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第二部 第1章 リスタート篇
第4話 便利な実
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洞窟の場所がわからなくならないように、洞窟から一定の距離を保ちつつ、探索を続ける。
「あっ!これはまだ食べてないよね?」
クリアがまだ見た事のない新たな木の実を見つけた。木の実の見た目は赤い殻のようなものに包まれている。
(これ、食べれるのか?)
見た目的には明らかに食べられそうに無い。しかし、贅沢は言ってられない。昔の日本人だって食べられなさそうな物を美味しく食べる術を身につけてきた。俺にだってできるはずだ。
木の実を摘み、歯で噛み潰す。
「ぴぃ!」
パァン!口の中で木の実が炸裂した。
「だ、大丈夫?」
「ぴぃ…」
何とか大丈夫だ。少し口の中が血の味がするだけだ。それにしても、何だこの実は。衝撃を与えると爆発するのか?
試しにもう1つその実を摘み、そこに生えている木に投げつけてみる。
パァン!その木の実は木に当たると同時に爆竹のように破裂した。木を確認してみると、木の実が当たった場所が少し削れ、所々焦げている。
(焦げる?こいつは使えそうだ)
「ぴぃ!」
「この実を沢山持ち帰るの?」
クリアと協力して、この実を沢山とった。衝撃を与えると爆発するので、作業は慎重に行った。一旦拠点に戻り、一箇所に固めて保管しておく。
いい物が見つかったが、食料は無い。再び果実を探す。
まだ探索していなかった方へ行く。そこには辺りと雰囲気の違う木が生えていた。しかも結構な高さがある。
(ん?あれは…)
その木には果実が実っており、その見た目はリンゴに似ていた。
(あれなら食べられそうだ!)
クリアと協力して気を揺らす。重力に負け、果物が落下してくる。その果実を拾って齧ってみる。
「ぴぃー!」
「あっ、美味しいんだね?私も食べたい!」
その果実は甘く、とても美味しかった。実際のリンゴよりは甘くはないが、今の俺たちからしたら極上の甘さだった。
「うーん!美味しい!」
クリアが食べても大丈夫なようだ。これで食料問題も何とかなりそうだ。
「この実を持ち帰ろうよ」
「ぴぃ!」
もちろんそれがいいだろう。ただ、取りすぎて、腐ってしまったら元も子もない。とりあえず今持てるだけの量があれば十分だろう。二人で拠点に持ち帰る。その頃には、あたりは既に暗くなっていた。
「私たち、何とか生きていけそうだね」
「ぴぃ」
最初はどうなることかと思ったが、これならなんとかなりそうだ。
「そうだ。あの爆発する木の実、どうするの?」
先程持ち帰ったあの木の実を三つ取り出し、床に置く。その上にその辺で拾ったよく燃えそうな草を敷き詰める。その周りを手頃な大きさの石で囲む。
(これならきっと上手くいく)
「ぴぃ!」
もう1つ木の実を取りだし。先程の三つの木の実の場所に投げつける。
バァン!ボォ!激しい火花が飛び散り、草に燃え移る。その火を囲うように枝を積み上げる。すると、炎が安定し焚き火が完成した。
成功した。思いつきでやったが何とかなった。
「うわぁ…明るくて暖かい…」
これならクリアもぐっすり眠れることだろう。
「ふぁ…眠くなって来ちゃった…」
「ぴぃ」
「寝ていいって?ありがとう。お言葉に甘えて。おやすみなさい…」
クリアは眠りに着いた。俺は数日は眠らなくていい体なので、火の番をしながらクリアを見守る。
こうして、一人と一匹の長い一日が終わった。
「あっ!これはまだ食べてないよね?」
クリアがまだ見た事のない新たな木の実を見つけた。木の実の見た目は赤い殻のようなものに包まれている。
(これ、食べれるのか?)
見た目的には明らかに食べられそうに無い。しかし、贅沢は言ってられない。昔の日本人だって食べられなさそうな物を美味しく食べる術を身につけてきた。俺にだってできるはずだ。
木の実を摘み、歯で噛み潰す。
「ぴぃ!」
パァン!口の中で木の実が炸裂した。
「だ、大丈夫?」
「ぴぃ…」
何とか大丈夫だ。少し口の中が血の味がするだけだ。それにしても、何だこの実は。衝撃を与えると爆発するのか?
試しにもう1つその実を摘み、そこに生えている木に投げつけてみる。
パァン!その木の実は木に当たると同時に爆竹のように破裂した。木を確認してみると、木の実が当たった場所が少し削れ、所々焦げている。
(焦げる?こいつは使えそうだ)
「ぴぃ!」
「この実を沢山持ち帰るの?」
クリアと協力して、この実を沢山とった。衝撃を与えると爆発するので、作業は慎重に行った。一旦拠点に戻り、一箇所に固めて保管しておく。
いい物が見つかったが、食料は無い。再び果実を探す。
まだ探索していなかった方へ行く。そこには辺りと雰囲気の違う木が生えていた。しかも結構な高さがある。
(ん?あれは…)
その木には果実が実っており、その見た目はリンゴに似ていた。
(あれなら食べられそうだ!)
クリアと協力して気を揺らす。重力に負け、果物が落下してくる。その果実を拾って齧ってみる。
「ぴぃー!」
「あっ、美味しいんだね?私も食べたい!」
その果実は甘く、とても美味しかった。実際のリンゴよりは甘くはないが、今の俺たちからしたら極上の甘さだった。
「うーん!美味しい!」
クリアが食べても大丈夫なようだ。これで食料問題も何とかなりそうだ。
「この実を持ち帰ろうよ」
「ぴぃ!」
もちろんそれがいいだろう。ただ、取りすぎて、腐ってしまったら元も子もない。とりあえず今持てるだけの量があれば十分だろう。二人で拠点に持ち帰る。その頃には、あたりは既に暗くなっていた。
「私たち、何とか生きていけそうだね」
「ぴぃ」
最初はどうなることかと思ったが、これならなんとかなりそうだ。
「そうだ。あの爆発する木の実、どうするの?」
先程持ち帰ったあの木の実を三つ取り出し、床に置く。その上にその辺で拾ったよく燃えそうな草を敷き詰める。その周りを手頃な大きさの石で囲む。
(これならきっと上手くいく)
「ぴぃ!」
もう1つ木の実を取りだし。先程の三つの木の実の場所に投げつける。
バァン!ボォ!激しい火花が飛び散り、草に燃え移る。その火を囲うように枝を積み上げる。すると、炎が安定し焚き火が完成した。
成功した。思いつきでやったが何とかなった。
「うわぁ…明るくて暖かい…」
これならクリアもぐっすり眠れることだろう。
「ふぁ…眠くなって来ちゃった…」
「ぴぃ」
「寝ていいって?ありがとう。お言葉に甘えて。おやすみなさい…」
クリアは眠りに着いた。俺は数日は眠らなくていい体なので、火の番をしながらクリアを見守る。
こうして、一人と一匹の長い一日が終わった。
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