一人悲しく明ける夜

nawk

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第七話

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 今日は人が格段と減った。
 それは、カースト上位の六人の男女が、不登校になってしまったからだ。
 でも、今日の欠席者は七人だった。
 なんで…なんで…なんで…!なんで…芹菜がいないの?
「先生、芹菜は、病気ですか?」
 私が厳しい口調で言うと、先生は、「あぁ。」とのんきに言った。
「桜井は、転校したぞ。東京に。」
 ・・・。
 は⁉
 東京って、ここからものすごく離れた、大都会…。
 そこに…引っ越したの?
「あ、そうそう。田中。桜井の母親がお前に渡してくれって言ってた。」
 そう言って、私に手紙を渡してきた。
 手紙…?
 この手紙は、なぜか濡れていた。
 ぐちゃぐちゃで、しわだらけの手紙。
 書いているうちに、感情がたかぶってしまったかのようだった。
「先生、お腹が痛いので、トイレに行ってきます。」
 バレバレな嘘だとはわかるが、先生もトイレに行くのを止めるわけにはいかない世の中だ。
 だから、コッソリ屋上へ行った。
「芹菜…。」
 この手紙を読んだら、芹菜を迎えに行こう。
 そう、心に決めた。

『紗奈へ』
私は、東京に行きます。理由は…話さなくてもわかるかもしれないけど…カースト制度の事。私、上位だったでしょ?だから、逃げました。不登校になって、勉強についていけなくなるのも、友だちがいなくなるのも、全部怖かったんです。許してね…。ねぇ、紗奈。私は、いつまでも紗奈を親友だと思ってる。でも、裏切り行為をしたって自覚してる。だって、一緒にいないんだもん。わたしから、離れちゃったから…。紗奈、学校はどうですか?返事、くれたらほしいです。でも…私は裏切り行為をしてしまった。だから、返さなくても大丈夫です。

 湿っていた手紙をさらに私の涙で湿らせた。
「芹菜は…芹菜は!大丈夫だったのに!」
 その手紙を持って、一目散に走る。
 家に行って、お金をとって、新幹線をとって!
 東京へ行こう。

 

 芹菜と一緒にまた。


「芹菜、一緒に遊ぼう!」
 私はそういって、海で貝殻を拾った。
 ピンク色のカワイイ貝。
 それをそれぞれの小さな瓶に入れてそっと流した。
「ピンクは恋愛とか、友情とか叶えてくれる貝なんだって!」
 私と芹菜で作った遊び。

 その名も貝流し。
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