女装と復讐は街の華

筆鼬

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女装と復讐 -躍動編-

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その美人女性は、僕の顔をまじまじと見た…。

『あなたは…アンナの親戚とか従姉弟いとことか…身内の方?』


僕とアンナさんの関係なんて、簡単に一言では説明できない…。
だから、つい適当に頷いてしまった。


『アンナは中に居る?』

『はい。居ますけど』

『じゃあ、勝手に上がらせてもらうね』

『!』


その人は玄関の上がりかまちに座り込むと…。
ブーツのファスナーを下ろし、脱いで勢いよく廊下を歩き、リビングへと向かう。


『アンナぁ、ナオだけど。勝手にお邪魔したわよー』


ナオさんって女の人…本当に勢いが凄い。
アンナさんとは、かなり親しい関係ぽいし。

僕も追うように、急いでリビングベッド戻る。

リビングに入ると…もうナオさんの姿はなかった。


「ひゃっ!?な、ナオさん!?」

「詩織ちゃん!おはよーう!振袖姿、凄く可愛いじゃなーい!」

「突然のご登場ね。明けましておめでとう。ナオ」

「あら、アンナもね。明けましておめでとう」


寝室から聞こえてくる声。
ナオさん、詩織とも知り合いなんだ…。

僕はまた独り…テレビの前に黙って座った…。






…あれから更に35分ほど経って、やっと詩織が寝室から出てきた。


『はーぁ。改めて…おはよー。信吾』

『おはよう。詩織』

『明けまして、おめでとうございまーす♪』
『うん。今年も、よろしくお願いします』


碧色の振袖…扇子や手毬の金の刺繍柄が凄く綺麗。
メイクも完璧に完成していた。

それにしても、さすがアンナさんのメイク。
いつもの詩織よりも何割か更に、綺麗に可愛く仕上がってる。

そして、アンナさんとナオさんも寝室から出てきた。


『ねぇアンナ、寝室にもう一着、赤色の振袖があったじゃない?あれアンナも着るの?』

『あれは…私が着るための振袖じゃないの』

『えっ?じゃ誰が…?』

『…。』


そりゃそうだ。
アンナさんは一瞬、黙り込んでしまった…。

そして仕方なさそうに…ゆっくりと、僕を指差す…。


『えっ…待って。なにその冗談』

『ううん。冗談じゃないわ…ナオ』

『だって…』


『!』


ナオさんが僕を疑いの目で見詰める…。
僕はその視線から逃げるように、ナオさんから視線を逸らし…またテレビを観た…。


『…彼、どう見たって男の子』

『でも本当なんです。彼が着るんです…ナオさん。今からあの振袖…』

『えぇっ!?』


アンナさんは『見ててね。ナオ…』と言いかけたが『…って、どうせ居るならナオも着付け手伝って!』…ってことで、アンナさんとナオさんの手によって、僕の人生初の《振袖着付け》が始まった…。


…ていうか、なんで?…詩織は寝室で着付けしてたのに…僕だけリビングで着付けって…。
3人の目の前でTシャツとトランクス…下着姿になり…って凄く恥ずかしいんですけど。


『信吾、私は見ないように、テレビ観てるから安心して大丈夫よ』


…詩織はプイッと外方そっぽを向いて、テレビに夢中…。
そして振袖に腕を通した…。







ナオさんの手伝いもあって、僕の着付けは25分程で終了…早っ。
次は遂に金魚に変身…アンナさんの《信吾の金魚メイクアップ》。























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