夢で出逢う - meet in a dream -

LikuHa

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あとがき

*あとがき*

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『夢で出逢う - meet in a dream -』を最後までお読み下さり、有り難うございます。

育児・家事・仕事の合間に投稿していたので、とても時間がかかりました。


この作品は私が小学生の頃、大雑把に考えていた物語でした。

もう20年ほど昔のことです。





私の祖母はとても不思議な人でした。

幼い頃は怒られてばかりで、怖い印象しかありません。

もちろん理不尽に怒ることはありませんでしたが
祖父母が家に来た時には、優しい祖父にくっついていました。

そんな祖母が、ある日 心臓発作で病院に運ばれたのです。

幸いなことにその日、祖母は友人と会う約束をしていて
その友人が救急車を呼んでくれました。

友人の家に着くまで心臓の痛みを堪えており、
友人の家に着いてからも「大丈夫、大丈夫」の一点張り。

それでもその友人は救急車を呼んでくれました。

すぐに手術が行われ、祖母は一命を取り留めました。

医者からは「あと数分でも遅れたら、間に合いませんでした。」と何度も言われ、思い出すと今でも背筋がゾッとします。

ーーーそれからでした。
あんなに怖かった祖母が、とても優しくなったのです。

まるで別人になったようでした。

後になって祖母は言います。
「私は一度死んだ。だから残りの人生は楽しく生きたい。」
「本当なら無い命。だから欲ばっかり出したらいけない。」

そして次に驚いたのが、
祖母は心臓発作で運ばれた際に夢を見たそうです。

  祖母の姿は若かりし頃に戻っていました。

  気が付くと真っ白な世界に立っていて、知らないおじさんが道案内をしてくれたそうです。

  険しい山の中を歩かされ、終いには崖を登れと言われました。

  必死に、必死に登って、登りきると
  そこには光り輝く大きな扉があったそうです。

  そこで祖母は気付きました。

  扉を見た瞬間に分かったそうです。
  ”自分が死んだ”のだと・・・。

  祖母は扉に向かって歩き出しました。

  その間、一体なにを思っていたのでしょうか・・・?

  そして扉に手をかけた瞬間
  「行ったらダメ!」と背後から声がしたそうです。

  振り返ると知らない男の人がいて、祖母を引き留めました。

  その瞬間、眩しい光に包まれ
  目が覚めたら病室にいて、手術あとだったのです。

  祖母曰く、
  あれはおじいちゃん(祖母からみて)だったのではないか、と言っていました。


先に申した通り、祖母は”不思議な人”です。 

再び余談にはなりますが
私の名前は父と母が名付けました。

それまで全く候補になかった名前に決まったです。

それを両親が祖母達に報告しようとしたところ、祖母の方から先に電話がかかってきたのです。

祖母が口にしたのは、たったいま決まったばかりの私の名前そのものでした。

「夢で見たからこの名前はどうか?」と相談したくて電話をかけてきたそうです。



次に不思議だったことは、曾祖母が亡くなった深夜のことです。

実際に見たのか、夢なのかは分かりませんが。

曾祖母に起こされて「今まで苦労させたね、悪かったね。」と謝られたのだと。

寝ぼけていた祖母は再び眠りにつき、朝起きると同居していた曾祖母が亡くなっていました。

聞くところ、亡くなった人が祖母に会いにきたのは初めてではないそうです。


・・・あまり話すと長くなるので最後にします。
母(祖母から見て娘)が未婚の頃、県外で働いていた時期がありました。

ある日、母が歩いていたところ 対車の事故にあったそうです。

心配させたくなくて、母は祖母に黙っていました。

しかし次の日、祖母から
「怪我してないよな?変な夢みたんだけど。」と電話がかかってきたそうです。


そんな祖母は、90歳を超えましたが今も元気に生きています。

心臓弁の手術も再び10年ほど前にしましたが、もう弁を変えるつもりはないそうです。

元気・・・とは言えませんが、90歳を過ぎた人間とは思えないほど動いています。

月に1度会いに行きますが、丹精込めて作った野菜をいつもくれて私は幸せ者です。





そんな大好きな祖母のことを思いながら、小学生の頃にこの作品を考えました。

ただ、当初この物語は
2パターンのバッドエンドで考えていました。

しかし悩んで悩んだ末、結局ハッピーエンドに転換・・・。

大人になった私は、どうしても菜都と琉緒を早くくっつけたかったみたいです。笑

物語はここで完結とさせていただきますが、
省いてしまった内容もあるので、番外編として物語を続けていこうと思います。

お時間があるときに是非お読みください。


『死と隣り合わせなのはみんな同じ』
どうか皆さまも、今を大事に楽しくお過ごしください。

 ★RikuHa
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