ロータリー使いなボーカリストでも、割と普通に高校生活を送れるらしい。

Hakurou3030

文字の大きさ
10 / 15

10話~恒例の~

しおりを挟む
なんだかんだで休み時間も終わり、今はもう一限目。美奈子が教壇に立ち、話している。

「はい、それじゃあこの時間では委員会を決めちゃいたいと思います」

毎年……学校によっては毎学期恒例、委員会などの係決めである。

「黒板に書いていくので、自分のやりたいところに名前を書いていって。……転校生二人も遠慮しないでね?」

時雨と楓が同時に頷く。もっとも、どちらも遠慮するつもりなど無いらしいが。

美奈子が黒板に書いている間、汐織は隣の聖夜に話しかけた。

「聖夜はどうするの?」
「……実はもう決めてんだよな」
「え、意外。何にするの?」

それはな、と聖夜は一拍置いて、

「文化祭実行委員でもやろうかな、って思ってるんだ」
「文実……それはまたどうして? 私は去年やったけど、かなり面倒だったよ」
「俺は面倒なことが好きなんだよ。それに文実なら、一学期には仕事があまり無いだろ?」
「……ああ、なるほど。忙しいのね」
「まあ、そういうことだ」

新しい車RX-8の諸々であったり、涼華の学校の文化祭用の練習があったりして、聖夜の一学期は非常に忙しい予定なのである。……尚、予定は未定であって確定では無い。

「……ま、ニ学期だってそれなりに忙しいけどな。それでもやるつもりだけど」
「……そう」

それなりに、なんて言葉で片付けられるほどの忙しさでは無いのだろうということくらいは汐織でも分かる。家の関係で忙しいのは汐織も同じだが、聖夜はそれに加えてバンドや政界での付き合いなど、もはや普通の高校生の忙しさを超えているのだ。そこに文化祭の準備が重なれば、それこそ大変だろう。

しかし、一学期の仕事がほとんど無い分、確かに他の委員会よりかは時間を取れる。一学期に限っては、だが。

「……聖夜は本当に文実をやりたいの?」
「ああ。忙しいのは分かってるけど、それでもな」

軽く微笑んで彼は答えた。こんな様子を見たら、汐織が彼を止めるわけが無い。本当にやりたそうにしているのだから。

とはいえ、彼の忙しさが変わるわけでも無い。ならばと汐織が考えたのは。

「……そうね、じゃあ私も文実をやろうかな」
「えっ、文実は面倒なんじゃなかったのか?」

少し驚いた様子で聞く聖夜。さっきまで文実に否定的な発言をしていた汐織が急にやりたいと言い出したのだから、この反応は当然である。

「だからよ。ただでさえ忙しいあなたなんだから、その相方は少しでも仕事に慣れている人の方が良いでしょ?」
「……お心遣い、痛み入るよ」

聖夜からしてみれば、とんでもなくありがたい申し出だ。汐織がパートナーであれば、確かに聖夜の負担は大きく減るだろう。慣れているというのもあるが、汐織は抜群に優秀なのだ。

「気にしないで。やりたい委員会も決まってなかったし、ちょうど良いもの」

その笑みには嫌味なところが全く無く、彼にとってはますますありがたい。

と、美奈子が手を止めた。どうやら書き終わったようだ。

「……お待たせしました。じゃあ、決めた人は書きに来てね」


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「……油断してたわ」

自分の席に戻り、汐織はそう独りごちた。

彼女の視線の先には、『文化祭実行委員』という文字の下に書かれている名前。男子の欄には聖夜の名前しか無いが、女子の欄には汐織の他に三つの名前が。

(……そりゃそうよね。聖夜と同じ委員会……しかも文実なんて特に共同作業が多いんだし、そのチャンスを逃すわけも無いか)

かくいう汐織も、去年の文実の時には「聖夜と一緒だったらなあ……」と何度か思っていた人間である。

「これ、じゃんけんで決めるんでしょ……?」
「……まあ、俺も応援するから頑張れ」

尚も続く汐織の独り言に聖夜が反応した。苦笑を浮かべて汐織も返事する。

「……相方を選ぶような発言は控えた方が良いんじゃないの?」
「おっと、こりゃ失敬。……でもさ、正直に言うと、やっぱり気の置けない親友の方が良いんだよな」

唐突に言われ、汐織の顔は瞬時に朱に染まった。何か、無性に照れくさかった。

「……もう」

ここまで言われては、汐織に『負ける』という選択肢は無くなった。……意地でも勝つ。

一方、どの委員会もそれなりに混んでいるようだ。あちこちで話し合いや睨み合いが起きている。

「凛音、何にするの?」
「んー、今年も学級委員!」

友人の問いに答えた凛音も黒板に名前を書く。すると、クラスの男子がざわめいた。

「姫川は学級委員か……」
「俺も行ってみようかな……?」

全く正直なものである。しかし、女子とて似たようなものだ。

とか思いながら、汐織がふと聖夜を見ると、いつの間にか彼はノートに何かを書き付けていた。時折何事かを呟きながら。

「聖夜、それは何?」
「ああ、これか? ……うーん、言うなれば『レースノート』かな」

そう囁くと、彼は控えめにその『レースノート』なるものを汐織に見せる。様々な線図や分析文と思われるものがそこには書かれていた。

「前のレースを振り返ったり、次のレースに向けてのセッティングを考えてるんだ。コースへのアプローチやライン取りについてもね」

なるほど、と汐織は今一度そのノートをよく見てみる。『CPは少し奥に!』とか、『アウトから遅めにインへ寄せ、立ち上がり重視』とか……正直、彼女には何が書いてあるのか分からない。

「ふーん……凄く勉強熱心ね」
「上手く走れると気持ち良いからな。そのための分析だ」
「本当に車が好きなのね。……その熱心さを勉強にも向ければ良いのに」
「おっと、それは言うな」

そこらへんは相変わらずのようだ。聖夜は勉強が特別嫌いだというわけでは無いが、好きでも無い。


そうこうしているうちに、どうやら一段落着いたようだ。全員が席へと戻っている。

美奈子が再び口を開いた。

「皆さん書き終わったようですね。空いてるところは……無し、と。だけど人が多過ぎるところがあるので、そこは話し合いかじゃんけんで決めて下さい」

果たして話し合いで決まるのか。そこを甚だ疑問視する汐織であった。


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇


案の定話し合いなどで決まるわけもなく、汐織達はじゃんけんでの決着に落ち着くのだった。

(5人かあ……正直キツいわね)

意地でも勝つ、という心持ちではもちろんあるが、言ってしまえば完全に運任せである。

ふと彼女が聖夜を見ると、彼は彼女に微笑みかけてくれた。彼の気持ちは、何よりもその目が語っている。

(……でも、他でもない聖夜自身が応援してくれてるのよ。なら運だって寄ってくる!)



……果たして、結果は。




 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇





「……やったあ!」


そう歓声を上げたのは汐織であった。彼女は勝ったのだ。聖夜もそんな彼女を微笑ましげに見ている。

「良かったな、汐織。……にしても、そんなにやりたかったのか?」
「そりゃ聖夜と……って違う違う!」

喜びのあまり勢い余って自爆しそうになり、汐織は慌てて取り繕った。聖夜が不思議そうに口を開こうとするが、そうはさせじと汐織は凛音へ話を振る。

「それより凛音っ、そっちはどうだったの?」
「必死だね……無事、こっちも勝ったよ」

そう言って、凛音は彼らにVサインを見せた。学級委員にも三人ほどがいたはずだが、彼女もしっかりと勝ち取ったらしい。

「お疲れさん。……他はどうなったかな?」

そう言って、聖夜はもう一度黒板を見る。

(おー……香穂、頑張ったんだな)

すると、保健委員の欄に『古谷 瞬』と『宮澤 香穂』という名前があった。実は面倒くさがりな瞬が自分から委員会をやるとは考え難いので、恐らく香穂が誘ったのだろう。

(となると……もしかしたら脈ありか?)

香穂が瞬に恋をしている、というのは聖夜と汐織の二人が知っていることだ。そんな香穂が瞬を委員会に誘い、面倒事が嫌いな瞬がそれを受けた……邪推も出来てしまうものだろう。何せ、前に聖夜が委員会を勧めた時には「面倒くさい」の一言ですげなく断られたのだから。

(でもまあ、考えてみたら納得だよな……香穂って美人だし、それにかなりのクルマ好きだし)

香穂が瞬の好みにドンピシャなのも、聖夜の考えに拍車をかけている。

あくまでも推測なので、結局本当のところがどうなのかは分からないが。

(……ま、成功して欲しいよな。どっちの為にも)

兎にも角にも、聖夜は二人の親友として心からそう思っているのである。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇


その後は特に何も起こらず、恙無つつがなく放課後となった。

「……よし、じゃあ案内始めるか」

聖夜はそう呟くと、すぐさま舞の席に三人を集めた。

「一応聞いておくけど、入りたい部活の候補はあるか?」

問われ、時雨が間髪入れずに答える。

「私は剣道部って決めたけど……」
「早いな、おい。……まあそれはそれとして、北上さんはどう?」

剣道部に来てくれる、という時雨の言葉に嬉しさを覚えた聖夜だが、それを出さないように努めながら彼は楓にも問うた。

彼女が素早くスマホを打ち始めると、ほどなく三人のスマホの画面にメッセージが現れた。

『吹奏楽部か弓道部かで悩んでるの』

「吹部か弓道か……どっちもうちのクラスに居るし、俺も多少は顔が利くから問題無いかな」

弓道部に至っては、最早彼は顔馴染みである。彼は舞だけでなく、弓道部の部長や副部長とも仲が良いのだ。

「……それじゃ、まずは弓道部の方に顔を出そうか」


教室を去り際、聖夜は凛音に声を掛けた。

「凛音、阿良峰先輩に言っといてくれないか? あと、俺の代わりも頼む」
「了解。ちゃんと戻って来てよ? じゃないと瀬那が怒るから」
「そうなったら後が怖いな……まあ顔は出すよ。時雨を連れて行かなきゃならないし」

そんな話を二人がしていると、時雨が懐かしそうに言った。

「瀬那ちゃんも居るのね……会うのが楽しみだなあ」
「そうだな。あの子も喜ぶよ」
「……じゃあ、瀬那には内緒にしとくね」
「ああ。それじゃ、サプライズ的なノリでいこうか」

それでいこう、と三人は頷き合う。面白い事になりそうだ。

「でも聖夜、なるべく早く帰って来てね。今日は体験入部なんだし、副部長が居ないのは困るからさ」
「了解。できるだけ前向きに検討する方向で善処するわ」
「それ、善処する気無いよね……」

凛音は苦笑。いつもの聖夜の冗談である。凛音にとっては、これが中々に楽しい。

しかし、時雨は首を傾げていた。

「……何これ、夫婦漫才?」
「……まあ、うん。あまり気にしなくて良いと思うよ、風鳴さん」


 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇


学校案内も兼ねて、聖夜達は回り道をしながら弓道場へと向かう。

「舞、部活の方には連絡したのか?」
「うん。転校生を連れてくってことも伝えたら、摩樹まき先輩すっごく喜んでるみたいだった」
「……まあ、そうだろうな」

弓道部の部長である倉敷くらしき摩樹は、男女合同の弓道部を上手く纏めている三年生だ。彼女は剣道部の部長である雫とも仲が良く、その関係で聖夜もよく遊びに行かせてもらっている。

「体験入部の日なんだし、聖夜君も少しやっていけば? 久し振りに聖夜君の弓が見たいな」
「……考えておくよ」

とは言うものの、むしろ体験入部の日なのだから、部外者がしゃしゃり出ない方が良いだろうと聖夜は思う。気持ちはありがたいのだが。

それはそうと、目的地が近い。

「後ろのお二人さん、そろそろ弓道場だよ」

言いながら聖夜が振り向くと、後ろに居た楓が少し緊張した面持ちを見せた。

「大丈夫だよ、北上さん。教室であんなに堂々と自己紹介出来てたんだから、何の問題も無いって。……部長があの人だし、俺はそっちの方が心配なんだけど」

そう。倉敷摩樹は、入部してきそうな人に対しての勧誘が物凄いのだ。その熱意といったらもう、そういう事には慣れている聖夜ですら軽く引いたレベルである。

あはは、と舞も苦笑して言った。

「あのくらいの方が部員は集まるのかもしれないけどね……」
「全くもってその通りなんだよなあ……なんか、倉敷先輩を慕ってる人って結構居るし」

果たして、その部長が居るであろう弓道場についた。尚も緊張している楓をよそに、聖夜が扉を開ける。

「お邪魔しまーす。……倉敷先輩、居ますか?」

彼がそう声を掛けると、中に居た生徒達の視線が集まった。一年生であろう生徒の顔も多い。

ちょっとの間があり、奥から件の倉敷摩樹が歩いて来た。身体の隅々にまで所作が浸透している、格好良く美しい歩き方で。いつも見ている舞ですら思わず見惚れてしまう。

「月影君、久し振りね。一月振りくらい?」
「そのくらいですね。ご無沙汰してます、先輩」

お互いに優しい微笑を浮かべ、流麗な仕草で一礼。そんな二人を見て、何人かが感嘆の声を上げた。


倉敷摩樹。黒髪をポニーテールに結び、すらっとした体型のクール系美人だ。背は175cm程で、聖夜よりは少しばかり低い。弓道で培った姿勢の良さなども相まって、モデルなんかも充分にこなせるであろうプロポーションの持ち主である。雰囲気も凛としており、それに呑まれてしまう人も居るらしい。

ちなみに、胸は意外にも慎ましやかだ。もちろん聖夜は決して口に出さないが。


彼女は微笑みを絶やさず、柔らかい声で言う。

「舞も、今日は転校生の案内をしてるのよね。……うちに興味がある、というのはどちらの子?」

こっちです、と舞が楓を指差すと、摩樹は視線を鋭くして楓を見た。

摩樹の視線は元から少々鋭いので、人によっては今の目線は睨みつけているようにも取れてしまう。どうやら楓もそうだったようで、少し体を強張らせた。

だが、摩樹はすぐにそれを緩めて言う。

「うん、芯の強そうな子ね。これならすぐに上手くなるんじゃないかしら。……ごめんなさいね、不躾な真似をしてしまって」

摩樹に再び浮かんだ優しげな微笑みに、ほっと楓は胸を撫で下ろした。

「名前は何と言うの?」

しかし、ここでまた硬直。どうやって伝えるべきか、と楓が困っていると、すかさず舞が助け舟を出した。

「摩樹先輩、実は……北上楓さんって言うんですけど、この子は声が出せないらしいんです」

舞の言葉に、楓も頷く。

「声が……?」

そして、摩樹は酷く驚いた様子で呟いた。いくら何でも、そう簡単に信じられるものでは無かったようだ。

しかし、彼女はすぐ気を取り直して言う。

「……ごめんなさい。色々な事情があるのよね」

流石は倉敷先輩だ、と聖夜は心の中で感嘆。すぐに相手の事情を察し、慮る……並の人間には出来ないだろう。いわんや高校生なら、そういう事に食いついてしまう人も少なからず居るはずだ。

それはともかくとして、摩樹は思案顔をしている。

「……それなら、あなたはどうやってコミュニケーションをとるの?」

言われた楓はすぐスマホを取り出し、打ち込んだ文字列を摩樹に見せた。

『こうやって、スマホやSNSを使って対話するんです』

「あっ、なるほど。筆談みたいな感じなのね」

摩樹は納得した様子でそう呟くと、スカートのポケットから自分のスマホを取り出す。聖夜が驚いて言った。

「先輩、スマホ入れっぱなしだったんですか。珍しいですね」
「舞から何か連絡が入るかな、と思ってね。……北上さん、私とライン交換しない?」

その言葉に、楓は少し困惑した顔を見せる。あまりにも急だなと思ったからだ。

しかし、聖夜は摩樹の思惑に気付いた。

(ああ、これは弓道部に引き込む気だな。部長と連絡先を交換したなら、北上さんだって弓道部に入ろうって無意識的に感じるだろうし)

これが摩樹の熱意である。自分が見込んだ人には何が何でも入部してもらおうとするのだ。今回の場合、傍目にそれは見られないが。

ともかく、彼女達は連絡先を交換し終わったらしい。摩樹が満足そうに言う。

「ありがとう。……それじゃあ北上さん、少し弓を触ってみない?」

言うやいなや、彼女は奥の方へと歩いて行ってしまう。必然、聖夜達も後から付いていかなければならなかった。

やれやれ、と聖夜と舞は苦笑を一つ。


「……やっぱり、倉敷先輩はかなり強引だな」
「……うん、いつも通りだったね」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。

エース皇命
青春
 高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。  そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。  最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。  陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。  以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。 ※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。 ※表紙にはAI生成画像を使用しています。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件

マサタカ
青春
 俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。 あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。   そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。 「久しぶりですね、兄さん」 義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。  ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。 「矯正します」 「それがなにか関係あります? 今のあなたと」  冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。    今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人? ノベルアッププラスでも公開。

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について

おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。 なんと、彼女は学園のマドンナだった……! こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。 彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。 そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。 そして助けられた少女もまた……。 二人の青春、そして成長物語をご覧ください。 ※中盤から甘々にご注意を。 ※性描写ありは保険です。 他サイトにも掲載しております。

【完結】メインヒロインとの恋愛フラグを全部ブチ壊した俺、サブヒロインと付き合うことにする

エース皇命
青春
《将来ヤンデレになるメインヒロインより、サブヒロインの方が良くね?》  16歳で自分が前世にハマっていた学園ドラマの主人公の人生を送っていることに気付いた風野白狼。しかしそこで、今ちょうどいい感じのメインヒロインが付き合ったらヤンデレであることを思い出す。  告白されて付き合うのは2か月後。  それまでに起こる体育祭イベント、文化祭イベントでの恋愛フラグを全てぶち壊し、3人の脈ありサブヒロインと付き合うために攻略を始めていく。  3人のサブヒロインもまた曲者揃い。  猫系ふわふわガールの火波 猫音子に、ツンデレ義姉の風野 犬織、アニオタボーイッシュガールの空賀 栗涼。  この3人の中から、最終的に誰を選び、付き合うことになるのか。てかそもそも彼女たちを落とせるのか!?  もちろん、メインヒロインも黙ってはいない!  5人の癖強キャラたちが爆走する、イレギュラーなラブコメ、ここに誕生! ※カクヨム、小説家になろうでも連載中!

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~

Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」 病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。 気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた! これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。 だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。 皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。 その結果、 うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。 慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。 「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。 僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに! 行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。 そんな僕が、ついに魔法学園へ入学! 当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート! しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。 魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。 この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――! 勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる! 腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!

処理中です...