我欲するゆえに我あり

黒幸

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14 最下層に封じられしモノ

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「オルガはスゴイよな」
「んが!」
「はいはい。そんなことないからさ」

 本人は否定するが、オルガは本当に頭がいい。
 俺達に考えつかないことをやってくれるぜ。
 そこに痺れはしないが、猛烈に感動くらいはしてやろうと思う。

「これで投擲用の槍も確保か」
「そういうこと」
「やっぱさ、アルファってのはすげえんか?」
「じゃないの? あたしも詳しくは知らないわ」
「んががんが」

 スリーパーには聞いてないのに全力で否定してやがる。
 そうか。
 オルガすらもよく分からない相手なのか。

「詳しくは知らないけど、通常のとは格段に違うのは確かね」
「てことは滅茶苦茶でかいとか?」
「そういう可能性もあるわね」
「腕がたくさん生えていたりしてな」
「まさか! そんなの生き物として、ありえなくない?」
「んがががが」

 五匹の通常種を始末した後、遺骸を利用してオルガが新たに作った投擲用槍。
 ちょっとだけ、コンパクトな形状になっているので投げるのに最適化されている。
 さらなる地下へと進む中、通常種の待ち伏せは定期的にあったが、使い捨て気味に使える投げ槍のお陰でかなり助かった。

 何しろ、全員が投げ槍で攻撃してから、近接戦に持ち込めるのは大きい。
 しかも武器の素材は雑魚が出てくれば、出てくるほど助かる訳で。
 道すがら、槍は改良されて、より使いやすく。
 さらに殺傷力も高められている。

 だから、この時、冗談のように話していたアルファを実際にその目で確かめた時、ついこう言ってしまったんだ。

「なんじゃ、ありゃー!」

 そいつは地下神殿の最下層にいた。

 最下層エリアは地下神殿の名に恥じない立派な造りになっていた。
 そいつを封じ込める為だけに無駄に豪華にしたんだろうか。
 古代遺跡をモデルにしたのか、妙に装飾にも拘っている。
 しかし、そいつと取り巻きは明らかに場にそぐわない。
 異質なんだ。

 取り巻きは通常種よりも一回りは大きくて、外殻のごつさがより増しているように見えた。
 トゲトゲが全身に生えており、通常種よりも強そうだ。

 しかし、そいつは明らかに別格だった。
 そりゃ、「なんじゃ、ありやー!」と思わず、叫びたくなるような代物だ。
 まず、大きさがおかしい。
 通常種がだいたい2メートルくらいだ。
 取り巻きはちょっと大きいから、大きく見積もっても3メートルあればいい方だろう。
 そんなレベルじゃない!
 通常種が子供に見えるぞ……。
 軽く、全高が5メートルはあるな。

 でかい! でかすぎる!
 しかも本当に腕がたくさんあるじゃないか……。
 六本腕って、何の冗談なんだ。
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