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異世界へ
第1話 ここはどこ?
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「え?何これ?」
あたしは今絶賛混乱中だ。なぜか見知らぬおじさんに抱きしめられて身動きが取れない。おじさんは気を失っているようだ。しかもそのおじさんの肩越しに見えるのは木々に囲まれた森。さっきまでは中学校からの帰り道で信号待ちをしていたはず。しかもあたしの住んでいる街は、そこそこ都会でこんな森は近くでは見たことも無い。
「ここ、どこ?」
あたしは、思わずつぶやいた。
まるでそれを待っていたかのように、あたしを抱きしめていたおじさんが身じろぎをした。
「う、つぅ」
どうやら目を覚ますようだ。はやいところ目を覚ましてさっさと開放して欲しい。そして、出来たらこの状況を説明して、お願い。そんなあたしの想いが通じたのかおじさんはそれほど時間をかけずに目を覚ました。
そして、今あたしと目が合ったおじさんが固まっている。いや、そこ固まらないで。せめて先にあたしを開放して。仕方がないのであたしから話しかけよう。
「あ、あの。離してもらえますか」
おじさんは、ハッとしたようにあたしを離して飛び下がった。そんなに慌てなくても良いのに。あたしはそう思ってクスリと笑ってしまった。それにしても不思議なおじさんだと思った。最近ではお父さんでさえ触られると気持ち悪く感じていたのに、あんなふうに抱きしめられても嫌な感じが無いんだもの。ひょっとしたら今の状況がそんな風に感じさせてるのかしら。
「あ、あの。ごめんね。とっさの事だったから。こんなおじさんに抱えられるなんて嫌だったよね」
とっさの事?。という事はこのおじさん何か知ってる?
「あ、あの。あたし、何が起きたのか何もわかってなくて。何が起きたのか知っていたら教えてもらえますか?」
あたしが聞くと、おじさんは少し驚いたような顔をした。そして改まった顔で話してくれた。
「まず最初に、私達は辻堂の交差点で信号待ちをしていたはずなんだけど。そこは覚えているかい」
「ええ、そろそろ3月なのに寒いなって思いながら待ってました」
あたしが答えると、おじさんは頷きながら
「そこで君の後ろに居た高校生くらいの子たち3人を中心にいきなり何かが光って広がっていったんだ。私は咄嗟に君だけでもと抱き寄せてその光から離れようとしたんだよ。で、その後は何も分からなくなって気付いたらさっきの通り」
そこまで話すとおじさんは肩をすくめてみせた。それを見てあたしは、ちょっとカッコイイと思ってしまった。変なの。でも、そうするとおじさんも、ここがどこなのかは分からないのよね。それでも一応聞いてみようかしら。
「それで、その、ここがどこなのか心当たりありますか?」
あたしが一番知りたい事だったのだけど、おじさんは首を横に振ってしまった。
「ごめんな、私にもここがどこか分からない。さんざん世界中を回って色々なものを見てきたけれども、このあたりの風景も植物もどれも見たことが無いんだよ」
そこまで聞いて、あたしはあきらめにも似た気持ちと共に目をそむけていた可能性と向き合うしかないと溜息を吐いた。
「あのですね。おじさんから聞いた内容に、そのあたしの読んだことのある小説の中のお話がすごく似た状況なの。とっても非常識な内容なので、そういうお話だって分かったうえで聞いてもらえますか?」
あたしが、そんな風にいったからかな、おじさんはニコニコしながらそれでも真剣に聞いてくれる姿勢になった。
「ああ、もちろんだよ。そもそも辻堂からこんな訳の分からない場所に来てる段階で常識なんてくそくらえだからね」
おじさんの言葉にあたしは、少し安心して話す気になれる。
「その、ここって実は日本どころか地球じゃない、ひょっとしたら異世界と呼ばれる場所じゃないかって……」
あたしが、ここまで話したところで、おじさんが難しい顔をしちゃった。やっぱり真面目に受け取ってもらえないのかな。なんかブツブツ呟き始めちゃったし。あきれられた?現実逃避って思われちゃったかな?そんな風に考えてたら”パン”おじさんが自分の頬っぺた叩いてた。
そして
「なるほど。一見突飛な考えだけど、そもそも現状があまりに突飛だ。むしろその考え方の方が現実的か」
「え?」
思わず声が出ちゃった。
「あ、ごめんね。うん。とりあえず、何故ここに私達がこんな場所に来たかって理由・原因は分からないけど、それをすっ飛ばせば全部つじつまが合うね。じゃ、これからは私達は、原因は分からないけれど、異世界に来てしまった。それを前提で考え行動しよう」
あたしは今絶賛混乱中だ。なぜか見知らぬおじさんに抱きしめられて身動きが取れない。おじさんは気を失っているようだ。しかもそのおじさんの肩越しに見えるのは木々に囲まれた森。さっきまでは中学校からの帰り道で信号待ちをしていたはず。しかもあたしの住んでいる街は、そこそこ都会でこんな森は近くでは見たことも無い。
「ここ、どこ?」
あたしは、思わずつぶやいた。
まるでそれを待っていたかのように、あたしを抱きしめていたおじさんが身じろぎをした。
「う、つぅ」
どうやら目を覚ますようだ。はやいところ目を覚ましてさっさと開放して欲しい。そして、出来たらこの状況を説明して、お願い。そんなあたしの想いが通じたのかおじさんはそれほど時間をかけずに目を覚ました。
そして、今あたしと目が合ったおじさんが固まっている。いや、そこ固まらないで。せめて先にあたしを開放して。仕方がないのであたしから話しかけよう。
「あ、あの。離してもらえますか」
おじさんは、ハッとしたようにあたしを離して飛び下がった。そんなに慌てなくても良いのに。あたしはそう思ってクスリと笑ってしまった。それにしても不思議なおじさんだと思った。最近ではお父さんでさえ触られると気持ち悪く感じていたのに、あんなふうに抱きしめられても嫌な感じが無いんだもの。ひょっとしたら今の状況がそんな風に感じさせてるのかしら。
「あ、あの。ごめんね。とっさの事だったから。こんなおじさんに抱えられるなんて嫌だったよね」
とっさの事?。という事はこのおじさん何か知ってる?
「あ、あの。あたし、何が起きたのか何もわかってなくて。何が起きたのか知っていたら教えてもらえますか?」
あたしが聞くと、おじさんは少し驚いたような顔をした。そして改まった顔で話してくれた。
「まず最初に、私達は辻堂の交差点で信号待ちをしていたはずなんだけど。そこは覚えているかい」
「ええ、そろそろ3月なのに寒いなって思いながら待ってました」
あたしが答えると、おじさんは頷きながら
「そこで君の後ろに居た高校生くらいの子たち3人を中心にいきなり何かが光って広がっていったんだ。私は咄嗟に君だけでもと抱き寄せてその光から離れようとしたんだよ。で、その後は何も分からなくなって気付いたらさっきの通り」
そこまで話すとおじさんは肩をすくめてみせた。それを見てあたしは、ちょっとカッコイイと思ってしまった。変なの。でも、そうするとおじさんも、ここがどこなのかは分からないのよね。それでも一応聞いてみようかしら。
「それで、その、ここがどこなのか心当たりありますか?」
あたしが一番知りたい事だったのだけど、おじさんは首を横に振ってしまった。
「ごめんな、私にもここがどこか分からない。さんざん世界中を回って色々なものを見てきたけれども、このあたりの風景も植物もどれも見たことが無いんだよ」
そこまで聞いて、あたしはあきらめにも似た気持ちと共に目をそむけていた可能性と向き合うしかないと溜息を吐いた。
「あのですね。おじさんから聞いた内容に、そのあたしの読んだことのある小説の中のお話がすごく似た状況なの。とっても非常識な内容なので、そういうお話だって分かったうえで聞いてもらえますか?」
あたしが、そんな風にいったからかな、おじさんはニコニコしながらそれでも真剣に聞いてくれる姿勢になった。
「ああ、もちろんだよ。そもそも辻堂からこんな訳の分からない場所に来てる段階で常識なんてくそくらえだからね」
おじさんの言葉にあたしは、少し安心して話す気になれる。
「その、ここって実は日本どころか地球じゃない、ひょっとしたら異世界と呼ばれる場所じゃないかって……」
あたしが、ここまで話したところで、おじさんが難しい顔をしちゃった。やっぱり真面目に受け取ってもらえないのかな。なんかブツブツ呟き始めちゃったし。あきれられた?現実逃避って思われちゃったかな?そんな風に考えてたら”パン”おじさんが自分の頬っぺた叩いてた。
そして
「なるほど。一見突飛な考えだけど、そもそも現状があまりに突飛だ。むしろその考え方の方が現実的か」
「え?」
思わず声が出ちゃった。
「あ、ごめんね。うん。とりあえず、何故ここに私達がこんな場所に来たかって理由・原因は分からないけど、それをすっ飛ばせば全部つじつまが合うね。じゃ、これからは私達は、原因は分からないけれど、異世界に来てしまった。それを前提で考え行動しよう」
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