女装と復讐は街の華

筆鼬

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女装と復讐 -発起編-

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翌週の火曜日…今日の天気は朝から強い雨。僕は宮端学院大学の大受講室の窓側に座り、窓に当たってゆっくりと流れ落ちゆく雨粒を、ぼーっと見ていた…。

バタバタと、僕のほうに近づいてくるせわしい足音…どうせまた百貫デブの吉雄だろうと思って振り向かないでいた。


『岩塚ぁ!』

『…?』


ん?女の子の声?…と思って振り向いたら、僕を呼んだのは吉雄ではなく…僕の嫌いな…樋口絵里佳だった…。


『お前また瀬ヶ池に行っただろー!私見たの!先週の土曜日に!』


樋口はいつも、僕を《お前呼ばわり》…そして何の躊躇ためらいもなく、僕の隣にドカッと座った。
普通の女学生なら絶対にしない…僕の隣に座るとか。


『だぁから、お前みたいな《田舎出ダサ男》は、瀬ヶ池に気軽に行くなっての!…お前、私が何百回言ったら解るってのー!?』


満面の笑顔で、言ってることは非常にキツい…。
その高飛車な性格さえなかったら、僕が思うに…このキャンパス内で一番可愛いのに…。


『ちょっと!お前私の話ちゃんと聞いてんのかー!?』


…と、相変わらずの可愛らしい笑顔で、力強くテーブルをバンバン叩く。


『おい絵里佳ー、お前なに朝っぱらから騒いでんだよ』


こっちに来るもう1人…学園内イチの超イケメン…斎藤義人。


『ねー、義人!こいつさぁ、まーた《宮学の恥さらし》に瀬ヶ池行ってたんだよ!土曜日に!』


斎藤は僕を見た。


『お前な…メダカって呼ばれて恥晒すって本っ当、宮学にとっても迷惑なんだからよ…少しは俺たちのことも考えろってんだよ…!』

『……。』


僕は、奴を睨み返せずうつむいた…。
手を叩き、大爆笑する樋口…。
こんな一方的な、僕への言葉責めが、いつまで続くんだろう…ってぐらい続いた…。


『アハハハ。ねー、もうこんな田舎出ダサ男なんか放っといてさぁ…行こう。義人』

『この《田んぼのメダカ》が…!』


2人は言いたい放題言って、斎藤なんか最後に捨て台詞まで言って…笑いながらさっさと離れていった…。
……なんだよ。畜生。

あの2人は仲良さそうだけど、別に付き合ってるわけでもないらしい。
片方は可愛い系高飛車嬢、もう片方はちょい悪系ナンパイケメン…僕にとって最悪最凶コンビ。

僕がこの大学の恥さらし?…田舎出ダサ男…田んぼのメダカ…。

この大学内でも瀬ヶ池でも…女の子らは皆そうだ…!
ちょっと可愛いからって!お洒落だからって!お前らみんな調子に乗りやがって!!

あまりの悔しさに耐えきれず、溢れ出しかけた涙を隠そうと、僕は窓のほうに顔を向けた…。
























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