乙女ゲームにこんな設定いらなくない?〜BL(受)の声優は乙女ゲームに転生する(泣)〜改

十夜海

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第五章 ゲームカウントダウン?それとも開始とか?ヤバイんですが(泣)

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ぷち、ぷち、ぷち………。
カウントダウンが始まった!


って、何をいってるんだ?って思った?
思ったよね?
俺は思ったよ。
つまり、俺もお疲れなんですよ。

ぷちぷちは、アドレイド公爵家の皆様の堪忍袋を縛っていた紐が切れていく音です。
気分的にね。
アドレイド公爵家の特に父様や母様の堪忍袋の紐は何重にもなってカッチカッチやね……ってくらあた硬いの。
それがぷち、ぷち、ぷちって音がしてるように思える今日この頃なんです。

なぜって?
この一週間……俺が疲労で熱を出すくらい疲れたからだよ、精神的に。
普通に通っていたら熱なんて、あんまり出さなくなっていたのに。
何せ、完全な被害者だから。

どんなに説明しても、
『かわいそうに閉じ込められて。』
『かわいそうに』『かわいそうに』って……。
あんたらに、かわいそうかわいそうかわいそうかわいそうかわいそう……って言われている今現在が一番かわいそう!だろうが!って言いたい。
が、いかんせん。
脳味噌ほど口が回らないのが現状なんだよね。
急ぐと噛み噛みしちゃうし。
で、哀れみと変態臭い目ですれ違い様に見られたり?
はあああって、デッカイため息の嵐の一週間。
同情もあるんだろうがそれ以上になんていうか、悪意がある視線が多い。蔑みもね。

それに何より、ハノエルが嫌だって思ったのが、学園が変な色で見える?って言うか、もやがかってるの。

月曜日にようやく復活して、学園に行ったじゃない?
したら、ナニコレ⁈

学園が火事かと思っちゃった!

『兄様!火事、火事ですか?』
『ハル、どうした?落ち着いて?』
『だ、だって。』
学園が赤いんですよ?
なのに、みんな平然と学園に入るんです。
ありえないでしょう?
火事……じゃないの?
『ハル、火事って……火が見える?』
『うー?なんか、赤い煙がもわあわあーって、見えます。』
『……わかった。』
なんて、会話をしたけれど。
兄や姉、ルイくん、セシウス様には見えないらしい。
学園全体がもわーッとした赤い煙に覆われてみえる。
だからって、学園が見えにくいってことはないんだけど。
確かに火はみえないから、火事ではないらしい。
じゃあ、一体なんだろう?
前に見た、黒いウニョウニョとしたものに似てるけど違くて。
あれは、悪意の塊だったらしいしアレの何というか力?みたいなもんだった。
それに近い嫌な気は感じるんだよね。
でも、確か学園って結界があるんじゃないの?
そーゆー嫌なモノから守るんじゃないのかな?

入りたくはないけれど兄に連れられて、中に入ると……何というか。
そのモヤ?は、人から出てるというか、まとわりつくというか?
って感じだった。

視界は遮らないけど、なんか嫌。
で、そのモヤが薄い人は同情的な目を俺に向ける。
でもなんか、兄たちには敵意を向ける。
で、濃い人は悪意や蔑みを俺に向けるんだよね……。
だから、それが見えるハノエルはさらに疲れたわけ。
いや、もうね?
モヤが濃くて目が言葉を裏切っているのに、『心配しました。体調を崩されたのですか?』なんて、言ってくるんだよ。
ハノエルは、悪意には慣れていない。変態には慣れていても(悲)ねえ。

教室に入ってもそんな感じで。
あろうことか、教師にも何人かモヤが出てる人がいるんだもん。
モヤがないのは、うちの兄姉、マッケンくんとルンバ様、ルイくん、セシウス様、攻略メンバーの五人(ゼクセウスは、すでに騎士だからね)、ミリアンナ様、あとはたぶんモブの数人くらい。
でも、サーチスもなかったのはびっくりだけども。
ちなみに、ルドガレスにはあった。
それもものごっつー濃い。

サーチス自体は、
『大丈夫だった?』
『ずっと心配だったんだ。』
『僕が守ってあげるから。』
『絶対に助けるよ。』
『大丈夫、僕は君がどんなことになっても愛せるから。』
とやはり話が通じない。
わけわかめな会話だ。
うーん。コイツって、マジであの薬が毒と同じだって知らないのかなあ。いや、それともハノエルがそーゆーモノに弱いって知らないから?


なんて、毎回思わせられる会話(一方的に話しかけられてる)なんだよね、疲れるでしょう?
そのためか、夜になると微熱が出るせいで、兄も父もピリピリしている。
まあ、ウチからの苦情を無視してるわけだし。
だけど、なんかね。
ルドガレス?が気持ち悪いんだよね……。
いや、前から変だけど。
この一週間は特に?



「ハル、それでそのモヤは直接なんかありそうかい?」
「んー?とりあえず直接的にはないけど。」
「ですが、ソレのせいで熱が出てる可能性もありますねえ。」

アズリアが腕をくむ。
もし、それが魔法の一種だったなら……その魔力に当てられてとも考えるえられるというのだ。

「しかし、魔法なら防げるはずでは?」
「いや、力が強いならわからん。」

あー、そうか。
結界も万能じゃないしなあ。
それこそ巫女のサクチュアリーシールドの出番かもしれない。


なんの解決案もなく、また一週間が始まろうとしていた。

「とりあえず、陛下にご相談してみよう。」

アレがいなくなり復活してからは元のブラコンで男好きな、良い(?)王様に戻ったらしいから。

……平穏な日々をください、神様。





――――――――――――

Side ????

「アレは、我らの望むままにうごいておるか?」
「はい、我が主よ。」
「そうか。」
「我が主の望みのままに、動くように。」
「さようか。くく、だがアレは我のものよ。早う絶望するがよいなあ。」
「はい、主の望むままに。」

我が主が望むモノには、隠れた翼があるらしい。

「早う……こうできたらのう。」

主は飛んでいた鳥を手に呼び寄せると、羽を引きちぎる。

「くくく、早う落ちるがよい……。」

うっとりと血塗れで呟く主を俺もうっとりと見つめる。
美しい我が主よ。

「お前が策を成功させたあかつきには、お前が望むアレを与えよう。
……まあ、すでに手に入れたも同然かや?」
「はい。」

もう、アイツには俺しかいないのだから。
後、少し。
もう少しで、絶望の淵へと追い込み破滅させる。
そうすれば……。
ずっと、手に入れるべくやってきたのだから。

ふふふ。
絶対ににがすものか。



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