器用貧乏の底辺冒険者~俺だけ使える『ステータスボード』で最強になる!~

夢・風魔

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1:ステータスボード

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*3年近く放置しておりましたが、続きを書くことにし、それにあたってステータスを調整することにいたしました。
全体的に下方修正されますが、ストーリーの変更等はございません。
以後、冒頭に★マークを入れた話は、修正後のものという目印にいたします。




「クソッ! なんでモンスターハウスなんてっ」
「だ、誰も入ってないダンジョンだと、よくあることだそうです」
「早く階段まで引き返すぞっ。おいロイド、遅れるな!」

 お、遅れるなって言ったって、全員分の食料と毛布、それにドロップアイテムだって背負ってるんだぞ。
 早く走れる訳ないだろう!

 新しく発見されたダンジョンでは、地下に下りる階段を発見するだけでギルドから報酬が貰える。
 その報酬目当てで俺たちはこの、三日前に発見されたダンジョンに来ていた。
 そして運よく地下一階、そして二階と立て続けに階段を発見。
 地下二階を暫く進んであったのは──

 モンスターハウス。

 偶然できた、モンスターが群れた場所だ。

「あの角を曲がれば階段はもう直ぐよ。ロイド急ぎなさい! もうそんな荷物捨てなさいよ!」
「ダメだ! ロイド、絶対背負い袋を捨てるなよ!」
「何言ってんのよルイック。ここまでの稼ぎと生き残ること、どっちが大切だと思ってんのっ」
「待てまてまてまてっ。階段前にもモンスターがいるぞっ」

 斥候のバーリィが一足先に角を曲がって急停止する。
 俺の前を走っていたリーダーのルイックも立ち止まった。

「十匹以上いるじゃない! 今の私たちじゃ倒せないわよっ」
「ど、どうするんですか? 階段は目の前なのにっ。こんな……こんな所で死ぬのは嫌ぁ」
「どうするどうするどうする。ルイックどうすんだ!」
「どうするって……くそっ!」

 後ろから三十匹以上来ているんだぞっ。前の十匹ぐらい!

「俺も戦うっ。少しぐらい怪我をしたって、階段さえ登れば奴らは上がってこれないんだ。行こう、みんな!」

 普段は荷物持ちでも、もしもの時は俺も初期スキルで援護する。
 攻撃力は低いけど、注意を逸らすぐらいは出来た。

「ロイドが戦う? てめぇなんてなんの役にも──いや、そうか。ロイド、荷物を寄こせ! ライザ、こいつにブレッシングを」
「彼にブレッシングしたって、雀の涙ですわっ」
「やれ! ロイド、モンスターの気を引くために突っ込んでくれ。奴らがお前を追ってこちらに背を向けたら、一斉に俺らで攻撃をする。何匹か倒せば階段に登れる隙が出来るだろう」
「わ、分かった」

 背負っていた荷物をルイックに渡すと同時に、ライザから祝福ブレッシングのスキルを付与される。
 身体能力を上昇させる支援スキル。これを付与されれば俺も最低限の動きが出来るようになる。
 
 短剣を握りしめて地面を蹴った。
 
「──"ファイア"」

 ブレンダの魔法が後方からさく裂する。だけど一匹に傷を負わせただけだ。
 それでもモンスターどもの気を引くには十分だった。
 姿勢を低くして奴らの横をすり抜け、背後に回り込む。

「おい! こっちだっ。こっちを見ろ! "プチ・ファイア"!」

 魔術師の初期スキルを使って、最後尾の奴を攻撃。
 するとモンスターは悲鳴を上げ、こっちを振り向いた。
 釣られて他のモンスターも振り向く。

「今だルイック!」
「あぁ、サンキューなロイド。俺たちのために犠牲になってくれてよぉ」
「は?」

 犠牲?
 犠牲ってなに?

「ごめんなさい、ロイド。私、ここで死にたくないの」

 モンスターの隙間から見えたのは、狂気に歪んだライザの顔だった。





「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 俺を囮にして、自分たちだけ逃げるなんて!
 
 ブレッシングが付与されているおかげで、普段より速く走れた。
 それに疲れもしない。
 だからって感謝するもんか!
 今こうして数十匹のモンスターに追われているのは、奴らのせいなんだから!

 でもブレッシングの効果が切れる前に、階段までなんとかして戻らないと。

「なのに、くそっ! 数が増えてるじゃん!」

 追いかけてくるモンスターの数が確実に増えてる。
 数が増えるたびに地響きが増し、天井からパラパラと土が落ちてくる。
 まさかダンジョンが崩落するなんていわないよな?

 そう思った瞬間、突然足元が崩れた。

「うっ、うわあぁぁぁぁぁ!」

 な、なんだこれ!?
 地面に空いた穴は滑り台のようになっていて、俺は物凄いスピードで落下する。
 真っ暗で何も見えない。岩でも飛び出していたら一巻の終わりだぞ。

 不安を他所にどこにもぶつかることなく、俺は地面に投げ出された。
 ごろごろと転がり、それが止まるとすぐさま立ち上がって身構える。

「何階層まで落ちたんだろう? そんなに深くなさそうな気もするけど」

 滑っていた時間はそれほど長くはない。でも正直分からない。いったい何階分落ちたのか。
 ただここは明るかった。そしてモンスターもいない。

「部屋? ボス部屋なら、まだ誰もここまで到達してないんだからいるはずだし」

 ダンジョンの主であるボスは、最深部の部屋にしか湧かない。
 いないってことは、ここがボス部屋、もしくは最深部じゃないってことだ。

 けど──

「なんだ、あの台座」

 それほど広くもない部屋の真ん中に、台座がひとつポツンと置かれていた。
 近づいてみると、台の上に石板が一枚ある。

「簡単な古代文字だな。えぇーっと──」

 見習い魔術師の職業訓練で習った文字だな。
 
【ステータスボード】

 それだけが書かれていた。
 ステータスボードって、なんのことだろう?
 他に何科文字はないのか。埃が積もって見えないだけとかないよな?

 石板に触れると、突然それが光って──俺の手に吸い込まれた!?

「え? どこいったステータスボード!?」

 ブォンっと音がした気がして、目の前に光る半透明な枠組みが浮かび上がった。

「うぉ!? え、なに、なんだこれ?」

 そこには俺の名前や性別、それに数字がずらりと並んでいる。



【名 前】ロイド
【年 齢】16歳
【種 族】人間
【職 業】見習い冒険者 レベル4 +

【筋 力】25
【体 力】25
【敏捷力】25
【集中力】25
【魔 力】25
【 運 】25

【ユニークスキル】
 平均化

【習得スキル】
『プチバッシュ レベル1』『プチ忍び足 レベル1』『プチ鷹の目 レベル1』
『プチ・ヒール レベル1』『プチ・ファイア レベル1』

【ステータスポイント】3
【スキルポイント】3 



 な……なんだよこのオール25って。
 
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