371 / 491
女装と復讐 -街華編-
page.355
しおりを挟む
鈴ちゃんから僕へ、鈴ちゃんのiPhoneが手渡された。
そしてその画面に表示された、彩乃に送信したその長文のPCメールを拝見させてもらっている。
詩織も『私にも見せてー』と、僕の肩に自分の肩をぐいぐいと押し付けるようにして、僕の横でその本文を一緒に見て読んでいる…。
《金魚ちゃん達は人を非難したり、否定なんてしない…》
《その裏表のない、ごく自然なスタイルが…》
《こんな私でも、金魚ちゃん達に憧れてる一人…》
《誰も否定できない、本物の瀬ヶ池で一番の女の子…》
《彩も金魚ちゃん達のように輝いて…》
…うーわぁ。
あの…鈴ちゃん?ちょ、ちょっと金魚のことを、過大評価し過ぎじゃありませんか…?
僕はゴクリと生唾を飲み込み、なぜか体中に緊張を駆け巡らせながら、詩織の横顔を見た…。
詩織もすぐにそれに気付いて、僕のほうを見る。
『ねぇ、この鈴ちゃんのメール…彩乃ちゃんのことを想う鈴ちゃんの優しい言葉が詰まってて、それが伝わってくる凄くいいメールよね』
『えっ?あ…そ、そうだよね…』
『特にこの…本当は心配なのに、大好きな妹の甘やかされてきた精神面の成長のために《しばらく離れよう》って決心した…ってところなんか』
…僕と詩織の、このメールの最も重要な部分の捉え方とか、観点とか…全然違った…。
うっ…読みが浅く安直過ぎた自分自身が…ものっ凄く恥ずかしい…。
『それにしても金魚…鈴ちゃんに、こんなにも褒めまくられてるとか…凄いねー♪』
…ねー。本当に。あはは…。
お、お恥ずかしながら…。
『あの…もういいかな?』
『あー!ごめんなさい!』
僕はiPhoneを鈴ちゃんに返した。
『またお二人には、恥ずかしくて言いにくい話なんだけどね…このメールのあとの、彩からの返信メールの内容がね…』
『えっ?うん…何って返ってきたの?』
詩織が心配そうに鈴ちゃんを見た。
『…教えることはできても、そのメールを直接見せることはできないから…口頭で話すね…』
僕も詩織も頷いた。
鈴ちゃんが話してくれた、彩乃からの返信メールの大まかな内容とは…。
【お姉ちゃん!!なんで私から離れるなんて悲しいこと言い出すの!?
なんで私があの金魚たちを見習うようなことをしなきゃいけないの!?
ねぇ、お姉ちゃんったら!!ちゃんと目を覚まして!!
子どもの頃のような、あの優しいお姉ちゃんに戻ってよ!!
お姉ちゃん!!ねぇお願いだから!!】
…はぁ。
結局…鈴ちゃんの彩乃を心配するその想いは、彩乃には伝わらなかった…らしい。
それ以来、彩乃からのLINEもPCメールも電話も、何もかも一切拒否。今は戻る気はないという…。
そしてその画面に表示された、彩乃に送信したその長文のPCメールを拝見させてもらっている。
詩織も『私にも見せてー』と、僕の肩に自分の肩をぐいぐいと押し付けるようにして、僕の横でその本文を一緒に見て読んでいる…。
《金魚ちゃん達は人を非難したり、否定なんてしない…》
《その裏表のない、ごく自然なスタイルが…》
《こんな私でも、金魚ちゃん達に憧れてる一人…》
《誰も否定できない、本物の瀬ヶ池で一番の女の子…》
《彩も金魚ちゃん達のように輝いて…》
…うーわぁ。
あの…鈴ちゃん?ちょ、ちょっと金魚のことを、過大評価し過ぎじゃありませんか…?
僕はゴクリと生唾を飲み込み、なぜか体中に緊張を駆け巡らせながら、詩織の横顔を見た…。
詩織もすぐにそれに気付いて、僕のほうを見る。
『ねぇ、この鈴ちゃんのメール…彩乃ちゃんのことを想う鈴ちゃんの優しい言葉が詰まってて、それが伝わってくる凄くいいメールよね』
『えっ?あ…そ、そうだよね…』
『特にこの…本当は心配なのに、大好きな妹の甘やかされてきた精神面の成長のために《しばらく離れよう》って決心した…ってところなんか』
…僕と詩織の、このメールの最も重要な部分の捉え方とか、観点とか…全然違った…。
うっ…読みが浅く安直過ぎた自分自身が…ものっ凄く恥ずかしい…。
『それにしても金魚…鈴ちゃんに、こんなにも褒めまくられてるとか…凄いねー♪』
…ねー。本当に。あはは…。
お、お恥ずかしながら…。
『あの…もういいかな?』
『あー!ごめんなさい!』
僕はiPhoneを鈴ちゃんに返した。
『またお二人には、恥ずかしくて言いにくい話なんだけどね…このメールのあとの、彩からの返信メールの内容がね…』
『えっ?うん…何って返ってきたの?』
詩織が心配そうに鈴ちゃんを見た。
『…教えることはできても、そのメールを直接見せることはできないから…口頭で話すね…』
僕も詩織も頷いた。
鈴ちゃんが話してくれた、彩乃からの返信メールの大まかな内容とは…。
【お姉ちゃん!!なんで私から離れるなんて悲しいこと言い出すの!?
なんで私があの金魚たちを見習うようなことをしなきゃいけないの!?
ねぇ、お姉ちゃんったら!!ちゃんと目を覚まして!!
子どもの頃のような、あの優しいお姉ちゃんに戻ってよ!!
お姉ちゃん!!ねぇお願いだから!!】
…はぁ。
結局…鈴ちゃんの彩乃を心配するその想いは、彩乃には伝わらなかった…らしい。
それ以来、彩乃からのLINEもPCメールも電話も、何もかも一切拒否。今は戻る気はないという…。
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる