70 / 491
女装と復讐 -発起編-
page.54
しおりを挟む
詩織は僕のように、変な店員の不可思議な行動については、もう全く気にしてない様子。
それより目の前に並んだケーキたちに夢中…視線は釘付け状態だ。
『じゃ…詩織。そろそろ食べようか』
『やったーぁ!いっただきまぁーす♪』
詩織の、甘いケーキを食べてる時の幸せそうな表情といったら…そりゃもう、これ以上ないってくらい。
…僕ら2人が、そろそろ2個目のケーキにいざ挑もう!としてた時…またあの《始めのイケメン店員》がやってきた。
『し…失礼します。あの…万が一のために…ご確認させていただきますが…』
『?』
『?』
もう何度目だろう…僕と詩織は、その店員の顔を見上げた。
…というか、万が一のために?って…?
カフェ・スィーツ店になんの《万が一》があるっていうんだろうか…。
そんなの聞いたことがない。
『あの…岡本詩織さまは…どちらですか?』
詩織が小さなフォークをお皿の上に置いて、ナプキンで口を軽く拭った。
『はい。私です…?』
『あ、ありございます!』
店員がぱあっと明るい笑顔を見せた。
『では…そちらのお客様の…お名前は…?』
『私?えっと…金魚です…』
そう答えながら、ふとカウンターの方を見ると…他のイケメン店員たちも、僕らのやり取りを見守ってるみたい…?
『金魚!?…それは…本名ですか?』
どうしよう…何と答えればいいんだろう…本名?って言っていいのか?…迷う。
『本名ですよ。この子の』
……!
僕が悩んでるうちに、詩織がはっきりと即答していた!
『金魚…って珍しい名前ですね。それで、名字の方は…』
『教えられません。ごめんねー』
また詩織が即答!…したあと、詩織はまた小さなフォークを手に取り、モンブランケーキの尖った先っちょを縦に切り分けはじめた。
イケメン店員は少し残念そうだったが、詩織から視線を外して僕をチラリと見ると、彼こそ金魚のようにその嬉しそうな?顔が真っ赤になっ……え?
『あ、ご…ご協力ありがとうございました!』
…何のご協力だか…。
店員は、また急いでカウンターへと走り去った…。
詩織は何事も無かったかのように、モンブランケーキの最後の一切れをぱくっと口に頬張った。
「やっべー!あの子の名前、金魚ちゃんって言うんだってよ!間近で見るとマジでクソ可愛ぇー!」
「あーっくそ!俺もう一回行ってくるわ!今度はちゃんとあの子の顔、目に焼き付けてくる!」
カウンターの奥で集まり、お喋りしてるイケメン店員らの会話…丸聞こえだっての。
『あ、あの…お飲み物のお代わりとかは…』
『あーいらないです』
ノーセンキュー。
僕は即答で断り、再確認される前に追い払った。
…ていうか、ちゃんと働け…ったく。
それを見てた詩織は、笑いを堪えるのに必死そうだったし。
そろそろケーキも食べ終え、少し休憩しましょうか…という頃。
今度は隣の席に座る女の子らが話し掛けてきた。
『あの…ごめんなさい。岡本詩織ちゃんって、《G.F.》のクローシュ・ドレって美容院の広告ページで、モデルやってる詩織ちゃんだよね!?』
『えっ…あ、はい。そうですけど…?』
…《G.F.》って?なに?
それより目の前に並んだケーキたちに夢中…視線は釘付け状態だ。
『じゃ…詩織。そろそろ食べようか』
『やったーぁ!いっただきまぁーす♪』
詩織の、甘いケーキを食べてる時の幸せそうな表情といったら…そりゃもう、これ以上ないってくらい。
…僕ら2人が、そろそろ2個目のケーキにいざ挑もう!としてた時…またあの《始めのイケメン店員》がやってきた。
『し…失礼します。あの…万が一のために…ご確認させていただきますが…』
『?』
『?』
もう何度目だろう…僕と詩織は、その店員の顔を見上げた。
…というか、万が一のために?って…?
カフェ・スィーツ店になんの《万が一》があるっていうんだろうか…。
そんなの聞いたことがない。
『あの…岡本詩織さまは…どちらですか?』
詩織が小さなフォークをお皿の上に置いて、ナプキンで口を軽く拭った。
『はい。私です…?』
『あ、ありございます!』
店員がぱあっと明るい笑顔を見せた。
『では…そちらのお客様の…お名前は…?』
『私?えっと…金魚です…』
そう答えながら、ふとカウンターの方を見ると…他のイケメン店員たちも、僕らのやり取りを見守ってるみたい…?
『金魚!?…それは…本名ですか?』
どうしよう…何と答えればいいんだろう…本名?って言っていいのか?…迷う。
『本名ですよ。この子の』
……!
僕が悩んでるうちに、詩織がはっきりと即答していた!
『金魚…って珍しい名前ですね。それで、名字の方は…』
『教えられません。ごめんねー』
また詩織が即答!…したあと、詩織はまた小さなフォークを手に取り、モンブランケーキの尖った先っちょを縦に切り分けはじめた。
イケメン店員は少し残念そうだったが、詩織から視線を外して僕をチラリと見ると、彼こそ金魚のようにその嬉しそうな?顔が真っ赤になっ……え?
『あ、ご…ご協力ありがとうございました!』
…何のご協力だか…。
店員は、また急いでカウンターへと走り去った…。
詩織は何事も無かったかのように、モンブランケーキの最後の一切れをぱくっと口に頬張った。
「やっべー!あの子の名前、金魚ちゃんって言うんだってよ!間近で見るとマジでクソ可愛ぇー!」
「あーっくそ!俺もう一回行ってくるわ!今度はちゃんとあの子の顔、目に焼き付けてくる!」
カウンターの奥で集まり、お喋りしてるイケメン店員らの会話…丸聞こえだっての。
『あ、あの…お飲み物のお代わりとかは…』
『あーいらないです』
ノーセンキュー。
僕は即答で断り、再確認される前に追い払った。
…ていうか、ちゃんと働け…ったく。
それを見てた詩織は、笑いを堪えるのに必死そうだったし。
そろそろケーキも食べ終え、少し休憩しましょうか…という頃。
今度は隣の席に座る女の子らが話し掛けてきた。
『あの…ごめんなさい。岡本詩織ちゃんって、《G.F.》のクローシュ・ドレって美容院の広告ページで、モデルやってる詩織ちゃんだよね!?』
『えっ…あ、はい。そうですけど…?』
…《G.F.》って?なに?
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる