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ギルドからの依頼
第62話 早くもランクアップ
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「で、ご相談は家の事だけということでよろしいでしょうか?」
「まあ、相談は、それだけですね。あとは、やはり昨日報告した変異体について、何か決まりましたか?」
あ、アレッシアさんが人差指を唇の前に立てたわ。
「こちらへ」
あたし達が連れていかれたのは受付カウンターの奥。初めて入る部屋ね。
「ここで座ってしばらくお待ちください」
「アレッシアさん、どうしたのかしらね?」
「変異体について、秘密にしてほしそうだったし。なんだろうな?ギルド内で何か調整してるのかもしれないね」
そんな話をしながらしばらく待っているとドアが開いてアレッシアさんに案内されて男の人が入ってきたわ。あら?この人たしか……。
そこにいたのは、190センチくらいの長身に赤い髪、ハンターギルドにいる割にはこざっぱりした服装のの細マッチョ。
「「お久しぶりです。ギルドマスター」」
「ああ、ヨウと、それに天使ちゃん、久しぶりだな」
「その呼び方固定なんですか?」
「アハハハ、気に入らんか?だが、もうアサミは少なくともエルリックのハンターギルド内では『天使』のふたつ名で呼ばれているぞ。いや、それどころかハンターの出入りする場所では色々と噂になっているようだな」
「え?いつのまに?それに噂?」
あたしはアレッシアさんにチラリと視線を向けてみた。あ、視線を外したわね。
「アレッシアさん?」
あたしが呼んでも視線をさまよわせたままね。これは確定かしら。昨日助けた暁の剣のメンバーが何も言わなかったから気づかなかったわ。ひょっとすると彼らは極限状態で思い至らなかっただけなのかしら。
「すみません。8級のあなた方に、わたしが優先担当としてついているのに疑問程度ならともかく不満をぶつけてくるハンターが多くて、つい」
「つい?」
「そ、そのガルフさんとのあれこれを説明することになってしまったものですから」
うん?それだけなら『天使』なんてふたつ名が広がることは無いわよね。
「そ、そのアサミ様の愛らしい見た目と制圧した相手を無傷で赦す優しさに、あたしもつい、その……」
「それでアレッシアさん自身が、あたしを『天使』なんてふたつ名で率先して呼んだと?」
アレッシアさんのことをちょっと睨んでしまったのは仕方ないと思うの。
「まあ、天使ちゃんのふたつ名は、良いとして」
「よくないです」
ギルドマスターが軽く言ってくれるので一応否定しておかないとね。
「よくないってもなあ。今更どうにもならんぞ?昨日も連戦で普通なら放置するような暁の剣を救援してるしな」
そんな、昨日のあれも『天使』的な行為になっちゃうの?
「もう、いいです」
あたしは、肩をおとして呟くことしか出来なかった。
「ま、ふたつ名なんざ実力があればいつかは付くもんだ。まだ綺麗なふたつ名だから良いじゃないか。女ハンターの中には『虐殺姫』だの『サディスティックジェノサイダー』だの『ファナティックレディ』だの言われてる奴もいるぜ」
「うえ。そんなふたつ名付けられたら死にたくなりそうです」
「それとも、『聖女』とでも言われたいか」
最後にギルドマスターがボソッと爆弾を落としたので、あたしは固まってしまったわ。まさか気づいてる?
「ま、余談はことくらいにして、本題にって、そういえばきちんと名乗ってもいなかったか。俺はこのエルリックハンターギルドのギルドマスター、ステファノスだ。よろしくな」
「私は瑶と言います。ご配慮により8級ハンターからスタートしています。改めてよろしくお願いします」
「あたしも8級ハンターからスタートにしてもらいました。朝未です。よろしくお願いします」
瑶さんに続いて、あたしもおそるおそる自己紹介をしたけど、何もいわないわよね。
「ま、堅苦しい挨拶は、そのくらいにして座ってくれ」
ステファノスさんの言葉に従いあたし達もテーブルについたのだけど、何かしら、まだアレッシアさんがゴソゴソしてるわね。
「アレッシア。まずは報奨金を」
「はい。こちらオークの変異の報告に対する報奨金10万スクルドになります。お納めください」
「報奨金?そんなものがもらえるのか」
「ええ、変異種の発生は依頼の難易度を跳ね上げます。そのためその報告にはそれに見合った報奨金が支払われることになっています」
「そうか。では遠慮なく」
「ギルドマスター。これを」
「ああ、わかった」
ステファノスさんはアレッシアさんから何かを受け取って立ち上がった。
「ヨウ様、アサミ様。ご起立願います」
「はあ?」
あたし達は言われるままに立ち上がったのだけど、何か雰囲気が硬いわね。
「8級ハンター、ヨウならびにアサミ。2人の実績および実力を勘案し、ここに6級ハンターへの昇級を認める」
「え?あたし達、登録してまだ1か月ですよ。実績と言っても……」
「分かっている。ただ、これは儀式だ。受け入れてくれ」
「儀式は良いが、私たちがいきなり6級というのはさすがにどうなんだ?」
あたしのどうでも良い抗議に続いて、瑶さんがリアルに問題になりそうな疑問を口にしたわね。
「まあ、そのあたりは俺の独断もあるが、報告を受けた変異種の絡みでな、どうしても上げておきたいというのが実情だ」
え?変異種絡みでランクアップ?嫌な予感しかないんですけど。
「まあ、相談は、それだけですね。あとは、やはり昨日報告した変異体について、何か決まりましたか?」
あ、アレッシアさんが人差指を唇の前に立てたわ。
「こちらへ」
あたし達が連れていかれたのは受付カウンターの奥。初めて入る部屋ね。
「ここで座ってしばらくお待ちください」
「アレッシアさん、どうしたのかしらね?」
「変異体について、秘密にしてほしそうだったし。なんだろうな?ギルド内で何か調整してるのかもしれないね」
そんな話をしながらしばらく待っているとドアが開いてアレッシアさんに案内されて男の人が入ってきたわ。あら?この人たしか……。
そこにいたのは、190センチくらいの長身に赤い髪、ハンターギルドにいる割にはこざっぱりした服装のの細マッチョ。
「「お久しぶりです。ギルドマスター」」
「ああ、ヨウと、それに天使ちゃん、久しぶりだな」
「その呼び方固定なんですか?」
「アハハハ、気に入らんか?だが、もうアサミは少なくともエルリックのハンターギルド内では『天使』のふたつ名で呼ばれているぞ。いや、それどころかハンターの出入りする場所では色々と噂になっているようだな」
「え?いつのまに?それに噂?」
あたしはアレッシアさんにチラリと視線を向けてみた。あ、視線を外したわね。
「アレッシアさん?」
あたしが呼んでも視線をさまよわせたままね。これは確定かしら。昨日助けた暁の剣のメンバーが何も言わなかったから気づかなかったわ。ひょっとすると彼らは極限状態で思い至らなかっただけなのかしら。
「すみません。8級のあなた方に、わたしが優先担当としてついているのに疑問程度ならともかく不満をぶつけてくるハンターが多くて、つい」
「つい?」
「そ、そのガルフさんとのあれこれを説明することになってしまったものですから」
うん?それだけなら『天使』なんてふたつ名が広がることは無いわよね。
「そ、そのアサミ様の愛らしい見た目と制圧した相手を無傷で赦す優しさに、あたしもつい、その……」
「それでアレッシアさん自身が、あたしを『天使』なんてふたつ名で率先して呼んだと?」
アレッシアさんのことをちょっと睨んでしまったのは仕方ないと思うの。
「まあ、天使ちゃんのふたつ名は、良いとして」
「よくないです」
ギルドマスターが軽く言ってくれるので一応否定しておかないとね。
「よくないってもなあ。今更どうにもならんぞ?昨日も連戦で普通なら放置するような暁の剣を救援してるしな」
そんな、昨日のあれも『天使』的な行為になっちゃうの?
「もう、いいです」
あたしは、肩をおとして呟くことしか出来なかった。
「ま、ふたつ名なんざ実力があればいつかは付くもんだ。まだ綺麗なふたつ名だから良いじゃないか。女ハンターの中には『虐殺姫』だの『サディスティックジェノサイダー』だの『ファナティックレディ』だの言われてる奴もいるぜ」
「うえ。そんなふたつ名付けられたら死にたくなりそうです」
「それとも、『聖女』とでも言われたいか」
最後にギルドマスターがボソッと爆弾を落としたので、あたしは固まってしまったわ。まさか気づいてる?
「ま、余談はことくらいにして、本題にって、そういえばきちんと名乗ってもいなかったか。俺はこのエルリックハンターギルドのギルドマスター、ステファノスだ。よろしくな」
「私は瑶と言います。ご配慮により8級ハンターからスタートしています。改めてよろしくお願いします」
「あたしも8級ハンターからスタートにしてもらいました。朝未です。よろしくお願いします」
瑶さんに続いて、あたしもおそるおそる自己紹介をしたけど、何もいわないわよね。
「ま、堅苦しい挨拶は、そのくらいにして座ってくれ」
ステファノスさんの言葉に従いあたし達もテーブルについたのだけど、何かしら、まだアレッシアさんがゴソゴソしてるわね。
「アレッシア。まずは報奨金を」
「はい。こちらオークの変異の報告に対する報奨金10万スクルドになります。お納めください」
「報奨金?そんなものがもらえるのか」
「ええ、変異種の発生は依頼の難易度を跳ね上げます。そのためその報告にはそれに見合った報奨金が支払われることになっています」
「そうか。では遠慮なく」
「ギルドマスター。これを」
「ああ、わかった」
ステファノスさんはアレッシアさんから何かを受け取って立ち上がった。
「ヨウ様、アサミ様。ご起立願います」
「はあ?」
あたし達は言われるままに立ち上がったのだけど、何か雰囲気が硬いわね。
「8級ハンター、ヨウならびにアサミ。2人の実績および実力を勘案し、ここに6級ハンターへの昇級を認める」
「え?あたし達、登録してまだ1か月ですよ。実績と言っても……」
「分かっている。ただ、これは儀式だ。受け入れてくれ」
「儀式は良いが、私たちがいきなり6級というのはさすがにどうなんだ?」
あたしのどうでも良い抗議に続いて、瑶さんがリアルに問題になりそうな疑問を口にしたわね。
「まあ、そのあたりは俺の独断もあるが、報告を受けた変異種の絡みでな、どうしても上げておきたいというのが実情だ」
え?変異種絡みでランクアップ?嫌な予感しかないんですけど。
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