残された1時間

アサタケ

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本編

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俺はとある駅のホームに立っている。俺は自殺をしに来た。ここは自殺で有名だ。…この世界にいる意味はないんだ…俺は…。
そうだ。俺はもう人生をあきらめた。高校は滑り止めの私立で、就職できた仕事ではパワハラを受け…
はぁ…俺は…どうしようもない…

そうしている間に電車が来た。特急だ。これに飛び込めば…俺は…一瞬で死ねる…!
そして俺は飛び込んだ。
「うわあああ!!!」
ドオオオオン!!
「……ん?」
あれ?俺…生きているのか…?死んでないのか…?
なんかフワフワする。目の前が真っ黒だ。…ん?ここは?周りを見渡すと白黒のさっきの駅だった。俺は線路の真ん中に立っている。人はスマホを見たりして止まっている。時が止まっているようだ。
すると誰かに肩を捕まれた。少し痛い冷たいが、生暖かい。なんだこいつ……
振り向くとそれは女の子だった。なにか睨んでる?……血まみれの………これは……あの世なのか……?
『あなたは死にたい?』
は?死ぬためにここに来たんだよ…
『1時間だけ時間をあげる。その時間の間……楽しんで。』
途中がよく聞こえなかったが楽しんで欲しいということか?
女の子は目の前で消えた。
そんなことがこの世にあるのか?
いや、これは死んだ後の世界か?

まあ……いい。俺は人生をやめるだけだ。
1時間って言っても何をすればいいんだ……その瞬間、俺は家の前で倒れていた。したこともない腕時計をつけていた。ちょうど13時。1時間…か。ふぅ…なら楽しむか。
まず腹ごしらえするか。
俺はコンビニに入り適当に弁当を買い食べた。
食べ終わると次は本屋に行き漫画を立ち読みしていた。
楽しいな……本当に時間をもらえるなんて……俺は今、生きている。まだ生きているんだ……これが本当の幸せなのかもな……。俺は少し泣きそうになった。次は人生で唯一の楽しみの競馬だった。負けても勝っても、パワハラの紛らわしになっていた。俺は馬券を一枚買った。あと20分…か… 
パカラッパカラッ!
馬が走る。走る。あれ…先頭は俺が買ったやつ…まさか!
当たった!!!当たったぞ!! こんなことで大喜びできるなんて幸せだな……また涙が出そうになる。
俺は嬉しさのあまり叫んだ!…いつのまにか俺は死ぬことなんて忘れていた。こんな人生なら生きてもいいな。そう思った。残り時間は5分だった。あの子は俺に時間を与えて死を考えて欲しかったのかな。そう思った。

時間を忘れて母にお礼を言いに行こうと思った。「育ててくれてありがとう。これからもよろしくおねがいします。」と言いに行こうとしたその時 急に目の前が白黒になった。
目の前にはまたあの女の子。
「……なんで……」
『言ったでしょう?1時間の間に死んでって。』
「え…」
『なに楽しんでいるの?あなたは死にたかったんでしょ?じゃあ早く死になさいよ…』
この子は…なんなんだ…目が完全にイカれていた。
「いやだ…死にたくない…待ってくれよ…おい!おぃ…」
目の前に色が付いた。
線路に落ちてる。あぁ…横には特急が…あぁ…あぁ…「あぁ!死にたくなぃ!」

グシャッ!!!!!!!

[キャァァア!!] [駅員さん!ちょっと!] [救急車!早く!]

俺の体はバラバラになって線路に散らばった。

横にはあの女の子が立っていた。
『私たちの家に入らないで…』
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