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女装と復讐 -完結編-
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お昼休みも終わって…ただ今、午後1時51分。
午後の2人目のお客さまである、高校2年生の女の子のアイメイクが今済んで、あとはリップメイクを残すだけ。
『紗耶ちゃん、もう少しでメイク終わりだからねー』
『はい』
この紗耶って高2の女の子…メイクできない…したことない、って言ってたけど…あの金魚にメイクしてもらえるからって、使ったことないようなメイク道具を3つも買ってくれて…。
本当に良かったのかな…って、ちょっと罪悪感…。
『はーい。できたよー』
『わぁ…嬉しい。ありがとうございます』
椅子から立ち上がり、ゆっくりとお店の出口へと向かう、高校生の女の子。
その後ろ姿を、僕は立ち止まったまま見送ってたんだけど…。
『紗耶ちゃん!…もし…』
『えっ…あ、はい』
女の子が振り向いた。
『メイクを覚えたい…ってときは、私に連絡して。私が直接教えてあげるから』
『えぇっ!?…あっ、ありがとうございます!』
可愛い…凄くいい満面の笑みで、あの子は一礼して僕に手を振りながら、お店をゆっくりと出て行った…。
少しでも罪滅ぼしを…そう思って今言ったんだけど…そういえば…。
連絡…って、どうすんの!?お互い連絡先…知らないよ!
今の女の子…紗耶ちゃんごめん。これは本当に金魚の壮大な凡ミス…あぁ。
午後もそうやって、笑顔で接客を頑張ってる僕だけど…くそぉ。樋口め…。
ファミレスに向かう途中…樋口1人だけ、なんかもの凄いハイテンションで、僕に許可もなく僕の左腕に自分の両腕を絡めて来て…おかげで、歩くたびに僕の肩と樋口の肩が何度もぶつかってた…。
そのうえ絡まれた左腕に、当たってた樋口の胸の感触が今も…うえぇぇ…。
しかも、前から来た女の子たちが『…えっ!?』って誤解してるような目で、くっ付いた金魚と樋口をジロジロと見てたじゃんかよ!恥ずかしいっ!!
けど…なんだか不思議なんだ…。
今までほどに《樋口なんか大っ嫌いだー!》とか…そんなに思わなくなってた。
逆に、樋口の楽しそうで嬉しそうな真明るい笑顔を見られて…僕、何故か少し安心してたし…。
5月初頭に樋口が、丹波彩乃と大喧嘩をして、絶交を決めたあの一件以来…しばらく樋口は全然笑えなくなってたし、怯えて瀬ヶ池に出掛けることもできなくなってたから…良かった。
そういえば…別れの際。
樋口のは『姫さまぁ…お化粧ありがとうございました。またこのお礼は別の日に…』なんて言ってたけど…美佳ちゃんは『絵里佳ちゃん、じゃあ次はどこ行く?』って樋口に話し掛けてたけど…僕にはお礼の言葉とか…何も無かったな。
まぁ…いいんだけど。
…午後3時12分。
今日も大したトラブルや、樋口たちの来店以外のハプニングとかもなく…無事に今日のアルバイトが終了して、今はワゴンの上のメイク道具を、丁寧に綺麗に並べて片付け中。
『きーんぎょ♪』
…?
僕は顔を上げて、その声の主を見た…見る前から詩織だってことは分かってたんだけど。
でもその隣には鈴ちゃん…と、春華さんと歩美さんまでいる。
『久しぶりだねー。金魚ちゃん頑張ってるねッ♪』
『はい。お久しぶりです。春華さん』
そして、この中に1人だけ…複雑な表情の女の子が…。
『…金魚ちゃん』
『あ、はい…』
僕は呼ばれて、歩美さんを見た。
『まさか…金魚ちゃんが、実は私の《妹》じゃなくて《弟》だったなんて…』
『えぇっ!?』
つ…遂に、金魚の秘密を…聞いちゃったんだ…歩美さん…。
『だって、金魚ちゃんは本当は《男の子》だっ…』
『待って!ダメだってばぁ!鮎美ちゃん!!』
詩織が、歩美さんの目の前で慌ててる。
『それは、アンナさんの美容院以外では禁句なの!』
春華さんも、詩織に続いて慌ててる…。
『あっ!…あ、ごめんなさい…』
『じゃあ、いつもの恒例…みんなでお片付け、開始ー』
詩織の号令とともに、僕と詩織と春華さんと歩美さんと鈴ちゃん…5人で後片付け。
おかげで1分で片付けは終了。速っ。
午後の2人目のお客さまである、高校2年生の女の子のアイメイクが今済んで、あとはリップメイクを残すだけ。
『紗耶ちゃん、もう少しでメイク終わりだからねー』
『はい』
この紗耶って高2の女の子…メイクできない…したことない、って言ってたけど…あの金魚にメイクしてもらえるからって、使ったことないようなメイク道具を3つも買ってくれて…。
本当に良かったのかな…って、ちょっと罪悪感…。
『はーい。できたよー』
『わぁ…嬉しい。ありがとうございます』
椅子から立ち上がり、ゆっくりとお店の出口へと向かう、高校生の女の子。
その後ろ姿を、僕は立ち止まったまま見送ってたんだけど…。
『紗耶ちゃん!…もし…』
『えっ…あ、はい』
女の子が振り向いた。
『メイクを覚えたい…ってときは、私に連絡して。私が直接教えてあげるから』
『えぇっ!?…あっ、ありがとうございます!』
可愛い…凄くいい満面の笑みで、あの子は一礼して僕に手を振りながら、お店をゆっくりと出て行った…。
少しでも罪滅ぼしを…そう思って今言ったんだけど…そういえば…。
連絡…って、どうすんの!?お互い連絡先…知らないよ!
今の女の子…紗耶ちゃんごめん。これは本当に金魚の壮大な凡ミス…あぁ。
午後もそうやって、笑顔で接客を頑張ってる僕だけど…くそぉ。樋口め…。
ファミレスに向かう途中…樋口1人だけ、なんかもの凄いハイテンションで、僕に許可もなく僕の左腕に自分の両腕を絡めて来て…おかげで、歩くたびに僕の肩と樋口の肩が何度もぶつかってた…。
そのうえ絡まれた左腕に、当たってた樋口の胸の感触が今も…うえぇぇ…。
しかも、前から来た女の子たちが『…えっ!?』って誤解してるような目で、くっ付いた金魚と樋口をジロジロと見てたじゃんかよ!恥ずかしいっ!!
けど…なんだか不思議なんだ…。
今までほどに《樋口なんか大っ嫌いだー!》とか…そんなに思わなくなってた。
逆に、樋口の楽しそうで嬉しそうな真明るい笑顔を見られて…僕、何故か少し安心してたし…。
5月初頭に樋口が、丹波彩乃と大喧嘩をして、絶交を決めたあの一件以来…しばらく樋口は全然笑えなくなってたし、怯えて瀬ヶ池に出掛けることもできなくなってたから…良かった。
そういえば…別れの際。
樋口のは『姫さまぁ…お化粧ありがとうございました。またこのお礼は別の日に…』なんて言ってたけど…美佳ちゃんは『絵里佳ちゃん、じゃあ次はどこ行く?』って樋口に話し掛けてたけど…僕にはお礼の言葉とか…何も無かったな。
まぁ…いいんだけど。
…午後3時12分。
今日も大したトラブルや、樋口たちの来店以外のハプニングとかもなく…無事に今日のアルバイトが終了して、今はワゴンの上のメイク道具を、丁寧に綺麗に並べて片付け中。
『きーんぎょ♪』
…?
僕は顔を上げて、その声の主を見た…見る前から詩織だってことは分かってたんだけど。
でもその隣には鈴ちゃん…と、春華さんと歩美さんまでいる。
『久しぶりだねー。金魚ちゃん頑張ってるねッ♪』
『はい。お久しぶりです。春華さん』
そして、この中に1人だけ…複雑な表情の女の子が…。
『…金魚ちゃん』
『あ、はい…』
僕は呼ばれて、歩美さんを見た。
『まさか…金魚ちゃんが、実は私の《妹》じゃなくて《弟》だったなんて…』
『えぇっ!?』
つ…遂に、金魚の秘密を…聞いちゃったんだ…歩美さん…。
『だって、金魚ちゃんは本当は《男の子》だっ…』
『待って!ダメだってばぁ!鮎美ちゃん!!』
詩織が、歩美さんの目の前で慌ててる。
『それは、アンナさんの美容院以外では禁句なの!』
春華さんも、詩織に続いて慌ててる…。
『あっ!…あ、ごめんなさい…』
『じゃあ、いつもの恒例…みんなでお片付け、開始ー』
詩織の号令とともに、僕と詩織と春華さんと歩美さんと鈴ちゃん…5人で後片付け。
おかげで1分で片付けは終了。速っ。
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