その結末は俺が許さない!!

ツバサ

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1章 運命改変の力

4.冒険者始めます

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 アインに連れられて、街の中をグルッと回った。
 ここいら一帯の領主らしいアインは、性格には多少、大分、いやかなり問題があるが、領民達からは慕われているらしく、顔を合わせる度に、挨拶と尊敬の眼差しを向けられている

向けられている本人は「俺の上腕二頭筋が、またしても領民達を魅了してしまった」だの「薔薇の香水の如く香る、俺の気品が女達の心をワキ掴み(鷲掴みの間違いだろ)にして離さない」だとか好き勝手な事を言いながら、ポージングしてやがる。

「それで、お前さんはこの街で何がしたいんだ?まさか俺の筋肉に憧れて来た、欲しがりやさんではあるまい?」

 「っしゃ!んなろー!」鞘が付いたままの剣でフルスイングからの突きをぶちかます

 「アフン!ハオォン や・・やるじゃない」頬を赤く染めた変態が、もっと来ても良いんだぜ?とでも言わんばかりに視線を向けてくる。

 話が進まんだけでなく、気持ち悪くなってきた。
 強引に行こうと心に決めた。

 「話を戻すが、働きたいのと、身分証明書を手に入れたいんだ」

 「ふむ、冒険者ギルドに行くのが手っ取り早い方法だな。だが、気をつけるんだぞ?お前さんのような良い男・・若い肉体じゃなくて、世間知らずが行けば、無頼漢に絡まれる事もあるだろう。」

 「なるほど、これで俺も冒険者になれるのか、楽しみだぜ。」

 「このアインガー・ゲイ・ハードマッスルの肉体に惑わされ、溺れはしたが、お前さんならば立派な冒険者になれるだろう」

 「偉そうにサムズアップしてんじゃねぇ!
誰が!オラァ!肉体に惑わされたって!アァ!?クラァ!」

 「ホァ!この、このアインガーに!ここまで、まさか鞘をぶち込むアァー!何たる暴挙!何たる冒険心!持て余ます!持て余ますゥウウウウウこの冒険者め!クソっ!お前さんは・・・・誰よりも冒険者だぁ!ハァァァ!リ・・・リフレーーッシュ!」

 光に包まれて昇天した変態のせいで、俺の冒険者デビューは有耶無耶になってしまったのだった。
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