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~指名手配白豚聖女 メリル編~
7.メリルは僕のお嫁さんだから
しおりを挟むボロボロになって気絶しているディロス・マーメルを指差す。
クロさんは少し言いにくそうに…
「あいつ…、メリルと結婚の約束…してたの?」
と聞いてきた─…。
え、何故それをクロさんが知っているのか…。
まさか…ディロス・マーメルがクロさんに何か言ったの!!?
「昔の話です。こっぴどく振られましたし、良いように戦争の駒として使われてただけなので…、もう全く無関係です」
誤解されたくなくて、勢いよくクロさんに説明してしまう。
クロさんの空気が少し冷たくなったような気がした─…。
「あいつから…聞かされた。メリルを道具みたいに扱って…、メリルを侮辱して…。更に連れ去ってこの帝国のために生贄にするとまで言ってて…。自分でも分からないくらい…怒りの感情が湧いたんだ──」
………。
生贄って何!??
あの神様の祭壇に捧げる的な物だろうか…。
よく豚とか牛とかを捧げるけど…白豚聖女捧げようみたいな感じなの!!?
「それに…。メリルと結婚するはずだったって聞いたら─…、何だか苛々して…気が付いたらここで暴走してしまっていたんだ─…」
クロさん…
それって…何だか…ディロス・マーメルに嫉妬しているように聞こえてしまう…
あり得ない考えに頭を横に振る。
そうよ、家族愛よ!!
「僕以外の男に、メリルを渡したくない。メリルは僕のお嫁さんだから─…」
「…………。え?」
「こんな独占欲みたいな気持ち、初めてなんだ。自分の中に『特別』が出来るなんて…嘘みたいで…わからなかったけど…」
クロさんが真っ直ぐ私を見つめる──
「メリルが好きだよ──」
涙が…溢れた─…
真っ直ぐなクロさんの言葉は…私の固まっていた心を優しく解していく。
誰かに…想ってもらえるって…
こんなにも嬉しいんだ─…
「泣かないで、メリル」
焦ったように慌てて、綺麗な指で涙を拭ってくれるクロさんが
優しくて…温かくて…
「私も…クロさんが好きです!うれし泣きです!」
「ふふ。メリルは不思議だね。嬉しくても涙が出るんだね。」
そう言ってクロさんが抱きしめてくれる。
クロさんの温もりで包まれて、心まで温かくなる。
ディロス・マーメルに傷つけられた心の傷が…少しずつ癒えていくのがわかった──
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