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3rd Target ハルト
25 陰謀の影
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ハリーが隠れていると思われる件の廃船渠に着いた頃には日が落ちていた。
しかし、廃墟と聞いていたけど、そこまで酷くない。
人気がないせいか、不気味な雰囲気が漂っているだけだ。
幸いなことに私には天帝の目がある。
暗くても特に問題なかった。
こんな場所に潜んでいたら、そう簡単に見つからないと思う。
まず人が近づく場所ではないと思う。
それを本格的に捜査を開始して、すぐに発見したのだと言う。
資格者(プレイヤー)恐るべしなのか、サマンサ様の人脈恐るべしなのか。
そのどちらでもありそうだ。
しかし、そんなに有能なら、一人くらい同行してくれても罰が当たらないと思う。
私一人を送り届けて、どうにかしろというのだから、無茶振りにも程がある。
「吾輩がいるのである。すぐに解決なのである」
「は、はい。そうですね」
訂正。
一人ではない。
一緒に来てよかったのかは分からないけど、捜査本部を率いるマクレガー警部が一緒なのだ。
瘦せっぽちでちょび髭を生やしていて、偶に髭をいじくるのが癖らしい。
特別イケメンではないけど、イケオジの部類だろう。
ちょび髭がマイナスポイントなだけで雰囲気は十分にある。
「警部、何があっても驚かないでくださいね」
「コホン。我輩に任せたまえ。すぐに解決するのである。我輩が!」
え?
頭、壊れてるんだろうかと心配になってくるけど、事件の背後に漂う不穏な空気を感じ取ったので有能なんだと思う。
何しろ、サマンサ様が同行を許可したのだから、きっと大丈夫なんだろう。
いや、大丈夫なはず?
「この事件、嫌な臭いがするのである」
そう言うと拳銃を抜いて、準備している。
本当に大丈夫なんでしょうか、この警部……。
暗がりとはいえ、船渠に人影はないし、そもそも隠れる場所がなかった。
潜むのに向いているとは言い難い。
船渠の近くに設けられた建物を一つ一つ当たるしかなかった。
何だか、不安要素しかないマクレガー警部だけど、腐っても専門家なのでお任せするしかない。
私は単なる学生に過ぎない。
不思議な力を持っているとはいえ、捜査現場でどう動くのかは分からないのだから。
「そもそもがおかしいのである」とは警部の言だ。
不可解な点が多い事件ゆえ、慎重な捜査が求められる。
それにも関わらず、何者かの圧力がかかった。
強引な手を用いるのも辞さないとして、試験運用中の軍用兵器を投入する話が出ているらしい。
「警部、それって、まさか……」
「うむ。例のアレである」
ベルファストは造船業や航空産業などの製造業で知られる町だ。
近年、様変わりする世界の情勢に合わせ、軍事産業に転換すべきという声が大きい。
アメリカを中心とした環太平洋機構で開発がスタートし、日本で発明された新型の機関を採用し、欧州連邦共和国で量産に向けての試作が始められたというニュースが流れた。
その試作機の製作が行われたのが、実はベルファストなのだ。
将来的には二足型の機動兵器を目指しているらしいけど、現状はまだパワードスーツ、大型強化外骨格といった程度までしか実現できていないという噂でもちきりだった。
その試作機――クリュメネを現場で運用するというのだ。
何の為に?
マクレガー警部が怪しく思うのも自然だと思う。
ニュース映像で見たクリュメネの姿を見ると尚更、その思いは強まる。
両腕が銃火器になっていた。
そんな物を現場に投入?
このままではハリーまで蜂の巣にされる未来もありえないとは言えない……。
そうさせてなるものですか。
しかし、廃墟と聞いていたけど、そこまで酷くない。
人気がないせいか、不気味な雰囲気が漂っているだけだ。
幸いなことに私には天帝の目がある。
暗くても特に問題なかった。
こんな場所に潜んでいたら、そう簡単に見つからないと思う。
まず人が近づく場所ではないと思う。
それを本格的に捜査を開始して、すぐに発見したのだと言う。
資格者(プレイヤー)恐るべしなのか、サマンサ様の人脈恐るべしなのか。
そのどちらでもありそうだ。
しかし、そんなに有能なら、一人くらい同行してくれても罰が当たらないと思う。
私一人を送り届けて、どうにかしろというのだから、無茶振りにも程がある。
「吾輩がいるのである。すぐに解決なのである」
「は、はい。そうですね」
訂正。
一人ではない。
一緒に来てよかったのかは分からないけど、捜査本部を率いるマクレガー警部が一緒なのだ。
瘦せっぽちでちょび髭を生やしていて、偶に髭をいじくるのが癖らしい。
特別イケメンではないけど、イケオジの部類だろう。
ちょび髭がマイナスポイントなだけで雰囲気は十分にある。
「警部、何があっても驚かないでくださいね」
「コホン。我輩に任せたまえ。すぐに解決するのである。我輩が!」
え?
頭、壊れてるんだろうかと心配になってくるけど、事件の背後に漂う不穏な空気を感じ取ったので有能なんだと思う。
何しろ、サマンサ様が同行を許可したのだから、きっと大丈夫なんだろう。
いや、大丈夫なはず?
「この事件、嫌な臭いがするのである」
そう言うと拳銃を抜いて、準備している。
本当に大丈夫なんでしょうか、この警部……。
暗がりとはいえ、船渠に人影はないし、そもそも隠れる場所がなかった。
潜むのに向いているとは言い難い。
船渠の近くに設けられた建物を一つ一つ当たるしかなかった。
何だか、不安要素しかないマクレガー警部だけど、腐っても専門家なのでお任せするしかない。
私は単なる学生に過ぎない。
不思議な力を持っているとはいえ、捜査現場でどう動くのかは分からないのだから。
「そもそもがおかしいのである」とは警部の言だ。
不可解な点が多い事件ゆえ、慎重な捜査が求められる。
それにも関わらず、何者かの圧力がかかった。
強引な手を用いるのも辞さないとして、試験運用中の軍用兵器を投入する話が出ているらしい。
「警部、それって、まさか……」
「うむ。例のアレである」
ベルファストは造船業や航空産業などの製造業で知られる町だ。
近年、様変わりする世界の情勢に合わせ、軍事産業に転換すべきという声が大きい。
アメリカを中心とした環太平洋機構で開発がスタートし、日本で発明された新型の機関を採用し、欧州連邦共和国で量産に向けての試作が始められたというニュースが流れた。
その試作機の製作が行われたのが、実はベルファストなのだ。
将来的には二足型の機動兵器を目指しているらしいけど、現状はまだパワードスーツ、大型強化外骨格といった程度までしか実現できていないという噂でもちきりだった。
その試作機――クリュメネを現場で運用するというのだ。
何の為に?
マクレガー警部が怪しく思うのも自然だと思う。
ニュース映像で見たクリュメネの姿を見ると尚更、その思いは強まる。
両腕が銃火器になっていた。
そんな物を現場に投入?
このままではハリーまで蜂の巣にされる未来もありえないとは言えない……。
そうさせてなるものですか。
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