意地っ張り令嬢と、女癖の悪いその婚約者のすれ違い

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「お！レティシア！」

そんなことを考えていると見知った人物が声をかけてきた

「ブラッド、なんだかまた大きくなったわね」

その人物はチャーリー侯爵子息のブラッドで私の幼馴染でもあり、ブラッドの婚約者であるマリー様も幼馴染で幼い頃はよく遊んでいた仲だった

「まぁね、俺一応専攻は騎士だならな」

そう、ブラッドの家は代々騎士家系だった

「そうでしたわね
　本当にブラッドが剣を扱えているのか心配ですわ」と冗談混じりで言うと

「おいおい、こう見えても腕がいいって評判なんだぞ？？」と慌ててた様子で弁明してきた

久しぶりに普通の会話を楽しんでいると後ろから凄まじい殺気を感じた
それはブラッドも同じようだった

「レティ、酷いじゃないか
　先に行くなんて」

声がして後ろを向くとクリス様がこちらに歩いてきていた

殺気はいつの間にか消えていた

さっきの殺気はなんだったのかしら、、

先程の殺気について考えていると、クリス様がブラッドに視線を向けた

「あれ？君はレティの幼馴染だったね」

「はい、ブラッドです
　ご無沙汰しております」

とブラッドが挨拶をすると、「あぁ」と一言返すと興味を無くしたように私に話しかける

「もう、レティはすぐどっかいくんだから」

「何故私があなたを待っていないといけないんですの？」

「はは、手厳しいなぁ」

「ブラッド、今度マリー様も一緒に劇団を見に行きましょうよ
実はお父様からチケットをいただいたのだけど、ほら、、私、友人と呼べる方が少ないから持て余していて・・」

「おお！いいな！マリーにも伝えとくよ」

「ふふっ　ありがとう」

「そこまでしてーー、」

「・・・？」

「いや、なんでもない
　あ、僕このあと用事があるから先行くね～」

一瞬クリス様の笑顔が消えた気がしたが、すぐにいつものヘラヘラに戻りどこかへ行ってしまった

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一話一話が短くてすみません💦