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第7章『本土決戦』

第4話 告白

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 ……多分、只の偶然だとは思う。

 現に、落合さんは考えながら話していた。

 そもそも、あの衛鬼兵団えいきへいだんが、自らの存在を俺以外の人間に感付かんづかれるはずが無い。

 ……そう考えたら、少し安心した。 ……だが念の為に、あとで情報参謀に確認してみよう……。

「そう言えば、たいらさんのお話をお聴きして無かったですね」

 ドキッ!

 鷹音ようおんさんからの奇襲攻撃! 

 舌と胃袋に記憶させようと、必要以上に味わっていた、鷹音ようおんさん手作りのデザート、チーズスフレを慌てて飲み込んでしまった。

 いやあ、失念! 自分の事を聴かれるとは、全く思っていなかった……。

 俺は、困った事に誇れる特技も趣味も無い。

 強いて言えば、安くて美味い店を色々知ってるくらい……か……。 

 あのゴー☆ジャスなお食事を戴いたあとに、『赤ちょうちんの一杯いっぱい飲み屋』なんて口に出すのもおこがましい…

 ……とは思ったものの……

「そうですね……。安くて美味い店を探す…くらいですかね……」 ……と、正直に言った。

 ……これは先日、長瀬(当時上等兵)が鷹音ようおんさんを夏祭りに誘う時に、正直に伝えた事を踏襲した形だ。

 落合さんと藤岡さんは「たいらさんは、本当に食べるのがお好きなんですね~」……と、笑った。

 が!

 鷹音ようおんさんは、笑いながらも……

「羨ましいです~! テレビで観たことがある『牛丼屋さん』とか、『焼き鳥屋さん』……も、行かれた事がお有りですか?」

 ……と、興味津々の表情で聴いてきた。

 瞳、綺麗! ……ユイ以外に、こんなに綺麗な瞳を見た事が無い。

「『利き牛丼』と『利き焼き鳥』で、たいらさんの右に出る人は、居ませんよ」 ……と、長瀬が援護射撃してくれた!

 長瀬……出来でかした! 褒美として今日から『大佐』を名乗るがい!

「すご~い! 私、前から行ってみたかったんです! 今度連れて行って下さい!」

 ……これ……夢?
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