お嬢様が尊すぎて辛いのですが!?〜悲劇の悪役令嬢なお嬢様をお救いしようと思います!〜

ウミ

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目覚めたら横に天使がいました

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「サマンサ! サマンサ! ねぇ、起きてってば‼︎」

 ⁇ 目の前に天使がいるのですが?

「サマンサ? 寝ぼけているの?」

 天使が首を傾げました。どうやら、私に言っているらしい……

「えっと……?」

「サマンサ! わたくしがサマンサの言うこと聞かなかったからとうとう壊れてしまったのね! ごめんなさい、次からはやめるからどうか戻ってきて!」

「はぁ……⁇」

 情報過多の上に天使が泣き出してしまいました。あれ? おかしいな、私って死んだんだよね? サマンサって誰よ。

「おじょう、さま?」

「サマンサ‼︎」

 ……はい、私のようですねぇ。それにどことなく声も若いような。

「お嬢様、とりあえず退いてください」

「ええ、分かったわ。なんだか今日のサマンサは優しいのね」

 コテンと首を傾げる天使はとても愛らしいです。いえ、誰かは本当に分かんないんだよ。とりあえず、鏡で自分の姿を確認しないことにはどうにも。

「ーー…………っぱねぇ」

「パネェ?」

 美人になってるーーーーー!!!!

 にっこり笑みを浮かべてみたんですがね、鏡に映る美人さんもにっこり笑みを浮かべたんですよ。前世の私のように愛想笑いみたいな感じじゃなくて、なんていうか光が溢れているみたいな?

「お嬢様」

「なぁに?」

「つかぬことをお聞きしますが、ここはどこで私は誰ですか」

「サマンサはサマンサで、私は私。ここは貴女の働く職場でしょう?」

 ーーっ! お嬢様ぁぁぁ!!!! それは大体想像はつくんです。私めは、その具体的な情報が欲しいんです!

「く、詳しく教えてくださいませんか?」

「え? は!」

 ポンと手を打ち、何かに勘づいたかのような表情を浮かべる美少女おじょうさま
 
 あれ? お嬢様? 変な設定盛らないでくださいよ?

「サマンサってば、本当に壊れて記憶喪失になっちゃったのね!?」

 なるほど、そうきたのね。ならばその設定を通しましょう! 

「ええ、そうなのです。サマンサは一度壊れてしまいまして、記憶がなくなってしまいました」

「そ、そうなのね! 大変だわ! わたくしが1から教えて差し上げる!!!!」

 ふんすっと鼻息の荒いお嬢様。そんなお嬢様も素敵……ひと目見た時から我が天使! でも、見たところ小学生くらいの年齢の方です。はたして、私の知りたい内容を教えてくれるのだろうか……

「えーっとね、サマンサはルビー子爵令嬢で、わたくしの侍女よ。そして、わたくしはダイヤ公爵家の一人娘、イリージェよ‼︎」

 っすばらしい!! 私の心配は杞憂に終わったようだ。天使、いや、イリージェお嬢様は優秀でございました。

「では普段私はお嬢様のことをなんとお呼びしていたのでしょう?」

「お嬢様とかイリージェ様とかよ」

 なるほど、ならばお嬢様でよさそうですね。

「お嬢様、ありがとうございます。また分からないことがあったら聞いてもよろしいですか?」

「ええ、いいわ! あ、そうだ! サマンサは記憶がないのでしょう? なら、仕事も難しいと思うからわたくし付きの侍女になったらいいわ!」

 え、天使のお世話ができるの? やるやるやるやる! 絶対やる‼︎

「よろしいのですか?」

「うん! あ、でもお給料は低くなっちゃうけどいいかしら?」

 え? 何か問題でもあるの? ないよね? うん、ない。

「もちろんです!」

「ありがとう‼︎ サマンサ大好き!」

 チュッとリップ音が私の頬で聞こえたのですが、これは現実ととってもよろしい? よろしいわよね? 

「っかわいい!」

「サマンサ、よろしくね!」

「はい!」

 異世界で目覚めて数分後、私は天使の侍女になりました。
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