ようこそ異世界(ハローワーク)相談所

teruri

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第1章★突然の異世界にお引っ越し?編☆

① 突然の転勤…

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その日は朝が雲っていた
カーテンを開けて


『うーーーん、よし!』

いつも空を眺めるのが薫(かおる)の日課だ

ひとり暮らしを始めてからというもの母親からもらったエプロンを着て台所に立つ姿も様になってきていた

弁当を詰めエプロンを外しYシャツ姿になる

少しあどけない姿の薫もスーツはまぁまぁな感じに着こなして慣れなかったネクタイをしめて
少し前髪が伸びたなーと黒髪をいじり鏡で全身を確かめる

ーよし!大丈夫だな


いざ職場へ


多分…本人はあどけなさがあることは自覚がない


職場は自転車で15分のところにある

まぁ通学してた頃よりは少し運動になるかなー

と呑気に通勤


雨降らなそうだなと思いつつも

公共職業安定所=ハローワーク
に到着


「おはよう」


と職場の人達へ挨拶し業務ができるように準備する

午前中は怒涛にすぎる
朝から満杯状態なのはいつものこと
若手のほとんどはここにきて主にわからない人への求人の検索方法や雇用保険の手続きにきた人達の対応をしている

ほとんどそれに割り振りされた人達を捌くとあっという間に時間はすぎる


一息ついたらお昼食べないとな…

そう思うと空き部屋に腰をおろして昨日の残り物を詰めた弁当に手をかける

我ながら完璧だ

気心ついたときから料理をしていたからな、これくらいはしないと…

独身だと悲しい…料理のスキルだけがあがるって…

今日の夜は豚キムかなぁーと思っていると



『桂木くんちょっといいかな?』

ドアのスキマから所長が笑顔で見ていた


『あぁ、はい』

途中でのお昼休憩中所長に呼びだされた


なんだろう…



とりあえず所長室かな


トントン

『失礼しまーす』



『あーきたね、ちょっとさ転勤してして欲しいんだけど』


『転勤ですか?急ですねどこですか?』


『んーまぁいいところだと思うよ、じきに慣れると思うよ』

『はぁー行き先は教えてくれないってことですか?』


『さっすが桂木くんわかってるぅー』


ったくこの所長何でもかんでもでたらめすぎる

いつのときかの忘年会だってそうだ薫くんはこの衣装ねーって渡されたのはセーラー服…しかも着替えまで奪われてさすがにパンいちでは行けない状況…泣く泣く着た思い出がある

イタズラ好きというかホントに定年間近の人には見えない

はぁー諦めが肝心なときもある




『わかりました、いつから転勤何ですか?』



『んとね、今から』




『はっ?えぇーーーーーーーー!?
となんというかですね、今からってどーゆう』


笑顔でまぁまぁここに座って、と促され座ると

トンとおでこを人差し指でされた瞬間



アクアブルーの水の中に俺は落とされた
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