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女装と復讐 -発起編-
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僕の左腕に自分の右腕を絡ませ、そのままぐいぐいと、僕を引き摺るように歩く春華さん。
向かうは美容院の駐車場に停めてある、秋良さんの車の元へ。
秋良さんの車は、トヨタのでっかいSUV車。色は黒。
『おょ?秋良くーん、ほら早くー。車のドア開けてー』
『……。』
まぁ…当たり前だけど、秋良さんは運転席に。
春華さんは助手席に…僕は後部座席に。
駐車場から発進した秋良さんの車は…しばらくして…多くの車がひしめく新井早瀬駅の駅前通りに合流。
駅の近くまで来たところで、車は左折し脇道へ。
そして、とある有料駐車場に入って停車した。
『ねぇ…秋良くん、金魚ちゃん、今11時ちょっと過ぎなんだけど…ちょっと早いけど先にランチしない?』
駐車場に着いても、まだ車内の3人。
『そうだな…。信吾は昼飯、何か食いたいものあるか?』
『…うーん。僕は何でもいいです』
『おいおい…《何でもいい》かよ…信吾』
僕らのやり取りを見ていた春華さんが、急に大きな声で言った。
『ちょっと!秋良くん!《信吾》じゃなくて、ちゃんと《金魚ちゃん》って呼んであげてよ!』
『あ?…あー。はいはい…金魚な』
そして春華さんはまた笑顔に。
『…ってことで、金魚ちゃん。んじゃあね…えぇと、うーん…あ!そうだ!』
『??』
春華さんが両手をパチンと叩いて…なにか閃いたらしい。
『ランチ、美味っしーいラーメン屋さんでもいい?』
……美味しい…ラーメン!
『はい!僕、美味しいラーメン…大好きです!』
『わぁ!今の金魚ちゃんの笑顔、ちょー可愛いッ♪ちょー私好み♪ねぇ、ほっぺにチューしてあげよっか!』
『……や、やめてください』
…そして秋良さんも、春華さんの《今日のランチは美味しいラーメン屋さん》の提案に賛同してくれた。
『でもね…お店の外観を見て、びっくりとかしないでね』
ぇ?…お店の外観を見て、びっくりするようなラーメン屋?
そんなラーメン屋…新井早瀬駅の周辺にあったっけ…?
『あの…ここ!?』
『そうよ。びっくりした?…外観はこんなボロボロだけど、味は本物!美味っしーいんだから!』
そりゃ僕は超びっくり!
だって…。
…このラーメン屋…僕が金魚になる前は、ずーっと通い詰めてて…初めて菊江のおっさんと出会った、あの古めかしいラーメン屋《甘心麺》なんだから…!
外観を見てびっくりって、こういうこと?…なわけないか…。
『このラーメン屋さん、入ったことないでしょ?』
『えっ!?…あー。は、初めてです…お、美味しいラーメンかぁ…た、楽しみですね…』
『そっかぁ!金魚ちゃんここに来るの初めてかぁ!良かったぁ♪』
…ついつい、春華さんに気を遣って…嘘をついてしまった…。
でも《金魚の姿で》このお店に来るっていう意味では初めて…だから全部が全部嘘、ってわけじゃないけど…。
向かうは美容院の駐車場に停めてある、秋良さんの車の元へ。
秋良さんの車は、トヨタのでっかいSUV車。色は黒。
『おょ?秋良くーん、ほら早くー。車のドア開けてー』
『……。』
まぁ…当たり前だけど、秋良さんは運転席に。
春華さんは助手席に…僕は後部座席に。
駐車場から発進した秋良さんの車は…しばらくして…多くの車がひしめく新井早瀬駅の駅前通りに合流。
駅の近くまで来たところで、車は左折し脇道へ。
そして、とある有料駐車場に入って停車した。
『ねぇ…秋良くん、金魚ちゃん、今11時ちょっと過ぎなんだけど…ちょっと早いけど先にランチしない?』
駐車場に着いても、まだ車内の3人。
『そうだな…。信吾は昼飯、何か食いたいものあるか?』
『…うーん。僕は何でもいいです』
『おいおい…《何でもいい》かよ…信吾』
僕らのやり取りを見ていた春華さんが、急に大きな声で言った。
『ちょっと!秋良くん!《信吾》じゃなくて、ちゃんと《金魚ちゃん》って呼んであげてよ!』
『あ?…あー。はいはい…金魚な』
そして春華さんはまた笑顔に。
『…ってことで、金魚ちゃん。んじゃあね…えぇと、うーん…あ!そうだ!』
『??』
春華さんが両手をパチンと叩いて…なにか閃いたらしい。
『ランチ、美味っしーいラーメン屋さんでもいい?』
……美味しい…ラーメン!
『はい!僕、美味しいラーメン…大好きです!』
『わぁ!今の金魚ちゃんの笑顔、ちょー可愛いッ♪ちょー私好み♪ねぇ、ほっぺにチューしてあげよっか!』
『……や、やめてください』
…そして秋良さんも、春華さんの《今日のランチは美味しいラーメン屋さん》の提案に賛同してくれた。
『でもね…お店の外観を見て、びっくりとかしないでね』
ぇ?…お店の外観を見て、びっくりするようなラーメン屋?
そんなラーメン屋…新井早瀬駅の周辺にあったっけ…?
『あの…ここ!?』
『そうよ。びっくりした?…外観はこんなボロボロだけど、味は本物!美味っしーいんだから!』
そりゃ僕は超びっくり!
だって…。
…このラーメン屋…僕が金魚になる前は、ずーっと通い詰めてて…初めて菊江のおっさんと出会った、あの古めかしいラーメン屋《甘心麺》なんだから…!
外観を見てびっくりって、こういうこと?…なわけないか…。
『このラーメン屋さん、入ったことないでしょ?』
『えっ!?…あー。は、初めてです…お、美味しいラーメンかぁ…た、楽しみですね…』
『そっかぁ!金魚ちゃんここに来るの初めてかぁ!良かったぁ♪』
…ついつい、春華さんに気を遣って…嘘をついてしまった…。
でも《金魚の姿で》このお店に来るっていう意味では初めて…だから全部が全部嘘、ってわけじゃないけど…。
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