで強いとは思わなかったらしく、若干引いたような目で苦笑いしている。どうやら、ボクらのことを戦闘狂か何かと勘違いしてしまっているらしい。
アルラウネの扱う魔法と、ゴーノアの風を付与した拳……そして、ボクが暴れた結果、ものの数分でアンデットたちは死体へと変わった……元々死んでるけど。
「終わったよ、勇者さん」
「これは……とても助かったよ、ありがとう」
「そんなーこんなんじゃまだ戦った気しないから平気だよ」
そして、四人は迷宮を進み始める。
幾度となく壁にぶち当たり、そのたびに方向転換し、歩き続けた。
「地図を作製する必要はないですわ。私がすべて把握しています」
「アルラウネ、さんだっけ?そんなこともできるのか?」
「私は植物がある場所ならすべて把握できるのです」
洞窟の中に植物らしきものは、隅の方に生えている。アルラウネはそれらを介して、情報を得ることが出来るのだ。
だが、ここでボクはふと思った。
「だったら、ボス部屋の場所も分かるんじゃ?」
「……あ」
「やーいやーいアルちゃんのおとぼけ天然!」
「うるさいですわ!そんなこと言うやつは植物の根で縛り付けてみんな植物の養分にしてくれますわ!」
「ひぃ!?ごめんなさい!」
今にも殺しにかかってきそうな顔で首を鳴らしている。いつもながらにとても怖い。
「ね、ねえゴーノアくん。これはいつものことなのかい?」
「え、あそうですね。いつもアルがぶちキレてます」
「さ、さあ二人とも!早く先に進もう!アルラウネさん頼んだよ!」
勇者のその一声にアルラウネの気がそれた。
「は、はいわかりました」
「ふぅ……助かった」
「あんた、あとで覚悟しておきなさいよ?ここから出たら私の宿ってる木の下に埋めてあげるわ。せいぜい私の成長の糧になりなさい」
「ひっ!?」
そんなこんなで、アルラウネの植物を操る力で道を把握していく。迷宮の道がどれだけ入り組んでいても草でも花でもそこにあれば、アルラウネが視界を共有して何があるかを見ることが出来る。
ドライアドのほとんどはこのスキルを手にすることはできない。自身が宿っている木から離れて見識を広めようとするドライアドが少ないからだ。
自分が離れている間に切り倒されたり、燃やされでもしようものなら自分も一緒に死んでしまうからね。
それを考えるとアルラウネがおかしいだけなのだ。もしかして、ただそれに気づいていないだけかも……やっぱりおとぼけさん?
「なんか今失礼なこと考えた?」
「い、いえ!?」
アルラウネが先頭を歩き、三人がその後ろからついていって順調に進んでいく。無駄な戦闘は極力避け進んでいくと、そこには大きな扉が待っていた。
「迷宮の最奥。ボス部屋だね」
「どんな敵がいるのかな?」
「俺が開けよう」
勇者が扉を押して開け、中に入る。そこはとても暗く何があるのかよくわからない。
そして、
「なに?」
「地震かな?」
そう思っていると、急に後ろでバタンと音を立てて扉が閉まった。
「まあ、そりゃそうだよね」
そして、突如として部屋が明るくなり……いや、暗闇を何かが吸収してボスは現れた。
「あれは……」
目の前に現れたのは浮遊する一体の骸骨。スケルトンとは比べ物にならない程巨体で、その手にはその大きさに見合うほどの杖を持っていた。
「エルダーリッチだ。三人とも気を付けて」
「エルダーリッチって?」
「リッチが力を蓄えながら、長い時をかけた個体のことだ」
そういうと、勇者は剣を抜いた。
「三人は見学だ。そろそろ俺も見せ場が欲しいからさ」
「そういうなら、勇者さんあとはよろしくー」
ボクたちは見学することになり、勇者の様子を見守ることになった。どうせ、ボクたちよりも強いのだろうから心配するだけ無駄だろう。
「それじゃあ……秒で終わらそう」
雰囲気がガラッと変わり、今まであった甘っちょろそうなオーラが消え、戦う目つきになった。
エルダーリッチが火魔法の準備をしている最中、勇者は悠然と歩いて近づく。
「聖属性付与」
勇者の剣が付与された聖属性によって光り輝く。それはエルダーリッチの闇よりも断然力強そうに見えた。
「一撃で沈める!」
勇者が悠然と歩いていたのを止め、とてつもないスピードでエルダーリッチの懐に入り込んだ。相手がゆっくりと歩いてきていると油断していたエルダーリッチはそれに対応しきれず、
「はあ!」
勇者の振るう聖属性の剣の一撃を喰らって、そのまま真っ二つになって消滅した。
「あ、あっけな……!」
「終わったよ、三人とも。ここまで案内ありがとうね。正直一日丸ごとかかるかなとは思ってたんだけど、三人がいたおかげで一時間もかからなかったよ」
ボス戦に関してはボクら何もしてないけど……。
「そろそろ外に出ようか。ここのボスも倒し終わったし――」
と勇者が言った時、再び地震のようなものがした。
「な、なんなんださっきから?」
そんなことを考えていると、アルラウネが悲鳴を上げた。
「ど、どうしたの?」
「これ、地震じゃないわ!人族の軍隊が侵攻してる音よ!」
「な、なんだって!?」
アルラウネが地上の植物たちと視界をリンクさせてみたのだろう。表情が青ざめているのを見る限り、植物や木々がなぎ倒されたりしてるのだろうか。
勇者の方を向くと、ありえないといった表情をしていた。
「勇者さん、このことは知ってたんですか?」
勇者をにらむような目つきでボクは尋ねる。二人もそんなボクを止めはしなかった。
「し、知らない……いったいどうして!確かにエルフの森を通っていこうという案はあったが、それは危険と思われるものがすべてなくなった暁にと言っていたはずだ!だからこうして俺は迷宮に来たんだ」
「じゃあ、勇者さんは何も知らないってこと?」
「早く地上に出よう!何が起こってるんだ……」
そうして、ボクらはすぐさま迷宮を離脱することになった。
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