夢中になる

ライ子

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気がついたら、周りに他の客はいなく、カウンター内で、吉行がひとりグラスを片付けたりしていた。
「すみません。吉行さん…、俺、寝ちゃって…。」
「大丈夫ですよ。まだ、ギリギリ終電に間に合いそうですけど、どうします?」
京介は、ぼんやりする頭で、
「タクシー呼んでもらっていいですか?あと、会計もお願いします。」
と、吉行に伝えると、またカウンターに伏せってしまった。
そこからの記憶は、ほとんどなく、次に目が覚めた時には、自分の部屋の玄関で寝転がっていた。
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