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三次審査編
三次審査⑲
しおりを挟む「は~~、楽しかったよ。もっと話しても良かったんだけど、次が控えているからねぇ」
「俺も、もっと話したかったです」
「なら次は末摘花を交えての指名だね。空殿は八つ年上の女は有りかい?」
「勿論です。俺は年上の女性が好きなので」
「ははっ!そりゃ良い」
神兵訓練所の出口では末摘花と親衛隊の女性達が空を見送るために立っていた。末摘花は空の背中をバンッと叩いた。
「上手くやんなよ。もし失敗しても特別にあたいが慰めてやるからさ!」
親衛隊の女性達はあらあらと笑ったり頬を染めたりしていたが、空は首を傾げた。
慰める。つまり明石の様によしよししてくれると言う事だろうか??八つ年上の勇敢なお姉様は包容力も規格外なのだろう。空は遠慮しては失礼かなと思い、まっすぐ末摘花の瞳を見た。
「はい、よろしくお願いします!」
「「「・・・・・・・」」」
沈黙が辛い。
間違っただろうかと内心慌てた空を余所に、女性陣は固まってコソコソ話始めた。
「え?意味が分かっていない??」
「あたいが悪い女みたいじゃないか・・・」
「いや、末摘花は悪くないよ」
「確か彼、まだ十七でしたよね・・・」
あ~~、と女性陣の声が重なる。彼女達は同時に空を見ると、とてもにこやかな笑みを浮かべた。
「ここに居る全員で慰めてあげる!」
「愛で甲斐があるわ!」
「いっそ自分好みに育成するのも有りかしら?」
「「そりゃ良い!」」
朝顔と末摘花、親衛隊の女性陣は笑った。意味が分からなかったが、皆が楽しそうで何よりだ。こうして部屋に笑い声が溢れる中、空と朝顔のお見合いは終了した。
カフェスペースで待機していたミハエル、イフラース、ユアンは空の姿を確認すると直ぐに駆け付け、先ずは状態を確認した。
「空!大丈夫だったか?長刀でなぎ払われた後に鳩尾を思いっきり踏まれなかったか!?容赦ない罵声も降り注いだんじゃないか!?」
「警棒で殴られた後に絞め技で気絶させられませんでしたか!?もう思い出すだけで震えが・・・」
「そ、そんな目に遭っていたんですね・・・」
イフラースが気の毒そうにミハエルとユアンを見た。空も同じだ。
親衛隊のお姉様方も朝顔を思っての行動だ。キツい罵声は浴びたが、終わった後の笑顔を見たらとても健気で可愛く見えた。また会って話をしたかった。
「俺はおまけですが、朝顔さんと対面でお見合いが出来ました」
「「「おまけ?」」」
「年下だからですかね?及第点だと言われました」
「及第点・・・。厳しいね、女騎士は」
「でも、話しやすかったです」
「空くんが無事で良かった・・・!」
「ええ。本当に」
「じゃ、今からレオンハルト王の部屋に行くか!ま~~た失敗したらしいからな。美味い飯を食いながら話を聞こう」
「ま、またですか・・・」
「不器用ですよね・・・」
「徹夜も覚悟した方が良いかも知れませんね」
四人は確かに、と笑ってレオンハルトが滞在するホテルへ向かった。
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