3 / 10
【三】
しおりを挟む
更新しました(^^)
─────────────────
一向に説明してくれないのでほっぺた…と思われる部分を、びにょんびにょんと軽く引っ張ってみた。
「ちむちむー、ほほをひっぱうのはやえうのらー」
「私が幸気が多いとなんなのですか?
説明プリーズです」
説明してくれるというのでほっぺたから手を離しました。
引っ張られた部分を神様は小さなお手手でさすさすしてる…可愛い。
なかなかもっちりといい感触でした……ぜひともまた引っ張りたい。
「何とも痛くない絶妙な引っ張り具合ぞ。
…ふむ説明となー。
んーと、ピィ子ちゃんとちみちみのダブルの幸気に惹かれ神気が集まり易かったからというのが一つ。
あ、ちなみに妖は神気を溜まると外に自然と出せないが、人間などは一定の所まで溜まるとそれ以上体内に入ったとしても散るようになっておる。
そして、たまに多く溜めれる者らがいてなー、ピィ子ちゃんの生前がそうじゃったというのが二つ目。
この二つの要因が重なったから、今回ピィ子ちゃんが神になれるくらいの条件の幸気と神気が溜まったのだ、というのがわかった。
もう気づいてるかもしれんが…ちみちみも一定以上溜め込めるようじゃから死後スカウトされるだろうな」
神へのスカウト…うーん。
「そのスカウトって神か妖の二択しかないの?」
「いいやー、その選択肢以外に転生や幽霊に魂回収員、それに人生選択員に地獄の監視員と───」
「あ、一杯ありそうなので死後に聞きます」
「んー?
そうか??
じゃここまでにしとくぞ。
我も全ては覚えておらんしな!
あーっはっはっはっ!」
神様なのにいいのか、それで?
疑問符はあるが、実際神としているのだからきっといいのだろう…たぶん。
パタパタパタ…
ん?
あの足音は…───
ガチャ
「千美子ちゃ~ん!
今日はお部屋にいたのね!
ここ数日ずっとお庭にいたのに今日はいなかったから、ママ探しちゃったわ~。
マンションの屋上とか橋の上とか線路とか」
ほお…私がピィ子ちゃんを追ってしまったかと思っていたのだなー、母は。
「うむ!
全て自殺できそうな場所だな!
……って、ちみちみ!
ど、どうしたのだ、その顔は?!
感情が一切なくなってしまってるではないか?!
…え?
ちみちみはいつもこうなのか?
動物には感情豊かで同じ人間には無であると………あれ?我は動物カテゴリーということなのか??」
側で話す神様と大きな体のピィ子の存在に母は気づいてないようだ。
これも溜めやすい影響なのだろうか?
今まで見たことなどなかったのに………いや、見えてたけど普通だと思ってた…とか?
考え中の私に母が抱き付いてきた。
「あらあら?
千美子ちゃんなんだか元気になってる??
…元気になったなら良かったわ。
今日はご飯たくさん食べれるかしら?」
コクン
「うんうん!
それなら今日は千美子ちゃんの好きなもの作ってあるからいーっぱい食べてね?
あ、もう夕ご飯の時間よって呼びに来たんだったわ。
さあ、一緒にダイニングへ行きましょう?」
コクン
立ち上がり母と共に部屋を後にした。
「なあピィ子ちゃんや、ちみちみは普段動物以外に…同じ人間には家族でも喋らないのか?」
「ピーピチュピチュピピィピーピチュピピピッピ」
「ほとんど喋らない、と。
家族仲は良い…けど、その家族もまたちみちみと違った趣味持ちである、か。
ちなみに、その趣味ってちみちみは動物愛好者で合ってるか?」
「ピィ!」
「正解か……他の家族もそれぞれ趣味持ち……………いったいどんな趣味なのだろう。
よし!ちょっぴり食卓の間へ行ってちみちみの家族を見てくるか!」
「ピッピィ♪」
─────────────────
一向に説明してくれないのでほっぺた…と思われる部分を、びにょんびにょんと軽く引っ張ってみた。
「ちむちむー、ほほをひっぱうのはやえうのらー」
「私が幸気が多いとなんなのですか?
説明プリーズです」
説明してくれるというのでほっぺたから手を離しました。
引っ張られた部分を神様は小さなお手手でさすさすしてる…可愛い。
なかなかもっちりといい感触でした……ぜひともまた引っ張りたい。
「何とも痛くない絶妙な引っ張り具合ぞ。
…ふむ説明となー。
んーと、ピィ子ちゃんとちみちみのダブルの幸気に惹かれ神気が集まり易かったからというのが一つ。
あ、ちなみに妖は神気を溜まると外に自然と出せないが、人間などは一定の所まで溜まるとそれ以上体内に入ったとしても散るようになっておる。
そして、たまに多く溜めれる者らがいてなー、ピィ子ちゃんの生前がそうじゃったというのが二つ目。
この二つの要因が重なったから、今回ピィ子ちゃんが神になれるくらいの条件の幸気と神気が溜まったのだ、というのがわかった。
もう気づいてるかもしれんが…ちみちみも一定以上溜め込めるようじゃから死後スカウトされるだろうな」
神へのスカウト…うーん。
「そのスカウトって神か妖の二択しかないの?」
「いいやー、その選択肢以外に転生や幽霊に魂回収員、それに人生選択員に地獄の監視員と───」
「あ、一杯ありそうなので死後に聞きます」
「んー?
そうか??
じゃここまでにしとくぞ。
我も全ては覚えておらんしな!
あーっはっはっはっ!」
神様なのにいいのか、それで?
疑問符はあるが、実際神としているのだからきっといいのだろう…たぶん。
パタパタパタ…
ん?
あの足音は…───
ガチャ
「千美子ちゃ~ん!
今日はお部屋にいたのね!
ここ数日ずっとお庭にいたのに今日はいなかったから、ママ探しちゃったわ~。
マンションの屋上とか橋の上とか線路とか」
ほお…私がピィ子ちゃんを追ってしまったかと思っていたのだなー、母は。
「うむ!
全て自殺できそうな場所だな!
……って、ちみちみ!
ど、どうしたのだ、その顔は?!
感情が一切なくなってしまってるではないか?!
…え?
ちみちみはいつもこうなのか?
動物には感情豊かで同じ人間には無であると………あれ?我は動物カテゴリーということなのか??」
側で話す神様と大きな体のピィ子の存在に母は気づいてないようだ。
これも溜めやすい影響なのだろうか?
今まで見たことなどなかったのに………いや、見えてたけど普通だと思ってた…とか?
考え中の私に母が抱き付いてきた。
「あらあら?
千美子ちゃんなんだか元気になってる??
…元気になったなら良かったわ。
今日はご飯たくさん食べれるかしら?」
コクン
「うんうん!
それなら今日は千美子ちゃんの好きなもの作ってあるからいーっぱい食べてね?
あ、もう夕ご飯の時間よって呼びに来たんだったわ。
さあ、一緒にダイニングへ行きましょう?」
コクン
立ち上がり母と共に部屋を後にした。
「なあピィ子ちゃんや、ちみちみは普段動物以外に…同じ人間には家族でも喋らないのか?」
「ピーピチュピチュピピィピーピチュピピピッピ」
「ほとんど喋らない、と。
家族仲は良い…けど、その家族もまたちみちみと違った趣味持ちである、か。
ちなみに、その趣味ってちみちみは動物愛好者で合ってるか?」
「ピィ!」
「正解か……他の家族もそれぞれ趣味持ち……………いったいどんな趣味なのだろう。
よし!ちょっぴり食卓の間へ行ってちみちみの家族を見てくるか!」
「ピッピィ♪」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる