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雨の日の若妻 その1
季節が夏に変わってからしばらくが経過した八月のある日曜日のこと。愛実と飛龍は、この日に夫婦二人きりで水族館に行こうと約束をしていた。
一週間前の夜。二人でテレビのバラエティ番組を観ていた時に、番組内に登場したいくつかの水族館。その中に最寄りの水族館が混ざっており、愛実が興味を持ったのだ。
「ここ、市内にあるのね。イルカが可愛いなあ」
テレビの液晶に映るイルカのショーを観ながら何の気なしにそう言っただけだったのだが、飛龍が「うん。車で行ける距離だから、今度の日曜にでも二人で行こうか」と言い出したのである。
遠慮して首を横に振る愛実に対し、飛龍はどんどん話を進めてしまった。そうして、あっという間に『次の日曜日は二人で水族館に出掛ける』ということになったのだ。
だが、約束の日である今日。夫婦が朝食を食べ終わってから天気が荒れ始めた。昨日までは終日曇りとなっていた天気予報が外れてしまい、天からはあいにくと大雨が降り注いでいる。遅刻してきた梅雨によって、二人の外出は容易く阻まれてしまった。
けれど、愛実はそれほど残念そうにはしていなかった。不思議に感じた飛龍が理由をただす。そして得た答えは、「飛龍さんと一緒に過ごせるなら、その場所が水族館じゃなくても構わないから」という健気なものだった。
――本当に欲のない子だ。
妻の寡欲さに、飛龍の胸奥が甘くとろけていく。
雨音が鈍く響き渡っているリビング。そこで飛龍は隣に座る愛実を慈しむように抱きしめると、ゆっくりと口付けをした。互いに飲んでいたアイスコーヒーの味が口内で混ざり合う。
口付けは一度では終わらなかった。次第に口付けは激しさを増していき、飛龍は唇や舌を使っていちじるしく女を求めていった。
「ン……ぅうン……んぅン……ンン……」
くぐもった甘やかな声を漏らしながら、愛実は飛龍とのキスに夢中になった。突き出した舌を絡ませあったり、互いに唇を吸いあったり、流し込まれてきた唾液を飲み下したりして、愛情を深め合う。
「好き……好き……飛龍さん……」
チュッ、チュッと互いに唇をついばんでいる合間に、鼻にかかった声で告げられた愛の言葉は飛龍を雄にした。頬を真っ赤にして、うっとりとした顔をしながら言われたせいで、もはや誘っているようにしか見えない。
飛龍は鼻息を荒くすると、キスを続けながら愛実の体勢をゆっくりと変えた。身を乗り出して、向き合っていた身体をソファの背もたれへと押し付ける。愛実は嫌がることなく素直にされるがままになった。
すると飛龍は雄々しい大きな手で、白いサマーニットを押し上げている豊かな乳房を包み込んだ。そのまま少し興奮しているのがわかるような余裕のない手つきで、その柔らかさを堪能するようにじっくりと揉みしだいていく。
「やぁっ……ふぅンッ……んンンッ……」
乳房を揉まれる恥ずかしさから思わず身を捩った愛実だったが、飛龍の両手がぎゅっと乳房を押して体重をかけてきたせいで逃げることはかなわなかった。しかも、塞がれた唇の向こう側から次々と唾液を流し込まれてしまい、必死にそれを飲み下していく他なくなってしまった。
その間にも乳房を包む指が忙しなく動き続けており、愛実は羞恥でいっぱいになった。それだけではなく、胸全体がむずむずと疼き始め、乳首がツンと尖ってブラカップに接触する感覚がしたのだ。
自らの官能が飛龍によって呼び起こされたのを確かに感じながら、愛実は大きな瞳を潤ませた。飛龍の指が動く度に乳房全体が心地よいからだ。さらには手のひらが乳首をわずかに押し潰す度に、愛実は瞼を半分下ろして息を弾ませた。
そんな妻の変化に飛龍が気付かぬわけもなく、彼は口付けをやめると愛実の耳を舐め上げ始めた。べろりと耳を舐められた瞬間、背筋がぞくぞくとわなないて、愛実は思わず身を竦ませながら悲鳴を漏らしてしまった。
「いやぁッ」
すると、ぱっと飛龍が身体を離した。
「すまない、嫌だったかい?」
「ち、違うわ。背中がぞくぞくして、とってもくすぐったかったから叫んじゃったの」
説明しながら、愛実は嬉しさを感じていた。相手が嫌がっているかもしれないと感じれば、こうしてすぐに確認をとってくれる。夫から大事にされていることへの喜びに、胸の奥が温かくなった。
「そうか。なら良かった」
ほっとしたように、飛龍の身体から力が抜けていく。そんな夫の様子を見ながら、愛実が躊躇うように口を開いた。
「ねえ飛龍さん……その、飛龍さんは今、エッチしたいの?」
尋ねながら、さっと頬が朱に染まる。そんなうぶな妻を心底可愛いと思いながら、飛龍は頷いた。
「うん、俺は愛実とセックスがしたい。もちろん、君が嫌じゃなければだけど」
飛龍の言葉に愛実はますます顔を赤らめた。逡巡した後、そのほっそりとした首が小さく前後に動く。
「嫌じゃないわ、少しも……。飛龍さんになら私、何をされてもいい」
潤んだ双眼が飛龍を見つめている。計算高さや駆け引きというものを感じさせないその無垢な瞳に、飛龍は瞠目した。溢れてくる愛しさに溜め息が漏れる。
「そんな台詞を簡単に言ってはいけないよ。君に恥ずかしいことをいっぱいしたくなってしまう」
「恥ずかしいこと?」
「そうだよ。通行人や近所の人に見られるかもしれないのに庭でセックスをしたり、海やプールで他人に見つからないようにしながら水着姿の愛実の身体を愛撫したりとか、ね」
飛龍の話を聞きながら、愛実は泣き出してしまいそうな表情を浮かべた。
「そんなの嫌……恥ずかしい……」
「でもきっと、愛実は感じてしまう。恥ずかしさに悶えながらもビクビク痙攣して、いやらしいイキ顔を見せてくれるはずだよ」
まるで見てきたかのように言われて愛実は困惑した。と同時に、ついその状況を想像してしまい、興奮で再び乳首が勃起してしまった。下半身の割れ目からはぬるりとした愛液が溢れ出てしまう。
「外でなんて絶対ダメ……そんなエッチなこと言わないで」
目蓋を伏せ、俯きながら愛実が言う。その艶やかな唇から熱い吐息が漏れ、閉じられた脚にぎゅっと力が入るのを飛龍は見逃さなかった。双眸が炯々と光る。
「それは、家の中でなら愛実の痙攣やイキ顔をいくらでも見ていいということかな?」
飛龍は尋ねながら手を伸ばした。女の体躯に手の平を寄せると、そのまま密着させて、首筋から下腹部にかけてを緩慢な手つきで撫で擦っていく。
愛実は自身の肉体を撫でている筋張った両手から逃げようとはしなかった。素直に愛撫を受け入れながら頬を紅潮させて、可憐な唇から漏れ出す吐息を段々と乱していく。
「そんなの見られたくない……飛龍さんの意地悪」
「見せてはくれないのかい?」
飛龍は問いながら、人差し指と中指の腹を白いニット生地を押し上げている膨らみの上に移動させた。その場所はちょうど乳首の上だった。愛実がはっと息を呑んだのも束の間――複数の指が円を描くように動き出す。服の上からだというのに、飛龍の指はずれることなく正確に胸の頂を刺激していく。
勃起乳首がブラカップの内側でグニグニと押し潰され、愛実ははあはあと息を吐き出しながら柳眉を寄せた。
「ぁン……気持ちイイ……」
「もうそんなに感じてるのかい?」
「だって……飛龍さんがエッチなことばかり言うから、乳首がもう勃ってたの……勃ってる乳首をいじられると気持ち良くなっちゃう……」
妻のいやらしい告白を聞いた飛龍は、首から突き出ている雄々しい喉仏を上下させた。目の前にいる淫らな女に居ても立ってもいられなくなった彼は、息を荒らげながらサマーニットを早急に捲り上げた。ピンク色のレースが付いた可愛らしいブラジャーに包まれている豊満な乳房が露出する。
「あっ」
戸惑いもしくは羞恥を含んでいるような声を上げている妻をよそに、飛龍はブラジャーを持ち上げるようにして上にずらした。するとお椀型の美しい乳房と、ツンと尖った状態の紅い果実、そしてその周りを彩る乳輪が現れる。それらを視界に入れた飛龍のまなこが、ぎらぎらと欲望を宿した。
「ああ……本当に感じやすそうないやらしい乳首だ」
飛龍は興奮ぎみに言いながら、大事な女の身体を優しくソファの上に横たえた。愛実は抵抗することもなく、恥ずかしそうに視線を逸らして瞳をきらきらと濡らしている。そんな反応が自分の夫を悦ばせているとは、彼女は露ほども思っていないだろう。
飛龍は再び喉を鳴らすと、覆い被さるようにして左側の乳首に口元を寄せた。そのまま口の中に閉じ込めて舌で執拗に転がしていく。途端に愛実の唇から悲鳴に似た嬌声が漏れた。
「やぁぁンッ」
温かさとぬめりを感じながら、愛実はその身をくねらせた。欲望を感じさせる乱暴な舌使いと、時折、唇に吸い上げられる感覚に、身体が熱くなっていく。乳首から直接伝わってくる甘い快感にくらくらする。
飛龍はひとしきり淫らな果実を堪能すると、今度は右側の乳首を口に含んだ。愛実がヒッと息を呑む。
「はぁあぁン……」
切なげに喘ぎながら、愛実は飛龍に食べられている乳首をしこらせた。その感触を堪能するように何度も舌先が乳首を弾いていく。おかげで愛実は、心地よさからぐっしょりと恥蜜を漏らしてしまった。ピンク色のショーツにシミが広がっていく。
しばらくして飛龍が唇を離すと、小さく身体を震わせている愛実と目が合った。その瞳は涙ではっきりと濡れている。
飛龍は指先で下瞼に残った涙を拭った。指先に付いたそれを舌で舐め取る。愛しい女の零した涙はしょっぱくはなく、水のように無味だった。
「愛実は本当に可愛いね。もっと泣かせてしまいたくなるよ」
そう言うと、飛龍は左右の指の先で、唾液に濡れた紅い乳首を左右同時にぎゅっと押し潰した。白く丸い膨らみが陥没してしまうくらいに力を込めて、そのまま捏ねる。
潰された挙げ句に捏ね回されている乳首から流れ込んでくる電流のような甘い痺れに、愛実は激しく身体をくねらせて悶えた。
「アッ、あぁあぁァァァッ」
「気持ちいいかい、愛実?」
「気持ち良すぎて……ダ、ダメェッ、イクゥ!」
若妻はひどく甘ったるい声音で叫ぶと、胸部を思い切り突き出して上半身を小刻みに震わせた。とろとろと外に出てきた蜜液が、パンティをすっかり濡らしてしまう。
飛龍が指を離した後も、愛実はビクビクと胸を震わせていた。相変わらず感じやすい愛妻の様子を見つめながら、飛龍は性器を脈打たせた。獣の欲望がふつふつと湧き上がってくるのを感じる。
「ぁ……んっ……ンッ……」
虚ろな表情をしながら震えている妻を、飛龍は子供を抱っこするように抱え上げた。そのまま、この部屋と同じく一階にある寝室へと運んでいく。
飛龍は寝室の前まで来ると、愛実を足から降ろして力強く腰を支えた。
「立てるかい?」
飛龍の問いに小さく頷きながら、愛実は男の身体にしがみつくようにして立った。柔な身体を密着させられて、飛龍の呼吸が思わず荒くなる。胸が大きく上下した。
「続きはベッドでするの……?」
囁くような声で愛実が尋ねた。
「そうだよ。その方が君の身体に負担がかからないし、君をじっくり愛することができるからね」
その言葉に、愛実は目を伏せてわずかに艶笑を浮かべた。
「ふふ。飛龍さん、優しいのね」
「ベッドの上でまで優しくできるかは疑問だけどね」
そう答えてドアノブを回すと、飛龍は愛実に寝室へ入るように促した。
愛実は紅唇から熱い吐息を漏らしながら、就寝と夫婦の営みを行っている部屋にゆっくりと足を踏み入れた。室内は雨天のせいで薄暗いが、照明のスイッチを入れなければ困るほどの暗さではない。
後から入ってきた飛龍が静かにドアを閉めた。
その直後。愛実は背後に立つ夫によって山吹色のフレアスカートの裾を掴まれ、めくり上げられてしまった。そのまま、背後から股ぐらへと指が伸びてきて、ショーツの上から恥部をまさぐるように撫でられる。乳首でイッたばかりの過敏な女体が大きく震えた。
「アッ……そこはっ……!」
「下着が大分濡れているね。こんなに濡れているなら、愛実のオマ×コは既にぐしょぐしょなんじゃないかい?」
硬い指先がショーツの湿った部分を行ったり来たりしている。愛実は恥ずかしくなって身を捩ってから、夫から数歩分だけ離れた。
「言わないで……恥ずかしい」
けれど、それ以上に気持ちが昂ぶっている。その証拠に身体が発熱しているように熱く下腹が疼いている。
愛実は少し躊躇ってから、スカートのホックを外してファスナーをゆるゆると下ろした。そのままバサリと床に落とす。上に着ているサマーニットも脱いで下着姿――ブラジャーは上にずれたままだ――になると、ちらりと振り返った。頬が赤い。
「ひ、飛龍さんも脱いで。私だけ脱いでるのは恥ずかしいわ」
「今日の愛実はずいぶんと積極的だね」
「だって……し、シたいの。早く飛龍さんとエッチしたい」
欲望を声に出してしまったことに後悔しながら、愛実は頬のみならず耳までをも赤く染めた。自分はなんていやらしい、品のない女なのだろうか。飛龍に引かれたらどうしよう。そんな不安に駆られて身が竦む。
けれども、それは杞憂だった。背後から脱衣の音がし始めて振り返ると、飛龍が鋭い眼差しを愛実に向けていた。
「愛実……あまり煽らないでくれないか。煽られると年甲斐もなく嬉しくなって、乱暴に抱いてしまいたくなるよ」
「ら、乱暴なことはしないで」
「愛実が嫌ならしないよ。本当に嫌ならね」
そう話す飛龍の視線は、まるで青少年のように愛実のショーツに集中している。
――オマ×コが見たいの?
口には出さずに心中でのみ問いながら、愛実は背筋をわななかせた。口から漏れる吐息も震える。
一週間前の夜。二人でテレビのバラエティ番組を観ていた時に、番組内に登場したいくつかの水族館。その中に最寄りの水族館が混ざっており、愛実が興味を持ったのだ。
「ここ、市内にあるのね。イルカが可愛いなあ」
テレビの液晶に映るイルカのショーを観ながら何の気なしにそう言っただけだったのだが、飛龍が「うん。車で行ける距離だから、今度の日曜にでも二人で行こうか」と言い出したのである。
遠慮して首を横に振る愛実に対し、飛龍はどんどん話を進めてしまった。そうして、あっという間に『次の日曜日は二人で水族館に出掛ける』ということになったのだ。
だが、約束の日である今日。夫婦が朝食を食べ終わってから天気が荒れ始めた。昨日までは終日曇りとなっていた天気予報が外れてしまい、天からはあいにくと大雨が降り注いでいる。遅刻してきた梅雨によって、二人の外出は容易く阻まれてしまった。
けれど、愛実はそれほど残念そうにはしていなかった。不思議に感じた飛龍が理由をただす。そして得た答えは、「飛龍さんと一緒に過ごせるなら、その場所が水族館じゃなくても構わないから」という健気なものだった。
――本当に欲のない子だ。
妻の寡欲さに、飛龍の胸奥が甘くとろけていく。
雨音が鈍く響き渡っているリビング。そこで飛龍は隣に座る愛実を慈しむように抱きしめると、ゆっくりと口付けをした。互いに飲んでいたアイスコーヒーの味が口内で混ざり合う。
口付けは一度では終わらなかった。次第に口付けは激しさを増していき、飛龍は唇や舌を使っていちじるしく女を求めていった。
「ン……ぅうン……んぅン……ンン……」
くぐもった甘やかな声を漏らしながら、愛実は飛龍とのキスに夢中になった。突き出した舌を絡ませあったり、互いに唇を吸いあったり、流し込まれてきた唾液を飲み下したりして、愛情を深め合う。
「好き……好き……飛龍さん……」
チュッ、チュッと互いに唇をついばんでいる合間に、鼻にかかった声で告げられた愛の言葉は飛龍を雄にした。頬を真っ赤にして、うっとりとした顔をしながら言われたせいで、もはや誘っているようにしか見えない。
飛龍は鼻息を荒くすると、キスを続けながら愛実の体勢をゆっくりと変えた。身を乗り出して、向き合っていた身体をソファの背もたれへと押し付ける。愛実は嫌がることなく素直にされるがままになった。
すると飛龍は雄々しい大きな手で、白いサマーニットを押し上げている豊かな乳房を包み込んだ。そのまま少し興奮しているのがわかるような余裕のない手つきで、その柔らかさを堪能するようにじっくりと揉みしだいていく。
「やぁっ……ふぅンッ……んンンッ……」
乳房を揉まれる恥ずかしさから思わず身を捩った愛実だったが、飛龍の両手がぎゅっと乳房を押して体重をかけてきたせいで逃げることはかなわなかった。しかも、塞がれた唇の向こう側から次々と唾液を流し込まれてしまい、必死にそれを飲み下していく他なくなってしまった。
その間にも乳房を包む指が忙しなく動き続けており、愛実は羞恥でいっぱいになった。それだけではなく、胸全体がむずむずと疼き始め、乳首がツンと尖ってブラカップに接触する感覚がしたのだ。
自らの官能が飛龍によって呼び起こされたのを確かに感じながら、愛実は大きな瞳を潤ませた。飛龍の指が動く度に乳房全体が心地よいからだ。さらには手のひらが乳首をわずかに押し潰す度に、愛実は瞼を半分下ろして息を弾ませた。
そんな妻の変化に飛龍が気付かぬわけもなく、彼は口付けをやめると愛実の耳を舐め上げ始めた。べろりと耳を舐められた瞬間、背筋がぞくぞくとわなないて、愛実は思わず身を竦ませながら悲鳴を漏らしてしまった。
「いやぁッ」
すると、ぱっと飛龍が身体を離した。
「すまない、嫌だったかい?」
「ち、違うわ。背中がぞくぞくして、とってもくすぐったかったから叫んじゃったの」
説明しながら、愛実は嬉しさを感じていた。相手が嫌がっているかもしれないと感じれば、こうしてすぐに確認をとってくれる。夫から大事にされていることへの喜びに、胸の奥が温かくなった。
「そうか。なら良かった」
ほっとしたように、飛龍の身体から力が抜けていく。そんな夫の様子を見ながら、愛実が躊躇うように口を開いた。
「ねえ飛龍さん……その、飛龍さんは今、エッチしたいの?」
尋ねながら、さっと頬が朱に染まる。そんなうぶな妻を心底可愛いと思いながら、飛龍は頷いた。
「うん、俺は愛実とセックスがしたい。もちろん、君が嫌じゃなければだけど」
飛龍の言葉に愛実はますます顔を赤らめた。逡巡した後、そのほっそりとした首が小さく前後に動く。
「嫌じゃないわ、少しも……。飛龍さんになら私、何をされてもいい」
潤んだ双眼が飛龍を見つめている。計算高さや駆け引きというものを感じさせないその無垢な瞳に、飛龍は瞠目した。溢れてくる愛しさに溜め息が漏れる。
「そんな台詞を簡単に言ってはいけないよ。君に恥ずかしいことをいっぱいしたくなってしまう」
「恥ずかしいこと?」
「そうだよ。通行人や近所の人に見られるかもしれないのに庭でセックスをしたり、海やプールで他人に見つからないようにしながら水着姿の愛実の身体を愛撫したりとか、ね」
飛龍の話を聞きながら、愛実は泣き出してしまいそうな表情を浮かべた。
「そんなの嫌……恥ずかしい……」
「でもきっと、愛実は感じてしまう。恥ずかしさに悶えながらもビクビク痙攣して、いやらしいイキ顔を見せてくれるはずだよ」
まるで見てきたかのように言われて愛実は困惑した。と同時に、ついその状況を想像してしまい、興奮で再び乳首が勃起してしまった。下半身の割れ目からはぬるりとした愛液が溢れ出てしまう。
「外でなんて絶対ダメ……そんなエッチなこと言わないで」
目蓋を伏せ、俯きながら愛実が言う。その艶やかな唇から熱い吐息が漏れ、閉じられた脚にぎゅっと力が入るのを飛龍は見逃さなかった。双眸が炯々と光る。
「それは、家の中でなら愛実の痙攣やイキ顔をいくらでも見ていいということかな?」
飛龍は尋ねながら手を伸ばした。女の体躯に手の平を寄せると、そのまま密着させて、首筋から下腹部にかけてを緩慢な手つきで撫で擦っていく。
愛実は自身の肉体を撫でている筋張った両手から逃げようとはしなかった。素直に愛撫を受け入れながら頬を紅潮させて、可憐な唇から漏れ出す吐息を段々と乱していく。
「そんなの見られたくない……飛龍さんの意地悪」
「見せてはくれないのかい?」
飛龍は問いながら、人差し指と中指の腹を白いニット生地を押し上げている膨らみの上に移動させた。その場所はちょうど乳首の上だった。愛実がはっと息を呑んだのも束の間――複数の指が円を描くように動き出す。服の上からだというのに、飛龍の指はずれることなく正確に胸の頂を刺激していく。
勃起乳首がブラカップの内側でグニグニと押し潰され、愛実ははあはあと息を吐き出しながら柳眉を寄せた。
「ぁン……気持ちイイ……」
「もうそんなに感じてるのかい?」
「だって……飛龍さんがエッチなことばかり言うから、乳首がもう勃ってたの……勃ってる乳首をいじられると気持ち良くなっちゃう……」
妻のいやらしい告白を聞いた飛龍は、首から突き出ている雄々しい喉仏を上下させた。目の前にいる淫らな女に居ても立ってもいられなくなった彼は、息を荒らげながらサマーニットを早急に捲り上げた。ピンク色のレースが付いた可愛らしいブラジャーに包まれている豊満な乳房が露出する。
「あっ」
戸惑いもしくは羞恥を含んでいるような声を上げている妻をよそに、飛龍はブラジャーを持ち上げるようにして上にずらした。するとお椀型の美しい乳房と、ツンと尖った状態の紅い果実、そしてその周りを彩る乳輪が現れる。それらを視界に入れた飛龍のまなこが、ぎらぎらと欲望を宿した。
「ああ……本当に感じやすそうないやらしい乳首だ」
飛龍は興奮ぎみに言いながら、大事な女の身体を優しくソファの上に横たえた。愛実は抵抗することもなく、恥ずかしそうに視線を逸らして瞳をきらきらと濡らしている。そんな反応が自分の夫を悦ばせているとは、彼女は露ほども思っていないだろう。
飛龍は再び喉を鳴らすと、覆い被さるようにして左側の乳首に口元を寄せた。そのまま口の中に閉じ込めて舌で執拗に転がしていく。途端に愛実の唇から悲鳴に似た嬌声が漏れた。
「やぁぁンッ」
温かさとぬめりを感じながら、愛実はその身をくねらせた。欲望を感じさせる乱暴な舌使いと、時折、唇に吸い上げられる感覚に、身体が熱くなっていく。乳首から直接伝わってくる甘い快感にくらくらする。
飛龍はひとしきり淫らな果実を堪能すると、今度は右側の乳首を口に含んだ。愛実がヒッと息を呑む。
「はぁあぁン……」
切なげに喘ぎながら、愛実は飛龍に食べられている乳首をしこらせた。その感触を堪能するように何度も舌先が乳首を弾いていく。おかげで愛実は、心地よさからぐっしょりと恥蜜を漏らしてしまった。ピンク色のショーツにシミが広がっていく。
しばらくして飛龍が唇を離すと、小さく身体を震わせている愛実と目が合った。その瞳は涙ではっきりと濡れている。
飛龍は指先で下瞼に残った涙を拭った。指先に付いたそれを舌で舐め取る。愛しい女の零した涙はしょっぱくはなく、水のように無味だった。
「愛実は本当に可愛いね。もっと泣かせてしまいたくなるよ」
そう言うと、飛龍は左右の指の先で、唾液に濡れた紅い乳首を左右同時にぎゅっと押し潰した。白く丸い膨らみが陥没してしまうくらいに力を込めて、そのまま捏ねる。
潰された挙げ句に捏ね回されている乳首から流れ込んでくる電流のような甘い痺れに、愛実は激しく身体をくねらせて悶えた。
「アッ、あぁあぁァァァッ」
「気持ちいいかい、愛実?」
「気持ち良すぎて……ダ、ダメェッ、イクゥ!」
若妻はひどく甘ったるい声音で叫ぶと、胸部を思い切り突き出して上半身を小刻みに震わせた。とろとろと外に出てきた蜜液が、パンティをすっかり濡らしてしまう。
飛龍が指を離した後も、愛実はビクビクと胸を震わせていた。相変わらず感じやすい愛妻の様子を見つめながら、飛龍は性器を脈打たせた。獣の欲望がふつふつと湧き上がってくるのを感じる。
「ぁ……んっ……ンッ……」
虚ろな表情をしながら震えている妻を、飛龍は子供を抱っこするように抱え上げた。そのまま、この部屋と同じく一階にある寝室へと運んでいく。
飛龍は寝室の前まで来ると、愛実を足から降ろして力強く腰を支えた。
「立てるかい?」
飛龍の問いに小さく頷きながら、愛実は男の身体にしがみつくようにして立った。柔な身体を密着させられて、飛龍の呼吸が思わず荒くなる。胸が大きく上下した。
「続きはベッドでするの……?」
囁くような声で愛実が尋ねた。
「そうだよ。その方が君の身体に負担がかからないし、君をじっくり愛することができるからね」
その言葉に、愛実は目を伏せてわずかに艶笑を浮かべた。
「ふふ。飛龍さん、優しいのね」
「ベッドの上でまで優しくできるかは疑問だけどね」
そう答えてドアノブを回すと、飛龍は愛実に寝室へ入るように促した。
愛実は紅唇から熱い吐息を漏らしながら、就寝と夫婦の営みを行っている部屋にゆっくりと足を踏み入れた。室内は雨天のせいで薄暗いが、照明のスイッチを入れなければ困るほどの暗さではない。
後から入ってきた飛龍が静かにドアを閉めた。
その直後。愛実は背後に立つ夫によって山吹色のフレアスカートの裾を掴まれ、めくり上げられてしまった。そのまま、背後から股ぐらへと指が伸びてきて、ショーツの上から恥部をまさぐるように撫でられる。乳首でイッたばかりの過敏な女体が大きく震えた。
「アッ……そこはっ……!」
「下着が大分濡れているね。こんなに濡れているなら、愛実のオマ×コは既にぐしょぐしょなんじゃないかい?」
硬い指先がショーツの湿った部分を行ったり来たりしている。愛実は恥ずかしくなって身を捩ってから、夫から数歩分だけ離れた。
「言わないで……恥ずかしい」
けれど、それ以上に気持ちが昂ぶっている。その証拠に身体が発熱しているように熱く下腹が疼いている。
愛実は少し躊躇ってから、スカートのホックを外してファスナーをゆるゆると下ろした。そのままバサリと床に落とす。上に着ているサマーニットも脱いで下着姿――ブラジャーは上にずれたままだ――になると、ちらりと振り返った。頬が赤い。
「ひ、飛龍さんも脱いで。私だけ脱いでるのは恥ずかしいわ」
「今日の愛実はずいぶんと積極的だね」
「だって……し、シたいの。早く飛龍さんとエッチしたい」
欲望を声に出してしまったことに後悔しながら、愛実は頬のみならず耳までをも赤く染めた。自分はなんていやらしい、品のない女なのだろうか。飛龍に引かれたらどうしよう。そんな不安に駆られて身が竦む。
けれども、それは杞憂だった。背後から脱衣の音がし始めて振り返ると、飛龍が鋭い眼差しを愛実に向けていた。
「愛実……あまり煽らないでくれないか。煽られると年甲斐もなく嬉しくなって、乱暴に抱いてしまいたくなるよ」
「ら、乱暴なことはしないで」
「愛実が嫌ならしないよ。本当に嫌ならね」
そう話す飛龍の視線は、まるで青少年のように愛実のショーツに集中している。
――オマ×コが見たいの?
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