クロヴァンの探偵日記

高松 津狼

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第一章 はじまりの時

第9話 メラさんとの朝食

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私は日記を書き終えると少しため息をついて、部屋の天井を見上げた。

(今日も1日頑張るぞ)

私はそう心の中で呟いて、ベットから出てある程度の身支度をすると部屋から出て、家の中がどうなっているのかを少し確認した。
家の中はしっかりした造りになっており、外装の割には割としっかりした生活が出来そうだった。
部屋は1階に3つ、2階に2つの全部で5つあった。1階は、玄関から入って右側が書斎。左側がダイニングホール。一番奥側が料理部屋で、2階に上がって通路の右側が寝室。左側がメラさんの部屋という構図だった。

私はダイニングホールへ入ると、そこではメラさんが食事をそろえていた。
メラさんが私がダイニングホールへ入ったことに気づくと、私に語りかけてきた。

メラ「お。起きたね。おはよう。バイt...、あっそうだ。下の名前教えてくれる?」

メラさんの噛み方で分かった、たぶん母親の名前を呼ぼうとしたのだろう。もしかすると母親と同じ感覚で接してくれてるのかもしれない。

私「私の下の名前はスマウメックです...よろしくお願いしますね。」

私は少し照れながらそう言うと、メラさんは少し笑顔になった。

メラ「うふふ。お母さんみたいだね。そんな恥ずかしがらなくていいのに。」

ダナスさんはそう言うと笑ってこちらを見た。更に恥ずかしくなった。自分の名前を言うって恥ずかしい。
なんでかはわからないけど、照れてしまう。

メラさんがキッチンに戻ってサラダを取ると、ダイニングの机の上に置いた。

メラ「さぁ、朝ごはんを作ったから遠慮せずに食べてね。」
私「ありがとうございます。」

私は礼を言うと席について、少し料理を眺めた。

サニーレタスと切ったスライス状のチーズにバルサミコソースが掛かったサラダと、チーズともちにホウレンソウとベーコン、ブロッコリーを和えたリゾット、ブルベリーとラズベリーの実を加えたクランべリージュース...

どれもとても豪華なものだった。
というより、これほど豪華なものを今まで口にしたことがないかもしれない。
というより今まで聞いたことや見たことしかないものばかり...

「いただきます!」

私は声を張り上げてそういうと、久しぶりに食事を取れることに幸せを感じながら食べた。

--- 朝食 ---

メラ「ところでスマウちゃんはなんで探偵をやることにしたの?」
私「きっかけは...お母さんですかね。」
私「お母さんはいつもこの世界の謎を解こうとしていたんです。その姿に憧れたからです。」
メラ「そう。やはり子は親に似るというものね。」

メラさんはそう言うと昔を懐かしむような雰囲気を顔からにじみ出した。

私「ただ...」
メラ「ただ?」
私「今までこの世界を解いている過程で私は何者かっていうのも気になったんですよね。」
メラ「というと?」
私「なぜ私達はヒョウタン人によって監視されなければならないのか、そしてどうしてそのような状況に私達の先祖は至ったたのか...」
私「それに私達の祖先は何者だったのかも私達は知らないんです。」
メラ「なるほどねー。」

メラさんの顔が笑顔になった。私はなぜかは分からなかったが心は少し温まった気がした。

私「だから、私は何者かを知るために、探偵をやっているってのもあります。」
メラ「君のお母さんも、小さい頃はそうだったなぁ。」
私「え?」

私は少しビックリした。母と同じような考えをしていることに驚いたのだ。

メラ「いやねぇ。君のお母さんも自分が何者かを知るために探偵をやっていたなぁって。」
メラ「ただお母さんはある時から、その正体を明かすにはこの世界の”中心”に行かないといけないと言ってたわ。」
私「世界の”中心”?」
メラ「そう。世界の中心。この世界の中心には”宝物”が埋まってるんだって言ってた。」
私「たから..もの?」
メラ「私にはわからないけどね。その”宝物”がなにか。どこにあるとも明確に言ってなかったし。」

さっき夢で見た"宝物"、そしてメラさんが母から聞いた"宝物"。どうやら宝物があるのは本当らしい...
その宝物は世界の中心にあるらしい。

私は考え事をしていると、メラさんが更に話をしてきた。

メラ「そうそう。スマウちゃん。自分が何者か知りたいんだったわよね。」
私「はい。そうですけど...」
メラ「でもね。もし本当に自分のことを知りたいのなら、もっと資料を整合させて謎を解かないとダメよ。スマウちゃんが思ってるよりこの世界はきっと単純じゃないわ。」

そういえば私が集めた資料は、家に置きっぱなしになっている。早いところ回収してまた整合させなければ。
そう考えているうちに私は朝食を食べ終え、私の本来の目標であるこの世界の闇を暴くこと、これを達成するための次の目的地を決めようと考えた。

メラ「そうだ。もしよかったらあなたにこの本を渡してあげるわ。あなたの役に立てばよいのだけれど。」
私「ありがとうございます。」

私は数年ぶりに誰かと一緒に食事を取った。そしてこんなにも良い待遇をしてもらえたのはこれが初めてだ。
こんな人がこの世界に居たんだという驚きと、この世界にはまだ知らないことがあると実感させられた。

メラ「私は別の場所で任務があるから、また後で会おうね。」
そういうと、メラさんは椅子から立って、玄関へ向かっていった。

私「待ってください!あなたは何者なんですか?」

麻のフードを被った女は、こちらを見てにっこりした後、再び前を向いた後、玄関を開けて目の前から霧のように消えた。

私は少し目を閉じた後、メラさんがくれた本を開いた。
そこには恐らく母が書いてくれたであろうこの世界の情報が書いてあった。

色々な地名...色々な民族に関すること...この世界のこと....

「どれも知らない地名ばっかりだなぁ...異言語みたい。」

難しい単語や言葉が余りにも多く並んでおり、私は思わずそう言ってしまった。
少し目を通した感じ、今は役に立ちそうにない情報ばかりだ。いつか役に立つときがくるとは思うが今は私が手元に持っている情報だけではなにも手掛かりを得られそうにない。

私は本を閉じそれを先ほどまで食べていた朝食のテーブルの上に置くと、身だしなみを整え玄関から外へ出た。

林の中とはいえ木漏れ日が眩しい。今日も無事に太陽を見れたと思うと、私は少し幸せな気分になった。

次はどこへ行こうか。
まずは、母が昔ほとんどのものをそこに置いてきたと言っていた。”ヘンデンバイトンの東の市場”にしてみようか。

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