Bright Dawn

泉野ジュール

文字の大きさ
23 / 27

Chapter Twenty Three

しおりを挟む


 気がつくといつのまにか、吹き荒れる吹雪に行く手を阻まれていた。

 ローナンは今日、何度目かもしれぬ呪いの言葉をうなりながら、苛立ちに顔を歪めて馬車の座席から腰を上げた。
「扉を、あ、開けるのですか?」
 向かい合わせに座っていた神父が、今にも泣き出さんばかりの声で聞いてくる。ローナンは思わず目をぐるりと回して、肩越しに小柄な神父を振り返った。

 神父の身体はカタカタと小刻みに震えていた。寒さと、これから馬車の中に吹き付けてくるであろう冷気におびえ、これでもかと肩を縮ませている。このぶんでは失禁してしまうのではないかと思えるほどのおびえようだった。

 扉についた真鍮の取っ手に手をかけながら、ローナンはできるだけ分別のある言い方を心がけて、神父に忠告した。
「小便はしない方がいいよ、凍るかもしれないからね。股の間ががちがちになって、あまり気分のいいものじゃない。それから、そう……僕は扉を開けるよ。御者を手伝ってくる」
 神父は反論したげに口をぱくぱくと動かしたが、きちんと声にはならなかった。
 それを無視して、ローナンは扉を開いた。

 とたんに、雪のつぶてが、ごうとうなりをあげて正面から吹き付けてくる。馬車はなんとかゆっくり前進していたが、徒歩とほぼ変わらない速度だった。ローナンは深く息を吸うと飛び降り、雪の上に舞い降りた。

 ざくざくと白い新雪を踏みしめながら御者台まで追いつき、綿を入れた皮の手袋で覆われた手で、木の手すりを掴むと腕力を込めて御者の横に飛び乗る。
 さいわい、御者は車内にいる神父に比べると、なかなか骨のある男のようだった。

「旦那、これは覚悟を決めなくちゃいけませんぜ。気合を入れれば進めるが、春のピクニックというわけにはいきませんよ」
「わかってる。だから手伝いに来たんだ」

 御者は、目と鼻以外はすべて防寒着で覆われた顔をローナンに向けた。氷のような青い瞳だったが、それさえも辺りを埋め尽くす白雪の前には暖かい色に映る。
「客がみんな、旦那のように男気のある連中だったらよかったなぁ」
「それはどうも」
 二頭立ての借り馬車は、ローナン、御者、そして神父を乗せてさらに北を目指した。


 この季節に、正式な結婚式を執り行える神父を探し出すのは、ローナンが考えていたよりもずっと難しい役目になった。

 領地内で最大の街・ウッドヴィルに駐屯していた唯一の神父が、所用があるとかで中央に出掛けてしまって、もう何日も経つ……とのことだった。もしかしたら寒さに根をあげて、南部の都会で冬を越す心算なのかもしれない。金銭に余裕さえあれば、そういう連中は実に多かった。
 空模様は時が経つにつれ厳しいものになり、次の町へ向かうローナンの足並みをどんどん鈍らせていった。

 二日目、ローナンはやっと領地の外れの小さな集落で神父を一人発見した。それが今、馬車に乗っている例の小男だ。

 しかしすぐ問題が起こった……屋敷から連れてきた御者が熱を出して倒れた上に、馬車の車輪がひび割れ、まともに進めなくなったのだ。ローナンは渋る神父と熱を出した御者を連れて、車輪の外れそうな馬車をだましだまし操りながら、ウッドヴィルまで雪の中を戻ることになった。
 そこの宿屋タバーンに御者と壊れかけた馬車を残し、あり金をはたいてこの天候でも馬を出してくれるという借り馬車と新しい御者をなんとか雇った。この騒動だけで丸一日。そしてバレット家の屋敷に戻るまでにあともう半日……。

 ローナンの焦りは刻々と高まり、ゆっくりとしか進めないこの雪模様に何度も悪態をついて、どうにか気を落ち着かせようと努力していた。
 しかし、ローナンも北部の男だ。神の御意志である天候にいくら文句を言っても、得るものはなにもないと、よくわかっている。

 白銀にかすむ世界に目を細めながら、ローナンはネルのことを想った。
 ネル。
 雪化粧に一面を覆われた白い荒野に、凍えながら、それでも凛として、たった一人で咲き誇るバラのような女性。
 光も色も失った真っ暗な世界で、それでも希望を失わず、前を見て歩く勇気のある女性だ。ローナンは彼女を愛し、尊敬していた。彼女の夫として生きる権利を得るためなら、どんな努力でもする覚悟だった。



 バレット家の屋敷に灯る明かりを遠目に見ることができる場所までたどり着いたとき、ローナンは思わず盛大な安堵のため息を漏らした。すでに四日近く留守にしていたことになる。
 最後の力をふりしぼり、馬を叱咤しながら先に進むと、住み慣れた屋敷が視界にどんどん大きくなってくる。
 とりあえず、屋敷の周辺に見慣れない馬車の姿はなかった。もしかしたらロチェスター卿の使いは、まだ到着していないのかもしれない。
 手綱を引くローナンの手にさらに力がこもった。

 日は暮れかけ、身体はくたくたで、いまだに前進できるのが奇跡のようだった。敷地の門をくぐりぬけ屋敷に近づくと、ローナンはたまらなくなって馬車から飛び降りて玄関へ駆け上った。

「ネル!」
 両手で玄関の扉を押し開き、ローナンは咆哮に似た声を上げた。
「ネル! どこにいるんだい?」

 屋敷の中からは夢にまで見た暖かな暖炉のぬくもりと、甘い料理の香りが漂ってくる。普段ならここでほっこりと顔を和らげ、久しぶりの我が家の空気を思う存分吸い込むところだ。しかし今は、とにかくネルの無事な姿を見ることが先だった。

 そして彼女を抱きしめること。
 そして彼女を二階の部屋へ連れ去って、しゃにむに愛し合うこと。
 そして彼女に愛をささやき、何度も口づけをして……。
 すべてはその後だ。
 ああ、結婚するのも忘れてはいけない。

「ネル? どこにいるんだい? 僕だ。帰ってきたよ!」

 寒々しい道中、ローナンはずっと、帰ってきた彼を満点の笑顔と喜びの涙で出迎えてくれるネルを夢想していた。ネルはきっとローナンが遅れて来たことをほんのすこし、冗談めかしてたしなめ、ローナンは真面目くさった顔でそれについて謝り、二人一緒に微笑みながらお互いを許し合う。
 そうなるはずだ。
 そうなるはずなのだ。

 しかし、いつまで待っても玄関には誰も降りてこなかった。
 ネルだけではない。普段はご機嫌で客を迎えるオリヴィアも、しかめっ面のエドモンドも、なんだかんだと騒がしいマギーも出てこない。不審に感じて、ローナンは眉を寄せて顔をしかめた。

 頭や肩にまで積もった雪を厚い手袋がはめられたままの手で払い落とし、迎えに来る者が誰もいないまま、屋敷の中に入っていく。明かりこそ灯っていたものの、サロンはまったくの無人だった。
 ローナンは唯一、人気ひとけを感じる二階にそのまま昇っていった。
 階段を登りきり廊下に曲がると、そこでやっと、扉から顔を出したネルの従者・ジョージの姿を見つけた。

「ああ、ローナンの旦那……」
 小柄ながらも、いつも生気にあふれていた老従者が、すっかり肩を落としてよろよろと近づいてくる。
 鼓動が高鳴り、不安にめまいと吐き気がしそうになった。ローナンは大股でジョージに駆け寄ると、彼の肩をぐっと掴んだ。
「どうしたんだい? ネルはどこだ? 彼女になにが起きたんだ!?」

 よほど恐ろしい形相をしていたのか、ジョージは驚愕の表情でローナンを見つめ返してきた。普段のローナンが、こんなふうに取り乱すことはありえない。しかしローナンは自分を制御できなかった。
 なかなか答えを言わない従者の肩をがくがくと乱暴にゆすり、ローナンは叫んだ。
「ネルはどこだ! 僕のネルは!」
「ネリーお嬢さんは……ロチェスター坊ちゃんと一緒に行ってしまわれました」
 深い皺が刻まれた顔を悲痛にゆがめたジョージは、絞り出すような小さな声でやっと語り始めた。

「一昨日の夜のことでした……。伯爵夫人が突然、痙攣して真っ青になり、倒れなさったんです。ひどい動悸で、息も絶え絶えで……皆がもう、だめかと思ったほどでした」
「な……」
 ローナンは言葉を失った。
 ──オリヴィアが倒れた? 『息も絶え絶えで』、『だめかと思った』ほどのひどい有様で?

「ありえない……。なぜ、急にそんな……」
「ノースウッド伯爵の混乱ぶりは、それはもう恐ろしいものでした。彼をなだめるために屋敷中の男が、そして伯爵夫人を看るために屋敷中の女が必要になりました。多分、その隙に、ロチェスター坊ちゃんはネリーお嬢さんに近づいたんです……。それまではずっと、顔を合わせないように、ちゃんと二人を引き離していたんです」

 泣き出しそうな顔で、声を震わせながらとつとつと説明するジョージは、いつもよりひと回り縮んでしまったように見えた。いつもは律儀に糊をはっていた赤い従者の制服が、すっかり皺だらけになって、肩からぶら下がっているだけのような様相だ。
 ロチェスター卿はなんと、ローナンの留守中にここへやってきていたのだ。
 しかも自ら。
 そしてオリヴィアが突然倒れ、ネルは彼と共に去ってしまった、と……。

「オリヴィアが倒れた理由は、なんなんだい?」
 自分でも、ありえないほど声がかすれているのが分かった。ジョージはまたがくりと肩を落とし、敗北を認めるような弱々しさで首を振った。
「わかりません。直前までまったく元気にしていられましたし。ただ……」
「ただ」
「ええ、ただ、ネリーお嬢さんは去る前に、マギーに粉薬を渡してそれを伯爵夫人に飲ませて欲しいと頼んだらしいのです。詳しいことは説明してくれませんでしたけどね。わたし達は藁にもすがる思いでしたから、言われた通りにしました。それ以来、伯爵夫人はだいぶ回復しています」
「…………」
「夫人ご本人はもう大丈夫だと仰ってるんですが……肝心のノースウッド伯爵が夫人のそばを一歩たりとも離れたがりませんし、彼女が無理するのも当然厳しく禁止されておりますから、もう、我々には……」

 ジョージは肩をすぼめたまま後ろを振り向き、さっき出てきたばかりの扉を顎で指した。
 兄と義理姉の寝室だ。

 ローナンは深く息を吸い、ふつふつと沸き上り爆発しそうになる怒りをなんとか一時的に鎮め、強く拳を握って兄夫婦の寝室の扉の前に立った。
 ノックをする必要はない。
 ローナンは無言で扉を開き、中に入っていった。

 これからローナンのすることに、兄は心より賛同してくれるだろう。バレット家の男達を甘く見る者は必ず報いを受けるのだ。
 そしてなによりも、バレット家の男が愛している女性を傷つける者など、生きたまま地獄の火に焼かれる。

 こんな悪魔が己の中に住んでいたとは知らなかった。
 しかし、ローナンの怒りを餌にした悪魔は、煌々と目を輝かせ、まだ見ぬクレイモア伯爵ロチェスター・マクファーレン卿の血を求めて、不穏にざわめいていた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

結婚する事に決めたから

KONAN
恋愛
私は既婚者です。 新たな職場で出会った彼女と結婚する為に、私がその時どう考え、どう行動したのかを書き記していきます。 まずは、離婚してから行動を起こします。 主な登場人物 東條なお 似ている芸能人 ○原隼人さん 32歳既婚。 中学、高校はテニス部 電気工事の資格と実務経験あり。 車、バイク、船の免許を持っている。 現在、新聞販売店所長代理。 趣味はイカ釣り。 竹田みさき 似ている芸能人 ○野芽衣さん 32歳未婚、シングルマザー 医療事務 息子1人 親分(大島) 似ている芸能人 ○田新太さん 70代 施設の送迎運転手 板金屋(大倉) 似ている芸能人 ○藤大樹さん 23歳 介護助手 理学療法士になる為、勉強中 よっしー課長(吉本) 似ている芸能人 ○倉涼子さん 施設医療事務課長 登山が趣味 o谷事務長 ○重豊さん 施設医療事務事務長 腰痛持ち 池さん 似ている芸能人 ○田あき子さん 居宅部門管理者 看護師 下山さん(ともさん) 似ている芸能人 ○地真央さん 医療事務 息子と娘はテニス選手 t助 似ている芸能人 ○ツオくん(アニメ) 施設医療事務事務長 o谷事務長異動後の事務長 雄一郎 ゆういちろう 似ている芸能人 ○鹿央士さん 弟の同級生 中学テニス部 高校陸上部 大学帰宅部 髪の赤い看護師(川木えみ) 似ている芸能人 ○田來未さん 准看護師 ヤンキー 怖い

リトライさせていただきます!〜死に戻り令嬢はイケメン神様とタッグを組んで人生をやり直す事にした〜

ゆずき
恋愛
公爵家の御令嬢クレハは、18歳の誕生日に何者かに殺害されてしまう。そんなクレハを救ったのは、神を自称する青年(長身イケメン)だった。 イケメン神様の力で10年前の世界に戻されてしまったクレハ。そこから運命の軌道修正を図る。犯人を返り討ちにできるくらい、強くなればいいじゃないか!! そう思ったクレハは、神様からは魔法を、クレハに一目惚れした王太子からは武術の手ほどきを受ける。クレハの強化トレーニングが始まった。 8歳の子供の姿に戻ってしまった少女と、お人好しな神様。そんな2人が主人公の異世界恋愛ファンタジー小説です。 ※メインではありませんが、ストーリーにBL的要素が含まれます。少しでもそのような描写が苦手な方はご注意下さい。

Lord of My Heart 〜呪われ伯爵の白い(はずだった)結婚〜

泉野ジュール
恋愛
オリヴィア・リッチモンドは都会育ちのお嬢さま。 ふたりの出来すぎた兄と、絶世の美女の姉のすみっこで何不自由なく生きてきた十九歳。しかし二十歳を目前にして、いまだ夢見がちなオリヴィアに辟易した父は、彼女に究極の現実を突きつけた──ノースウッド伯爵エドモンド・バレット卿との結婚だ。 初対面から冷たい夫、ど田舎の領地、何だか妙に偉そうな老執事……かくして始まったオリヴィアの新婚生活は、信じられない混乱続き! 世間知らずで純朴なオリヴィアと、厳しい現実主義者エドモンドの結婚から始まる恋の行方。そして、バレット家に伝わる「呪い」とは? 【中近世英国風ヒストリカルロマンス。カクヨム・なろうにも掲載中】

【完結】顔が良ければそれでいいと思っていたけれど、気づけば彼に本気で恋していました。

朝日みらい
恋愛
魔物を討伐し国を救った若き魔術師アリア・フェルディナンド。 国王から「望むものを何でも与える」と言われた彼女が選んだ褒美は―― 「国一番の美男子を、夫にください」 という前代未聞のひと言だった。 急遽開かれた婿候補サロンで、アリアが一目で心を奪われたのは、 “夜の街の帝王”と呼ばれる美貌の青年ルシアン・クロード。 女たらし、金遣いが荒い、家の恥―― そんな悪評だらけの彼を、アリアは迷わず指名する。 「顔が好きだからです」 直球すぎる理由に戸惑うルシアン。 だが彼には、誰にも言えない孤独と過去があった。 これは、 顔だけで選んだはずの英雄と、 誰にも本気で愛されたことのない美貌の青年が、 “契約婚”から始める恋の物語。

【完結】お嬢様だけがそれを知らない

春風由実
恋愛
公爵令嬢であり、王太子殿下の婚約者でもあるお嬢様には秘密があった。 しかしそれはあっという間に公然の秘密となっていて? それを知らないお嬢様は、日々あれこれと悩んでいる模様。 「この子たちと離れるくらいなら。いっそこの子たちを連れて国外に逃げ──」 王太子殿下、サプライズとか言っている場合ではなくなりました! 今すぐ、対応してください!今すぐです! ※ゆるゆると不定期更新予定です。 ※2022.2.22のスペシャルな猫の日にどうしても投稿したかっただけ。 ※カクヨムにも投稿しています。 世界中の猫が幸せでありますように。 にゃん。にゃんにゃん。にゃん。にゃんにゃん。にゃ~。

妹のために愛の無い結婚をすることになりました

バンブー竹田
恋愛
「エミリー、君との婚約は破棄することに決まった」 愛するラルフからの唐突な通告に私は言葉を失ってしまった。 婚約が破棄されたことはもちろんショックだけど、それだけじゃない。 私とラルフの結婚は妹のシエルの命がかかったものでもあったから・・・。 落ちこむ私のもとに『アレン』という大金持ちの平民からの縁談が舞い込んできた。 思い悩んだ末、私は会ったこともない殿方と結婚することに決めた。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

虜囚の王女は言葉が通じぬ元敵国の騎士団長に嫁ぐ

あねもね
恋愛
グランテーレ国の第一王女、クリスタルは公に姿を見せないことで様々な噂が飛び交っていた。 その王女が和平のため、元敵国の騎士団長レイヴァンの元へ嫁ぐことになる。 敗戦国の宿命か、葬列かと見紛うくらいの重々しさの中、民に見守られながら到着した先は、言葉が通じない国だった。 言葉と文化、思いの違いで互いに戸惑いながらも交流を深めていく。

処理中です...