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第一章 あれ?腐った呪いなの?
はち
しおりを挟む見事にハノエルくんのお尻が割れた頃(いや、割れてるけども、気分的にってね~)、ようやく馬車が止まりました。
つまり目的地にたどり着きました。
やれやれですね。
御者台にいた使用人が馬車の扉を開けてくれる。
そのまま、兄様の膝から飛び降りようとしたら……そのまま抱っこされてしまった。
俺てきには恥ずかしいけど、楽ちんではあるんだよね。
何せ、ちびっ子だからさ……足のコンパスの差がね……。悲しくなんてないんだからねっ!
「さあ、ハノエル。おいで。」
と先に降りた父様が、両手を広げる。
しかし、俺が答える前に
「大丈夫です。父上。私が責任を持ってハノエルを連れて行きますから。」
にっこりと微笑む兄……マジ天使。
でもだ、イケメン父も負けてはいない。
にっこりと良い笑顔で、俺を兄の腕から抱き上げたのですよ。
俺は縫いぐるみなんでしょうか?
というか……短いコンパスしか持っていませんけど、歩けますよ?
お二方とも。
「父上、私が抱っこします!」
「いや、私の方がいいだろう?なあ、ハノエル。高いから見やすいだろう?」
「父上!」
「まあまあ、二人共ハノエルがびっくりしてるわよ?」
いやいや、いつものことだとハノエルの記憶が言っている。
二人共、俺のために争わないで~なんて言ってしまいたいが、なんか恥ずかしいから言わない。
「父様、僕は自分で歩けますよ?」
「うん、わかっている、わかっている。」
ですが、父様。
僕を離す気ナッシングですよね?
あ、兄がほっぺをプクっとさせている。……やべー、兄様、可愛すぎる!って、俺、毒されてる?
この世界というより腐った世界に浸かりすぎてる……かもしれない。でもね?みなさん。
マジで可愛いんだよ!
兄様もここにはおらんが、姉様も!
「あっ、父様は力持ちですよね?」
うん、いいこと思いついた!
俺の恥ずかしさも半減するかもしれない!
いや、注目度は倍増するかもだが巻き込んでしまいたい!
「ああ、そうだよ?父様はとても力持ちだ。」
「僕は軽いです?」
「ああ、羽のように軽い。」
「なら、兄様も一緒に抱っこしてください。僕ばっかり抱っこでは兄様がかわいそうなのでしゅ。」
あう、噛んでしまった。恥ずかしい。
いまいち、長く喋ると最後噛む。
これは仕方ないのかな?
まっ、ちびっ子だしな。
そして兄を巻き込んでしまおうと思った。
恥はみんなでかけば怖くないってか?
「おや?……うん、それもそうだね。さあ、カレイド、抱っこしてあげよう。」
「……ええっと?だ、大丈夫です。けっこうです!」
「遠慮はいらないよ?」
「兄様、一緒にだっこ……は嫌です?」
ふふ、兄様も一緒な羞恥の世界へおいでませ?
「んん、に、兄様は10歳だからね。それに、いかに父上が力持ちでも、何かの弾みにハルが落ちたら大変だからっ、だから、父上はハルにハノエルに集中してください!ね!」
「ククク、うまく逃げたつもりかな?ねえ?ハノエル。」
「兄様は、遠慮してるのです。僕が独占したらダメですよ、ね?」
「い、いーや!ハルだけで!ハル専用で!」
「ふふふ、カレイドの負けね?」
「……今は、ハルを抱っこするのは諦めます。」
ふふふ、半分本気だったのにー。
だって、5歳だっていい年齢じゃない?あれ?今時の5歳って、どーよ!わからん。
俺は……5歳時には妹いたし、自分の足で歩いていたなあ。
まあ、母ちゃんが車の運転できたから……遠出とか病気は車だったしねえ。
どーしても疲れた時は……あ、ベビーカーにつかまり立ちで乗っていたかも!
でも、こんなに抱っこはなかったなあ……。
恥ずいけど父親抱っこは、嬉しいかも!父ちゃんはさ……小さい頃に出て行っちゃったからさ。
ちょうど5歳の頃かもな。
なんか、母ちゃんにも甘えにくくなったなあ。いや、別に甘えてもいいんだけど、ほら、兄ちゃんだったからさ。やっぱね?小さくても兄のプライド的な感じ。
「さあ、のんびりしていては日が暮れてしまうわ。あなたもカレイドをからかわないのよ?
カレイドもハノエルを困らせてはだめよ?
これから神聖な場所へ行くのですからね?」
母様がその場をしめて、大人しくそれに従う。
そう、教会は神聖な場所としているし属性診断とはいうが、つまりは神の下で神への誓いと神からの贈物を見る場所なわけですよ。
贈り物……すなわち、魔法や加護ってことです。
「これは公爵様、よくおいでくださいました。」
「神官長、リオーラの時以来かね?息災か?」
「はい、かわりなく。今日はどのような?おいでになるという連絡だけはいただいておりましたが。」
「ああ、この子はわかるかね?」
「……一番下のお子様ですか?生まれた時に一度神の御証をお授けするために拝しましたが。」
「そう、次男のハノエルだ。」
「まだ、神の洗礼のお年には達していなかったのではありませんか?」
「そうなのだがね。例外はあるだろう?」
「……まさか、その幼さで魔法を発現されたのですか?」
その幼さって……5歳だけど、後1歳というか後半年で6歳なんですけども。
つまり、正式な洗礼(属性判断)の年齢じゃん?
「確かに幼いが、もうあと半年もすると6歳なのだがね。」
「え?ですが……。」
「もともと体があまり強くないのは、前に話しただろう?」
「ええ、さらに魔力も高いと。……成長が遅いとはお聞きしておりましたが……。」
すいませんね!小さくて。
確かに2、3歳にしか見えないんじゃね。
それに神官長のお年なら一年や二年……過ぎるのはあまりわからないよねー。いくら生まれた時にあっても、他人の子供の年なんて毎年指折り数えてなんていないのが普通だし。
「ハノエル、ご挨拶を。」
「はい、おろしてください。父様。」
父様にゆっくりしたにおろしてもらい、きっちりと前を正して頭を下げる。
「初めてお目にかかります?ハノエル・アドレイドと申します。」
「はい。私は、この教会を預かっております、ルーダル・ファインと申すもの。本日は、よくおいでくださいました。
では、ハノエル様をお預かりいたします。」
「ああ、よろしく頼む。」
え?お預かりって、どーゆーことよ。
一人でいくの?
うわあ、不安なんですけど!
つい、兄様に救いの目を向けてしまった。
「父様、私がついて行ってはだめでしょうか?」
「……だめに決まっているだろう。」
「さすがに、むりですわよ?」
「申し訳ございませんが……コレは神聖なことゆえ、神職者しか付き添うことは叶いません。」
……マジか。
神職者……に変態いないよね?
なんか、さ。
神職者って聞くと……前世のお仕事が思い浮かぶんだよね。
……どうか、ハノエルの変態ホイホイが可動しませんように!
というわけで、俺は一人神官長に連れられて扉の奥に行くのだった。
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