1 / 46
序章
プロローグ
しおりを挟む青き優美は流れるままに佇み
逆さの盃へと沈む
割れぬ鏡に映る姿は
深淵を包む恵みの環
悪しき道にその身を置き
常なる道理を指し示せ――――
その世界は、“気”で満たされていました。
たとえばそれは、自然そのもの。
たとえばそれは、生命の鼓動。
たとえばそれは、強い感情。
……たとえばそれは、神様の力。
あらゆる力は互いに影響し合います。それは水が高いところから低いところへ流れるように、また、空気が濃いところから薄いところへ流れるように、自然的なものでした。
しかし、その力を利用する存在がありました。生き物です。
彼らは、力――“気”を自らの魂に合わせて変換し、意のままに操れる「魔力」を、そしてその魔力で様々な現象を引き起こす「魔法」を生み出したのです。
人間も、魔法を使う生き物の一種でした。
中でも魔力の扱いや魔法行使に秀でた者は、魔法使いとして国や人々の役に立ち、昔から尊敬されてきたのです。
人間と魔物が共存し、また、争う世界。
これは、そんな世界で起こった出来事です。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる