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異世界へ
第12話 晩御飯
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「華さん。木登りできる?」
「は?木登りですか?やったことないですけど。どうして?」
傷の手当が落ち着いたところで影井さんはいきなり木登りって、どういうことかしら?
「そっかあ、未経験者か。そうだよな中学生の女の子だからなあ。うーん、そうすると……。ザイルとハーネスにカラビナにプーリー、シュリンゲと、あとは何があったかなあ……」
そんなあたしの疑問に答えることなく影井さんは何か考えているみたいなのだけど。リュックから何かベルトのようなものを取り出すと腰回りに取り付け、更に何かロープや金具のようなものを取り出して木に近づいていったわ。
「あ、あの影井さん何をするんですか?」
「今日の寝床の確保だよ」
そう言って片方を近くの木に縛り付けたロープを木の枝に投げ上げたと思ったら、そのロープに別のベルトのようなものを取り付けて、何かしてる、と思ったら、グイグイと上がっていったわ。あれってどういう原理なのかしら。そして上がった先で何かしてたと思ったら、今度はスルスルと降りてきたわね。影井さん魔法か何か使えるのかしら。あたしには何がどうなっているのかさっぱりだわ。
降りてきたと思ったら影井さんはリュックをまた開けたわね。今度出してきているのは、あれはガスボンベと、あ、あれはアウトドアショップでよく見るバーナーと小さな鍋と、あら、重なった食器セットね。
「華さんおいで。上に上がる前に食事しておこう」
少し待っていたら影井さんが声を掛けてくれたので、見たら、あら、結構良い物じゃない。ご飯に野菜スープかしら。スープには肉団子も1つ入ってるわね。
「はい、これ華さんの分ね。量が少ないのは我慢して。この世界で食べ物を手に入れられるようになるまで節約しないといけないから」
そう言って影井さんは、2セットあるうちの量の多い方をあたしにくれたのよ。え?男の人の方がカロリー必要って聞いてるけど。それにこれ元々影井さんの物よね。
「あ、あの影井さん。あたし少ない方でいいですよ」
「いや、まだ華さん成長期でしょう。お腹いっぱいとはいえなくとも少しくらい多くしたってバチは当たらないよ」
「で、でも」
そこであたしのおなかが”ぐー”っとなってしまった。
「いいから」
「は……い。ありがとうございます」
ここまで言われて、あたしは申し訳ないと思いながら多い方に口をつけたのよね。
「あ、おいしい」
影井さんの顔を見ると、嬉しそうに優しい笑顔で笑っていて、ちょっと恥ずかしくなっちゃったわ。
それでも、最後のご飯の一粒までスープの1滴までお腹に入れてホッとしたわ。やっぱりお腹すいてたのね。
「ほら、これも」
今度は、金属のマグカップをわたしてくれた。
「あ、コーヒー。ありがとうございます」
「インスタントだけどな」
一言だけ言うと影井さんも別のカップに入れたコーヒーを黙って飲み始めたわ。
コーヒーを半分くらい飲んで落ち着いたところであたしは影井さんに聞くことにしたの。
「影井さん。これからどうするの?」
”うーん”影井さんはかるく唸ってから口を開いたのよね。
「昼間も言ったけど、まずは水場を探す。山の上から見た感じだと、この先に川がありそうだっただろ。で、その川に沿って下流に向かう。これは、下流に行くほど平野が広くなるものだし、川も大きくなるものだ。そして大きな川の近くには文明が起きる可能性が高い。で、その文明が見つかればどうにかしてコンタクトをとる。そこからは高度な柔軟性を持って臨機応変に対応だな」
「ぷっ。影井さん。アニメも見るんですね」
あたしは不安だったはずなのに昔見たSFアニメの登場人物が口にしたセリフを思い出してクスクスと笑っていたわ。
「は?木登りですか?やったことないですけど。どうして?」
傷の手当が落ち着いたところで影井さんはいきなり木登りって、どういうことかしら?
「そっかあ、未経験者か。そうだよな中学生の女の子だからなあ。うーん、そうすると……。ザイルとハーネスにカラビナにプーリー、シュリンゲと、あとは何があったかなあ……」
そんなあたしの疑問に答えることなく影井さんは何か考えているみたいなのだけど。リュックから何かベルトのようなものを取り出すと腰回りに取り付け、更に何かロープや金具のようなものを取り出して木に近づいていったわ。
「あ、あの影井さん何をするんですか?」
「今日の寝床の確保だよ」
そう言って片方を近くの木に縛り付けたロープを木の枝に投げ上げたと思ったら、そのロープに別のベルトのようなものを取り付けて、何かしてる、と思ったら、グイグイと上がっていったわ。あれってどういう原理なのかしら。そして上がった先で何かしてたと思ったら、今度はスルスルと降りてきたわね。影井さん魔法か何か使えるのかしら。あたしには何がどうなっているのかさっぱりだわ。
降りてきたと思ったら影井さんはリュックをまた開けたわね。今度出してきているのは、あれはガスボンベと、あ、あれはアウトドアショップでよく見るバーナーと小さな鍋と、あら、重なった食器セットね。
「華さんおいで。上に上がる前に食事しておこう」
少し待っていたら影井さんが声を掛けてくれたので、見たら、あら、結構良い物じゃない。ご飯に野菜スープかしら。スープには肉団子も1つ入ってるわね。
「はい、これ華さんの分ね。量が少ないのは我慢して。この世界で食べ物を手に入れられるようになるまで節約しないといけないから」
そう言って影井さんは、2セットあるうちの量の多い方をあたしにくれたのよ。え?男の人の方がカロリー必要って聞いてるけど。それにこれ元々影井さんの物よね。
「あ、あの影井さん。あたし少ない方でいいですよ」
「いや、まだ華さん成長期でしょう。お腹いっぱいとはいえなくとも少しくらい多くしたってバチは当たらないよ」
「で、でも」
そこであたしのおなかが”ぐー”っとなってしまった。
「いいから」
「は……い。ありがとうございます」
ここまで言われて、あたしは申し訳ないと思いながら多い方に口をつけたのよね。
「あ、おいしい」
影井さんの顔を見ると、嬉しそうに優しい笑顔で笑っていて、ちょっと恥ずかしくなっちゃったわ。
それでも、最後のご飯の一粒までスープの1滴までお腹に入れてホッとしたわ。やっぱりお腹すいてたのね。
「ほら、これも」
今度は、金属のマグカップをわたしてくれた。
「あ、コーヒー。ありがとうございます」
「インスタントだけどな」
一言だけ言うと影井さんも別のカップに入れたコーヒーを黙って飲み始めたわ。
コーヒーを半分くらい飲んで落ち着いたところであたしは影井さんに聞くことにしたの。
「影井さん。これからどうするの?」
”うーん”影井さんはかるく唸ってから口を開いたのよね。
「昼間も言ったけど、まずは水場を探す。山の上から見た感じだと、この先に川がありそうだっただろ。で、その川に沿って下流に向かう。これは、下流に行くほど平野が広くなるものだし、川も大きくなるものだ。そして大きな川の近くには文明が起きる可能性が高い。で、その文明が見つかればどうにかしてコンタクトをとる。そこからは高度な柔軟性を持って臨機応変に対応だな」
「ぷっ。影井さん。アニメも見るんですね」
あたしは不安だったはずなのに昔見たSFアニメの登場人物が口にしたセリフを思い出してクスクスと笑っていたわ。
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