167 / 491
女装と復讐 -躍動編-
page.151
しおりを挟む
扉が開くと中は真っ暗…なんとも言えない、いい甘い香りがふわっと漂った。
これ…何の香り…?
『えぇと…玄関のスイッチは…と』
ぱっと玄関が明るくなる。
下駄箱の上には、クレーンゲームの景品の縫いぐるみがいっぱい。
あー。あの《ウマを美少女にしたゲームのあれ》だ。
それらがご主人さまを待ってたかのように、綺麗に並べられている。
『あ、悪いんだけど玄関の扉、閉めてくれる?』
『あ…はい。うわわわ!』
軽く閉めたつもりだったのに、鉄の玄関扉は勢いよく《バタンッ!!》と、もの凄い音を立てて閉まった。
靴を脱ぎ、廊下の電気は点けず、忠彦くんはどんどんと奥へと進む。
ドアの開けっ放しだった奥の部屋…ガチガチッと音がして、暗い部屋が明るくなった。
『信吾くん、こっちに来てよ』
『あ、うん』
…久しぶりにドキドキしながら、僕もおくへと進む…。
彼は本当に何者なんだろう。忠彦くんは『俺ん家に来たら一目で全てが理解できるよ』って言ってたけど…。
ゆっくりトントンと、つま先歩きでテンポ良く、周りを気にしながら廊下を進む…あの明るい部屋に入ったら…鬼が出るか蛇が出るか…。
『…えぇぇっ!?…なにこの部屋!?』
僕はその部屋の入り口のところまで来て…一目見て何もかもが理解できた…どころか、余計にどういうことなのか解らなくなった…。
12畳だろう広さの部屋…目の前の奥の壁には手作りらしき三面鏡が置いてあり、それの左右の鏡の縁には、お手製で照明が取り付けられている。
部屋に入って後ろを振り向くと…そこにはテーブルがひとつ。
国内海外問わず、様々なメーカーの香水のガラス小瓶がびっしりと、無造作に置かれている。
まだ香水液が残っている小瓶もあれば、もう空になっている小瓶もある。
さっき漂ってた甘い香り…たぶん、これだったんだろう。
テーブルの横には本棚。
たくさんのコスメ情報誌や化粧テクニックの解説書などが、きちんと整頓されて並んでいる。
『…凄い』
『三面鏡の左横に置いてある洋服小タンスの中…見てみる?』
『えっ?…うん』
引き出し3段の小タンス。
ゆっくりと…まずは一番上の引き出しを引っ張り開けて、中を覗いてみる…。
次にその下…最後に一番下…。
どの引き出しにも、入ってたのは洋服じゃない。全てが揃った、たくさんの化粧道具だ。
『…この部屋は…?』
『そうだよ。俺の手作りのメイクルーム』
『…手作りの…メイクルーム!?』
忠彦くんは、自信と自慢気に満ちた表情で頷いた。
『あっちにも小さな和室があるんだけど、あっちは洋服クローゼット兼ベッドルームとして使ってる』
『忠彦くんも…女装するの?』
『女装…とだけは、絶対言われたくない…!』
『!!?』
彼ははっきりと、即答して返した。
これ…何の香り…?
『えぇと…玄関のスイッチは…と』
ぱっと玄関が明るくなる。
下駄箱の上には、クレーンゲームの景品の縫いぐるみがいっぱい。
あー。あの《ウマを美少女にしたゲームのあれ》だ。
それらがご主人さまを待ってたかのように、綺麗に並べられている。
『あ、悪いんだけど玄関の扉、閉めてくれる?』
『あ…はい。うわわわ!』
軽く閉めたつもりだったのに、鉄の玄関扉は勢いよく《バタンッ!!》と、もの凄い音を立てて閉まった。
靴を脱ぎ、廊下の電気は点けず、忠彦くんはどんどんと奥へと進む。
ドアの開けっ放しだった奥の部屋…ガチガチッと音がして、暗い部屋が明るくなった。
『信吾くん、こっちに来てよ』
『あ、うん』
…久しぶりにドキドキしながら、僕もおくへと進む…。
彼は本当に何者なんだろう。忠彦くんは『俺ん家に来たら一目で全てが理解できるよ』って言ってたけど…。
ゆっくりトントンと、つま先歩きでテンポ良く、周りを気にしながら廊下を進む…あの明るい部屋に入ったら…鬼が出るか蛇が出るか…。
『…えぇぇっ!?…なにこの部屋!?』
僕はその部屋の入り口のところまで来て…一目見て何もかもが理解できた…どころか、余計にどういうことなのか解らなくなった…。
12畳だろう広さの部屋…目の前の奥の壁には手作りらしき三面鏡が置いてあり、それの左右の鏡の縁には、お手製で照明が取り付けられている。
部屋に入って後ろを振り向くと…そこにはテーブルがひとつ。
国内海外問わず、様々なメーカーの香水のガラス小瓶がびっしりと、無造作に置かれている。
まだ香水液が残っている小瓶もあれば、もう空になっている小瓶もある。
さっき漂ってた甘い香り…たぶん、これだったんだろう。
テーブルの横には本棚。
たくさんのコスメ情報誌や化粧テクニックの解説書などが、きちんと整頓されて並んでいる。
『…凄い』
『三面鏡の左横に置いてある洋服小タンスの中…見てみる?』
『えっ?…うん』
引き出し3段の小タンス。
ゆっくりと…まずは一番上の引き出しを引っ張り開けて、中を覗いてみる…。
次にその下…最後に一番下…。
どの引き出しにも、入ってたのは洋服じゃない。全てが揃った、たくさんの化粧道具だ。
『…この部屋は…?』
『そうだよ。俺の手作りのメイクルーム』
『…手作りの…メイクルーム!?』
忠彦くんは、自信と自慢気に満ちた表情で頷いた。
『あっちにも小さな和室があるんだけど、あっちは洋服クローゼット兼ベッドルームとして使ってる』
『忠彦くんも…女装するの?』
『女装…とだけは、絶対言われたくない…!』
『!!?』
彼ははっきりと、即答して返した。
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる