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第6章 竜王の闘い篇
第73話 メルーグ帝国の最後
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皇帝が巨大化して行く。
「なんの真似だ!メルーグ!」
「この城にはたっぷり魔力が蓄えてある。それを取り込み、私は完全となる」
俺はすぐさま壁を突き破り、城から脱出する。
「これで君は私を倒すことは出来ない!私はこの体で、世界を征服する!」
城が人型に変形し、意思を持ったように動き出し、喋る。皇帝は城と一体化したようだ。その大きさは優に100メートルを超える。神眼でステータスを確認する。
名前 メルーグ・バース
種族 半魔人・新種(ハーフデーモン・ノウム)
rank 900
称号 破壊の化身
技能 皇帝力 変容 吸収
メルーグは人間をやめ、モンスターになっていた。ランクも上がり、称号も変わり、スキルも増えた。
吸収 魔力だけでなく、物理的なものも吸収し、力を得る。
とんでもないスキルだ。非常に苦戦しそうな強さをしている。
「ハッハッハ!破壊だ!この世界には私一人で十分だ!」
城の周りの建物がメルーグに吸収されていく。吸収した分だけ体が巨大化する。
「素晴らしい力だ!これが魔族の力か!」
モンスターの中でも、魔族と呼ばれる種類がいる。魔族は非常に強い魔力を持ち、圧倒的な戦闘能力を誇る。魔族は別の世界からゲートを通って現れる。滅多に現れない非常にレアなモンスターだ。
メルーグは皇帝力と豊富な魔力を使って、魔族になったようだ。しかし、純粋な魔族では無いので、半魔人なのだろう。
「リュート君。君に残念なお知らせがある」
「何だ!」
「君の大切な仲間が私に取り込まれたという事だ」
なん…だと…クリアが?カーブとスティングもか?
「彼女らはいい魔力を持っている。特にこの女性が素晴らしい」
そう言うと、メルーグの胸部付近に気を失って取り込まれているクリアが姿を現す。
「うーん…非常に純粋で美味い魔力だ。力が漲ってくる」
「うあぁぁぁぁぁぁぁ!」
クリアが苦しみの声を上げる。
「てめぇ…」
「彼女は君の大切な人なのだろう?私に攻撃したら彼女が傷つくかもしれないな」
「クソ野郎が!」
俺のミスだ。クリアやカーブ、スティングと合流してから脱出すればよかった。
「こんなことも出来るぞ」
そう言うと皇帝は両手を左右に広げ、
「重力操作!」
周りの建物たちが、宙に浮き上がる。どうやら取り込んだもののスキルを一部使えるようだ。
「これで君を取り込めば、私は神になれる!大人しく取り込ませてもらおうか!」
「黙れよ…」
「何ぃ?」
「黙れって言ったんだよ…俺のクリアの力を吸収したばかりでなく、その力を好き勝手に使う…」
「何をしようとしているかわからないが、私はもう君には止められないよ!無駄なあがきはやめるんだ」
怒りが込み上げる。今まで感じたことの無い、激しい怒りだ。
右手の金のタトゥーが発光し始める。
『感情の高揚の規定値を突破。全ての力が解放されます』
ドクン!体中に力が漲る。今すぐ皇帝を消し炭にしてやる!
「次元操作・移動」
俺の手元にクリア、左右にスティングとカーブを引き戻す。その他、城にいた人たち全てをメルーグから引き抜く。
「なんだと?なんだその魔法は!」
「神をも殺す魔法だ!メルーグ!お前だけは絶対に許さない!」
「次元操作・固定」
次元の神剣が出現する。
「そんな剣で何が出来る!食らうが良い!皇帝砲」
メルーグの右腕が大砲のようなものに、変容する。そこに魔力が集まっていき、大陸を焼き切るほどの熱量のビームがリュートに向かって放たれる。
「さらばだリュートよ!死んでも魔力はその場に残るから魔力だけ貰わせていただこう」
次元の神剣を握る。
「次元斬」
飛んできたビームに剣が振りかざされる。ビームが真っ二つに割れる。割れ目がビームを吸い込み、そのまま消滅した。
「馬鹿な!国ひとつを軽く消し飛ばす威力だぞ!」
「次元堕とし」
この世界からリュートとメルーグの姿が消える。
「なんだここは?」
「俺の次元だ。お前は何も出来ない」
「そんな馬鹿な…動かない!体を動かすことが出来ない」
「じゃあな皇帝。もう会うことはないだろう」
「次元監獄」
皇帝は言葉を発することも体を動かすことも出来なくなった。
「そのまま無限の苦しみを味わいな」
そして、リュートだけ元の世界に戻る。
こうして、メルーグ帝国は壊滅した。
「なんの真似だ!メルーグ!」
「この城にはたっぷり魔力が蓄えてある。それを取り込み、私は完全となる」
俺はすぐさま壁を突き破り、城から脱出する。
「これで君は私を倒すことは出来ない!私はこの体で、世界を征服する!」
城が人型に変形し、意思を持ったように動き出し、喋る。皇帝は城と一体化したようだ。その大きさは優に100メートルを超える。神眼でステータスを確認する。
名前 メルーグ・バース
種族 半魔人・新種(ハーフデーモン・ノウム)
rank 900
称号 破壊の化身
技能 皇帝力 変容 吸収
メルーグは人間をやめ、モンスターになっていた。ランクも上がり、称号も変わり、スキルも増えた。
吸収 魔力だけでなく、物理的なものも吸収し、力を得る。
とんでもないスキルだ。非常に苦戦しそうな強さをしている。
「ハッハッハ!破壊だ!この世界には私一人で十分だ!」
城の周りの建物がメルーグに吸収されていく。吸収した分だけ体が巨大化する。
「素晴らしい力だ!これが魔族の力か!」
モンスターの中でも、魔族と呼ばれる種類がいる。魔族は非常に強い魔力を持ち、圧倒的な戦闘能力を誇る。魔族は別の世界からゲートを通って現れる。滅多に現れない非常にレアなモンスターだ。
メルーグは皇帝力と豊富な魔力を使って、魔族になったようだ。しかし、純粋な魔族では無いので、半魔人なのだろう。
「リュート君。君に残念なお知らせがある」
「何だ!」
「君の大切な仲間が私に取り込まれたという事だ」
なん…だと…クリアが?カーブとスティングもか?
「彼女らはいい魔力を持っている。特にこの女性が素晴らしい」
そう言うと、メルーグの胸部付近に気を失って取り込まれているクリアが姿を現す。
「うーん…非常に純粋で美味い魔力だ。力が漲ってくる」
「うあぁぁぁぁぁぁぁ!」
クリアが苦しみの声を上げる。
「てめぇ…」
「彼女は君の大切な人なのだろう?私に攻撃したら彼女が傷つくかもしれないな」
「クソ野郎が!」
俺のミスだ。クリアやカーブ、スティングと合流してから脱出すればよかった。
「こんなことも出来るぞ」
そう言うと皇帝は両手を左右に広げ、
「重力操作!」
周りの建物たちが、宙に浮き上がる。どうやら取り込んだもののスキルを一部使えるようだ。
「これで君を取り込めば、私は神になれる!大人しく取り込ませてもらおうか!」
「黙れよ…」
「何ぃ?」
「黙れって言ったんだよ…俺のクリアの力を吸収したばかりでなく、その力を好き勝手に使う…」
「何をしようとしているかわからないが、私はもう君には止められないよ!無駄なあがきはやめるんだ」
怒りが込み上げる。今まで感じたことの無い、激しい怒りだ。
右手の金のタトゥーが発光し始める。
『感情の高揚の規定値を突破。全ての力が解放されます』
ドクン!体中に力が漲る。今すぐ皇帝を消し炭にしてやる!
「次元操作・移動」
俺の手元にクリア、左右にスティングとカーブを引き戻す。その他、城にいた人たち全てをメルーグから引き抜く。
「なんだと?なんだその魔法は!」
「神をも殺す魔法だ!メルーグ!お前だけは絶対に許さない!」
「次元操作・固定」
次元の神剣が出現する。
「そんな剣で何が出来る!食らうが良い!皇帝砲」
メルーグの右腕が大砲のようなものに、変容する。そこに魔力が集まっていき、大陸を焼き切るほどの熱量のビームがリュートに向かって放たれる。
「さらばだリュートよ!死んでも魔力はその場に残るから魔力だけ貰わせていただこう」
次元の神剣を握る。
「次元斬」
飛んできたビームに剣が振りかざされる。ビームが真っ二つに割れる。割れ目がビームを吸い込み、そのまま消滅した。
「馬鹿な!国ひとつを軽く消し飛ばす威力だぞ!」
「次元堕とし」
この世界からリュートとメルーグの姿が消える。
「なんだここは?」
「俺の次元だ。お前は何も出来ない」
「そんな馬鹿な…動かない!体を動かすことが出来ない」
「じゃあな皇帝。もう会うことはないだろう」
「次元監獄」
皇帝は言葉を発することも体を動かすことも出来なくなった。
「そのまま無限の苦しみを味わいな」
そして、リュートだけ元の世界に戻る。
こうして、メルーグ帝国は壊滅した。
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