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第18話 翡翠竜、カーン辺境伯夫妻と対峙する
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「……それで、なんでこんな状況に?」
「それはもちろん、ジェイドさん、貴方の実力を確認するためと、私達の実力を貴方に知ってもらうためよ♪」
「ジェイド殿、申し訳ない。ディアと話し合って、ジェイド殿レベルの相手に自分達がどれだけ通用するのか知りたい。力を貸してほしい」
完全武装のドレスアーマーを身につけたクローディアの横には同じくガチ装備と思われる鎧と武装のテオドールが苦笑いと共に謝ってきた。
審判役はオーランドで見物人はマリアとミシェラ、ファーナの3人とカーン辺境伯領の冒険者ギルドのギルドマスターと彼の補佐の女性職員の5人だけ。ロイとスキアは新人達の訓練を監督していて、この場にはいない。
仕事の一環なので、俺に否やはない。この模擬戦は別件として報酬が別に出ることが約束されているからな。
「始め!」
「ふッ!」
オーランドの開始の合図と共に、クローディアが得物の大剣を抜剣して、間合いを一気に詰め、俺の首を刈り取る様に薙いできた。あのぅ、模擬戦なのですけど、その攻撃、寸止めをする気ないですよね?
全身のバネも使った常人の目に映らないその見事な必殺の一撃を、
「ッ!?」
俺は音もたてずに右手の親指と人差し指で刃を摘まんで、完全に止めた。
間髪入れずに俺の背後に別の殺気が迫る。背後に回り込んできたテオドールが斧槍を構え、クローディアの攻撃に合わせて、俺の死角から攻撃を仕掛けるべく吶喊してきた。
「ッ!!」
あと1歩の距離でテオドールは自身の間合いに入るのに、突如、バックステップを踏んで後退した。
「流石に、俺も背中に目はついていないから対応は遅れるぞ?」
「食い敗れない罠に飛び込むつもりはないさ」
俺の言葉にテオドールは苦笑いを浮かべて応えてきた。
【隠蔽】でわかりにくくした魔法陣を踏むことで発動する魔術の【影縫い】をテオドールは【直感】で察知した僅かな違和感で回避した。
一方、俺の手から全く動かない大剣をクローディアは大剣を自身の腕輪型魔導具の【アイテムボックス】に収納することで俺の拘束から逃れた。そして、間合いをとって仕切り直し、愛用の大剣を【アイテムボックス】から出し直して構えた。
2人の連携は素晴らしいものだが、俺は2人の連携攻撃のことごとくを魔術【硬度強化】でオリハルコン並みに硬くなった両手両足を使った武技の【パリィ】で弾き、全く通さないので俺は無傷だ。
また、2人は片方が俺の【パリィ】で体勢を崩されると、カバーするために他方が俺を攻撃して、【パリィ】され、体勢を立て直した方が再び攻撃して……というのをしばらく繰り返していたのだが、
「残念だが、チェックメイトだ」
「!? そこまで!!」
俺がそう宣言すると、クローディアとテオドール、2人の体の急所、脳、心臓、肺、鳩尾、全身の関節に切っ先を向けた魔力で作られた短剣達がはっきりと物質化して出現して、勝負は決まった。
「いつの間にこんなものを……」
クローディアはか悔しがるよりも感嘆した様子で出現した魔力製の短剣を見て言った。
スキル【並列思考】と【無詠唱】に魔術【魔力物質化】を併用した引き篭もる前の上級魔術師職のありふれた戦術なのだが、今は知られていないのか。
「動きに合わせて短剣も動くのか…」
テオドールは急所の狙いを外さず、動きに合わせて移動する魔術【魔力物質化】で出現した短剣を見てそう呟いた。
勝敗が決したので、俺は2人に向けて展開していた魔力短剣を消した。
マリアとミシェラは好奇心に満ちた眼差しを俺に向け、
「お……独自魔術だと!?」
ギルドマスターと名乗っていた厳つい男が驚愕していた。
「これで分かったでしょ? ジェイドさんとは友好的な関係を結んだ方がいいよ」
「たしかに、あの御二方相手に終始優勢な…」
「ああ、違う、違う。それもあるけど、ジェイドさんの持っている魔導具がすごいのよ。
特に【アイテムボックス】の収納量がすごいの。信じられないかもしれないけど、大きな家が一軒入っていて、他にもいろいろたくさん入っているのよ」
観戦していたファーナは同期だったらしいギルドマスターの補佐役の女性と雑談をしていた。
テオドールとクローディアの実力が大体わかった。
どうやらクローディア>テオドール≧オーランドの順の様だ。
ちなみに、クローディアの職は歩兵系最上位職の1つ「マーシャル」で、多数の大剣武技を保有している。もっとも、さっきの模擬戦では俺が使う余裕を与えない、使わせない立ち回りをしたから使えなかった。
「悔しいですね。上手く誘導されていたみたいです」
「そうだね。全然武技を使わせてもらえなかった」
悔しそうに言うクローディア。テオドールも同じ様に両肩を落とした。
並の武技だと俺に弾かれることを、辺境伯夫婦は察していたみたいだ。
俺を倒すとなると、発動に時間がかかる武技が必要だが、1人が囮になって時間を稼ごうとしても瞬殺されて、武技が発動する前に倒されることを予想し、今回の結果になったのだろう。もっとも、今回、テオドールは囮になる気満々だったみたいだが、クローディアがそれを許さなかった。
昼食までまだ時間があった。テオドール達に奴等の戦い方を教えるにはいい頃合いと思われた。俺は【アイテムボックス】から、特製品を取り出した。
「それはもちろん、ジェイドさん、貴方の実力を確認するためと、私達の実力を貴方に知ってもらうためよ♪」
「ジェイド殿、申し訳ない。ディアと話し合って、ジェイド殿レベルの相手に自分達がどれだけ通用するのか知りたい。力を貸してほしい」
完全武装のドレスアーマーを身につけたクローディアの横には同じくガチ装備と思われる鎧と武装のテオドールが苦笑いと共に謝ってきた。
審判役はオーランドで見物人はマリアとミシェラ、ファーナの3人とカーン辺境伯領の冒険者ギルドのギルドマスターと彼の補佐の女性職員の5人だけ。ロイとスキアは新人達の訓練を監督していて、この場にはいない。
仕事の一環なので、俺に否やはない。この模擬戦は別件として報酬が別に出ることが約束されているからな。
「始め!」
「ふッ!」
オーランドの開始の合図と共に、クローディアが得物の大剣を抜剣して、間合いを一気に詰め、俺の首を刈り取る様に薙いできた。あのぅ、模擬戦なのですけど、その攻撃、寸止めをする気ないですよね?
全身のバネも使った常人の目に映らないその見事な必殺の一撃を、
「ッ!?」
俺は音もたてずに右手の親指と人差し指で刃を摘まんで、完全に止めた。
間髪入れずに俺の背後に別の殺気が迫る。背後に回り込んできたテオドールが斧槍を構え、クローディアの攻撃に合わせて、俺の死角から攻撃を仕掛けるべく吶喊してきた。
「ッ!!」
あと1歩の距離でテオドールは自身の間合いに入るのに、突如、バックステップを踏んで後退した。
「流石に、俺も背中に目はついていないから対応は遅れるぞ?」
「食い敗れない罠に飛び込むつもりはないさ」
俺の言葉にテオドールは苦笑いを浮かべて応えてきた。
【隠蔽】でわかりにくくした魔法陣を踏むことで発動する魔術の【影縫い】をテオドールは【直感】で察知した僅かな違和感で回避した。
一方、俺の手から全く動かない大剣をクローディアは大剣を自身の腕輪型魔導具の【アイテムボックス】に収納することで俺の拘束から逃れた。そして、間合いをとって仕切り直し、愛用の大剣を【アイテムボックス】から出し直して構えた。
2人の連携は素晴らしいものだが、俺は2人の連携攻撃のことごとくを魔術【硬度強化】でオリハルコン並みに硬くなった両手両足を使った武技の【パリィ】で弾き、全く通さないので俺は無傷だ。
また、2人は片方が俺の【パリィ】で体勢を崩されると、カバーするために他方が俺を攻撃して、【パリィ】され、体勢を立て直した方が再び攻撃して……というのをしばらく繰り返していたのだが、
「残念だが、チェックメイトだ」
「!? そこまで!!」
俺がそう宣言すると、クローディアとテオドール、2人の体の急所、脳、心臓、肺、鳩尾、全身の関節に切っ先を向けた魔力で作られた短剣達がはっきりと物質化して出現して、勝負は決まった。
「いつの間にこんなものを……」
クローディアはか悔しがるよりも感嘆した様子で出現した魔力製の短剣を見て言った。
スキル【並列思考】と【無詠唱】に魔術【魔力物質化】を併用した引き篭もる前の上級魔術師職のありふれた戦術なのだが、今は知られていないのか。
「動きに合わせて短剣も動くのか…」
テオドールは急所の狙いを外さず、動きに合わせて移動する魔術【魔力物質化】で出現した短剣を見てそう呟いた。
勝敗が決したので、俺は2人に向けて展開していた魔力短剣を消した。
マリアとミシェラは好奇心に満ちた眼差しを俺に向け、
「お……独自魔術だと!?」
ギルドマスターと名乗っていた厳つい男が驚愕していた。
「これで分かったでしょ? ジェイドさんとは友好的な関係を結んだ方がいいよ」
「たしかに、あの御二方相手に終始優勢な…」
「ああ、違う、違う。それもあるけど、ジェイドさんの持っている魔導具がすごいのよ。
特に【アイテムボックス】の収納量がすごいの。信じられないかもしれないけど、大きな家が一軒入っていて、他にもいろいろたくさん入っているのよ」
観戦していたファーナは同期だったらしいギルドマスターの補佐役の女性と雑談をしていた。
テオドールとクローディアの実力が大体わかった。
どうやらクローディア>テオドール≧オーランドの順の様だ。
ちなみに、クローディアの職は歩兵系最上位職の1つ「マーシャル」で、多数の大剣武技を保有している。もっとも、さっきの模擬戦では俺が使う余裕を与えない、使わせない立ち回りをしたから使えなかった。
「悔しいですね。上手く誘導されていたみたいです」
「そうだね。全然武技を使わせてもらえなかった」
悔しそうに言うクローディア。テオドールも同じ様に両肩を落とした。
並の武技だと俺に弾かれることを、辺境伯夫婦は察していたみたいだ。
俺を倒すとなると、発動に時間がかかる武技が必要だが、1人が囮になって時間を稼ごうとしても瞬殺されて、武技が発動する前に倒されることを予想し、今回の結果になったのだろう。もっとも、今回、テオドールは囮になる気満々だったみたいだが、クローディアがそれを許さなかった。
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