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専属メイドのお仕事は若旦那様の愛を受け入れる事です

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 ――パンッ、パンッ、パンッ、パンッ!

 少しの肌寒さを感じる夕刻。まるで誰かが平手打ちでもされているかのような渇いた音が、広く殺風景な寝室に反響していた。
 だが実際はそのようなことは行われておらず、四つん這いになっている少女の張りのある尻に、膝立ちになっている青年の硬い脚や下腹部が繰り返し接触しているせいで起こる音が原因だった。その音は、ふたりの肌が密着する度に大きく響く。
「ぁあぁあぁぁァッ、アッアッアッアッ! んンンンンゥッ! くうゥんッ!」
「フッ、まるで犬のような啼き声だなっ」
 青年ことロードリックが右側の口角を上げながら一際、勢いをつけて腰を振った直後――パァンッ! と風船でも破裂したかのような音がした。丸い尻がぶるんと震える。その内側では、肥えた肉棒が女壷の最奥を力強く圧迫していた。
 膣奥と亀頭が交わした激しいキス。その感触は切ないくらい子宮まで響いてきており、少女は思わず肉壁をきゅうっと締め上げた。下腹部がわずかに痙攣する。
「ぁンンンッ!」
「いい締め付けだ。それを毎回できるようになれ。マスターしろ」
「む、無理です」
 少女の焦げ茶色の瞳に涙が滲む。
「無理、じゃない。俺専属のメイドなら、チ×ポを程よく締め付けるくらいのことはこなせるようになれ」
「そんな……」
「口答えするな。誰のおかげで浮浪者にならずに済んだと思っている」
 ロードリックの偉そうな態度に少女は少しムッとしたが、たしかにその言葉は真実だった。


 少女こと弥知歩(やちほ)が浮浪者になりかけたのは、今からおよそ三ヶ月前のことである。それも日本ではなく、異世界で。

 ある日の登校中。
 通学路である見慣れた路地を歩いていた時、なんの前触れもなく突風が吹いた。その拍子に強く目をつむり、瞼を上げた後、弥知歩は一度も見たことのない景色の中に立っていたのだ。
 一面に広がる平原。山は見当たらない。遠くには森や古めかしい建物がぽつぽつと見える。

 困惑と絶望の中、とりあえず建物を目指して歩こうとした矢先に現れたのは、馬に跨がっている盗賊だった。盗賊は薄汚い身なりの中年男で、馬から降りるなり弥知歩に襲いかかってきたのだ。
 必死で抵抗したものの力では敵わず、草の上で身体をまさぐられ、恐怖で失神するかと思いかけたその時、盗賊から助けてくれたのが商家の息子であるロードリックだったのだ。……正確には盗賊を剣で突き刺し、弥知歩を助けてくれたのは彼の護衛役の男性なのだが。
 ――しかしロードリックいわく、「助けてやれと言ったのは俺だ」だそうだ。

 弥知歩はその後、しばらくは恐怖と混乱でパニック状態になったが、時間の経過と共に正気を取り戻した。
 そして、この場所が日本でもなければ地球でもないこと、自分は夢を見ているわけではないらしいことを理解した。と言うより、理解せざるを得なかった。

 なぜか異世界で日本語が通じることをいぶかしみながらも、弥知歩はロードリックの厚意により、彼の護衛役が御(ぎょ)する馬車にしばし揺られた。

 これからどうするのか。ロードリックから訊ねられた弥知歩は、目の前が真っ暗になった。
 一体この先、どうしたらいいのか? そう困惑する弥知歩に対してロードリックが、「ならば、我が家のメイドになれ。ちょうど昨日、メイドが一人辞めてしまったばかりなんだ」と命じてきたのだ。
 弥知歩はたっぷりと悩んだ後、それに応じることにした。日本に帰る手段がわからないし、他の選択肢が思いつかなかったからだ。

 そうしてメイドになった弥知歩だったが、ロードリックに抱かれることになるのは予想外だった。
 メイドとして真面目に働くうちに、弥知歩のことを気に入ったらしいロードリックからあれよあれよと言う間に処女を奪われ、今では三日に一度は必ず抱かれている。性交を断ろうとしても、解雇をちらつかせてくるので断れないままでいるのである。
 とは言え恩人であり、茶色の短髪に緑色の瞳を持つ、凛々しくもたくましい容姿をしたロードリックのことを弥知歩は嫌いではない。雇い主の息子とその専属メイドという立場である以上、恋人という関係になることはないと理解しながらも、ロードリックの好意を受け入れていた。
 彼を好きなのかどうかを真剣に考える前にセックスを受け入れてしまったため、自分の気持ちがわからないままなのだが。
 とにかく、ロードリックとの身体の相性は良かった。セックスの気持ち良さを、弥知歩は異世界に来てから知ったのだ。


「立て」
 ロードリックは偉そうに言うと、弥知歩をベッドから下ろしてその脇に立たせた。
 さらにはがに股になるように命じて、彼女に脚を広げさせると、正面から肉の果実に手を伸ばす。
「お前はここをいじられるのが好きだろう?」
 言いながら、ロードリックは指の先で尖った肉粒をなめらかに転がし始めた。
 コリコリとした感触と共に甘い快感がほとばしってきて、弥知歩は両手で両膝を支えながら乱れ喘いだ。頬が真っ赤に染まり、眉がきつく寄せられていく。
「そこだめぇッ! だめですッ!」
「良い声と表情だ。もっと乱れろ」
 指先が動くスピードが格段に上がり、弥知歩は両脚をぶるぶると震わせながら快楽に悶えた。性器からは蜜液がとめどなく溢れ、糸を引きながら床の上の緋色の絨毯に滴り落ちていく。
「んぅンンンッ! アッ、アッ、アッ、アッ、アッ、アッ!」
「気持ち良いか、ヤチホ」
「イイぃッ……気持ち良いですッ!」
 素直に気持ちを吐露した瞬間、弥知歩の中で何かが弾けた。
 目の前が暗くなったと同時に、怒濤のような快感が熟れた肉粒から駆け抜けていく。
「イ、イクぅッ! ぁあぁぁァぁァぁぁンッ!」
 弥知歩は身体と首を思い切り反らしながら、その身を細かく痙攣させた。肩甲骨の下まで伸びている黒髪の毛先が跳ねるように舞っている。
 イクと同時に尿道口からピューッと吹き出した潮が、ロードリックの雄々しい手を汚していた。だが彼はそれに構わず、がに股のメイドが歓喜に震えている姿を熱いまなこで見つめていた。

 力が抜けてふらついた弥知歩を抱き止めると、ロードリックは柔な唇に口づけをした。彼女が息を乱しながら放心しているのをいいことに、何度も何度もキスを繰り返す。
「ン……やッ……」
「嫌なのか?」
「は、恥ずかしいんです」
 放心状態を脱した弥知歩の答えに、ロードリックが口角を上げて笑声を漏らした。
「今さら口づけ如きで恥ずかしがるのか?」
「如きだなんて……私、貴方が初めての相手なんですよ。キスもセ、セックスも」
 赤々とした顔がうつむく。するとロードリックはその視線が下を向いているのをいいことに、弥知歩の裸身を舐めるように見つめた。
 豊かな胸部、くびれた腰、しとどに濡れた恥部、引き締まった手脚。どれも蠱惑的だ。
 顔だって、焦げ茶の瞳は大きく、鼻は小さく、朱唇はふっくらとしていて悩ましく、今まで見たどんな女よりも可愛い。
 本当は、毎日だって抱いてしまいたかった。けれどそれは弥知歩に無理を強いるということ。だからロードリックは現状で我慢していた。膣内射精をしたこともなかった。弥知歩から嫌われたくないがゆえに。

「羞恥心など忘れてしまうくらい、また気持ち良くしてやる」
 ロードリックは弥知歩の裸体をベッドの上へ戻すと、身体を真横――つまりは側位の体勢にした。自身も身体を横に倒し、背後から弥知歩の左脚を持ち上げると、反り返った長い肉棒を蜜穴に密着させる。
 そのままゆっくりと押し込むと、愛蜜が肉棒を伝って溢れ始めた。同時に甘いうめき声が漏れ、蜜壷がぶるりと震える。
「んゥッ……」
 とろけそうなほど熱く湿った肉の筒の感触にロードリックは溜め息を吐くと、カリ首の部分を入り口に引っ掛けるようにしながら、ペニスがすっぽ抜けないように注意してピストンを始めた。
 ペニスでGスポットを擦るように動いてやると、弥知歩は甘い啼き声を出して悦びを露わにした。ピストンを促すための蜜液が大量に溢れ出して、白い太ももを汚している。
「んンッ、んンゥッ、あぁあァッ、あァンッ!」
「そんなにイイか?」
「はいっ、はいっ、ロードリック様っ……」
 弥知歩は夢中で頷いた。
「そうか」
 その声音がどこか嬉しそうで、弥知歩は胸をどきどきと弾ませた。
 もしかしたら、私は彼のことが好きなのかもしれない。そう考えたのも束の間、今までの比ではない速度でピストンが行われ始めた。

 ジュポッ、ジュポッ、ジュポッ、ジュポッ!
 背面側位という奥深くまで繋がるには不向きな体位での高速ピストンだというのに、弥知歩は何も考えられない程の心地よさを得てしまっていた。蜜穴の隙間から蜜液を流しながら、乳首と肉粒をツンと尖らせる。その顔はすっかりとろけていた。
「はぁァァァァ気持ちイイッ……! あァァァァンッ! ぁンッ! ぁンッ!」
「なかなかいい締めつけだっ……ヤチホっ、こっちを向けっ」
 弥知歩が素直に顔だけを背後へ向けると、ロードリックが唇を重ね合わせてきた。熱い舌先に促されるがままに舌を差し出せば、ねっとりと舌を絡められる。舌同士が擦れ合う気持ち良さのせいで下腹が甘く疼き出す。

 ジュポジュポジュポジュポッ!
 キスをしたままペニスに激しくGスポットを擦られた弥知歩は、一気に昇り詰めていった。快感が極限に達した時、股の上の小さな穴からビュビュッと潮が飛び出してしまう。少女の裸身が小刻みに震えた。
「ぁんうぅンンンッ!」
 その時。絶頂のせいで蜜壷が激しく収縮を繰り返し、もともと浅く繋がっていた肉棒が飛び出してしまった。追い出されたペニスははつらつとしていて硬いままだ。

 ロードリックは弥知歩の唇から舌を離すと、小さく溜め息を吐いた。
「俺を追い出すな、ヤチホ。仕置きにまたマ×コの最奥を突く。四つん這いになれ」
『マ×コの最奥を突く』。その言葉に弥知歩は激しく興奮した。Gスポットへの刺激とキスのせいで、膣の奥底が疼いて仕方なかったからだ。ポルチオ――そこが弥知歩の一番感じる場所だった。
「はい」
 思わず喉を鳴らしながら、弥知歩は素直に四つん這いになった。大きな胸の頂が下を向いて、ぶるんと揺れる。蜜穴は大きく広がっており、弥知歩の期待を露わにしていた。
 間もなく熱いモノが穴に触れ、ずぶずぶと太い塊が押し込められていった。それはポルチオまで到達して弥知歩の下腹を埋め尽くした。
「あぁン……」
 淫らな声音を漏らした弥知歩に興奮したロードリックは、くびれた腰をしっかりと掴みながら抽送ちゅうそうを開始した。最初はゆっくりだったそれは、次第に勢いを増していった。

 ――パンッ、パンッ、パンッ、パンッ!
 ロードリックが腰を前に振る度に弥知歩の丸い尻がぶるりと弾んで、激しい接触音が部屋中に反響していく。
 小一時間前から何度もオーガズムの悦びを刻まれ、先ほどのセックスのせいで子宮を疼かせたままだった身体はピストンによる刺激に非常に弱くなっていた。奥を突かれる度に快感から逃げ出そうと、必死に腰を動かしてしまう。
 けれど、ロードリックの両手が腰の位置を引き戻してしまうせいで、弥知歩は逃げられなかった。おかげで苛烈に悶えることしか出来ずに、じわじわと快楽の渦へと堕とされていく。 
 強引に与えられる快感はあまりにも刺激的で、即効性の毒の如く若い女体を支配していった。結果として、弥知歩はセックスに夢中になった。もはや理性がなくなりそうなくらいに酔いしれている。
「あァァァぁァァァッ♡ だめですッ♡ そんなに突いたらぁッ♡」
「なんて卑猥な声だっ。余計に腰が止まらなくなるっ」

 ――パンパンパンパンパンパンッ!
 突如繰り出された激しいピストン。休みなくポルチオを突かれた弥知歩は、一瞬で昇り詰めていた。シーツの上に大量の潮がまき散らされる。
「はあァァァぁァァァンッ♡」
 顔を伏せながら腰をガクガクと震わせ、尻を前後に動かしながら快感に悶える弥知歩。
 そんな彼女に追い打ちをかけるように、ロードリックが再び腰を振り始めてしまった。たくましいペニスが再び最奥を責め立てる。
 弥知歩は戸惑いながらも快楽に溺れてしまい、追撃のようなピストンを歓迎してしまった。その証拠に、先ほどとは違って逃げようとする素振りを見せない。可憐な唇から漏れ出す声もとろけるように甘かった。
「あァぁあァァあぁァァッ♡ まだイッてるのにッ♡ だめぇッ♡」
「いやらしい声を出して俺を挑発するな、ヤチホッ。お前を孕ませたくなるっ」
「は、孕ませるなんてッ♡ 絶対だめッ♡ だめですからぁッ♡ あァァァァイクッ♡ イクッ♡」
 言葉とは裏腹に、またオーガズムに至った弥知歩の媚肉が繰り返し締め上がって、ロードリックの陰茎を執拗に吸引する。
 それを妊娠を容認しているのだと解釈したロードリックは、弥知歩の最奥で射精をした。鈴口から勢いよく放射された精液で中が満たされていく。

 奥に温かいものが出されているのを感じた弥知歩は、驚きながらも嫌悪感を一切抱かなかった。それどころかひどく興奮してしまい、イッてしまったのだ。下腹が大きく痙攣している。
「中出しされてるッ♡ だめなのにッ♡ だめなのにぃッ♡」
「そんなに甘い声でだめだと言われても説得力がないぞ、ヤチホ。……予定を早めてしまったが、お前のことはいずれ妊娠させたいと考えていたんだ。お前を妻にするためには子を孕ませるのが手っ取り早いからな。既成事実というやつだ」
 ロードリックが放った重大な告白に弥知歩は反応しなかった。オーガズムに支配されて、意識が朧になっているのだ。身体を伏せたまま熱い吐息と嬌声を漏らし続けている。
「ぁンッ♡ んンッ♡」
「まだイッているのか、ヤチホ。そんなに中出しが気に入ったのなら、明日も明後日もたっぷりと中に出してやる」
 ロードリックはそう告げると、弥知歩の中から出て行った。腰を支えていた両手を離せば、少女の身体はたちまちのうちにベッドの上に沈んでしまう。
「しばらく休んでいろ」
 優しい声で言ってから、ロードリックはしなやかなうなじを被う黒い髪を払ってキスをした。弥知歩の身体がピクッと震える。
 そんな彼女を残して、ロードリックは身を清めるために浴室へ向かう準備をし始めたのだった。

 ――正気に戻ったメイドがあらゆる理由で羞恥に悶えてしまうのは、まだまだ先の話。
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