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少女期
豊、応援する。
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「茜ちゃん、そろそろ時間だよ?」
二階の寝室でベッドでストライキ中の愛妻に声をかける。
「茜ちゃん?」
返事はない。
そりゃ僕だってストライキの一つもしたくなるけどね……。
布団ごと包み込むように抱きしめる。
「当分 会えないんだよ?ちゃんと顔見て見送ってあげようよ」
そっと布団をはがすと、真っ赤に泣きはらした茜ちゃんがいる。
「ゆ、豊は、平気、なの?」
えぐえぐと嗚咽を漏らしながら問う。
「平気じゃないよ?でも遥ちゃんが頑張ってきたこと一番 近くで見てきたじゃないか」
幼稚園が終わってからの習い事。
土日は龍巻家で泊まり込みの修行。
幼子には過酷な日々だったと思う。
それでも文句も言わず成果をあげてゆく姿に誇らしさを感じた。
父親としては複雑だけどね。
龍巻家でも限られた人間だけが通うエスカレーター式の学校に遥ちゃんが入学することになった。
そこは全寮制の海外の学校。
ただでさえハードスケジュールで家族団欒ができなかったのに親元を離れてゆくことを茜ちゃんは受け入れられなかった。
それでも頑張りたいと言う遥ちゃんの気持ちを酌んでサポートしてきたけだ、ここへきて茜ちゃんの気持ちが爆発しちゃった。
「茜ちゃんの気持ちは遥ちゃんも分かってるよ。それでも行きたいと言ってるんだ。僕たちは娘を快く送り出してあげないとね」
泣きじゃくる茜ちゃんの背中をさする。
「……お母様」
ふいに背後から声がした。
ポニーテールに濃紺のワンピースを着た遥ちゃんが立っていた。
「今まで大切に育ててくださって ありがとうございます。お父様とお母様でなければワタクシは気が狂っていたかもしれません」
今だ2つの心を内に秘める娘が大切に言葉を選びながら話している。
「お二人の娘のままでしたら、こんなことには ならなかったかもと思うと胸が引き裂かれそうです」
「遥ちゃ……」
「けれどワタクシがワタクシのままなのは何か意味があるのかも知れません。なので……」
ゆきます、と小さく告げた。
腕の中でビクリと茜ちゃんの体が跳ねた。
「ワタクシは、ミレイユ・デ・ワトソンは、龍巻 豊と茜の娘になれて本当に幸せでございました」
一筋の涙が娘の頬を流れた。
「ばか!!」
僕の腕を振り払うように茜ちゃんが遥ちゃんに駆け寄る。
「二度と会えないみたいに言わないの!!長い休みには帰ってこれるしアタシたちの娘であることには変わりないんだから!!」
「お母様!!」
泣き崩れ抱き締めあう二人ごと抱きしめる。
「離れてしまうことは悲しいけど、頑張っておいで」
「は、はい。おと、さま」
えぐえぐと泣く姿は親子そのもの。
「さぁ飛行機に遅れると迎えに来てくれてる忍君たちにも迷惑がかかるよ」
「お父様、お母様。今まで育ててくださって あり」
「待って!!その挨拶ホントやめて……」
嫁にいくみたいで泣ける。
「??」
「遥、その言葉は10年後まで取っといて」
「は、早い!!10年は早いよ」
目頭が熱くなる。
そんな僕の背中を茜ちゃんが苦笑しながらさする。
さっきと逆だねって。
「……で、では、行ってまいります」
「うん!!無理しないでね」
「いつでも帰ってきてイイからね」
そして、二人で目をあわせ、その後ゆっくりと遥ちゃんを見つめる。
「「いってらっしゃい、ミレイユ」」
「!!!!」
ぶわっと溢れる涙。
いつか、いつか そう呼んであげようと思ってた。
遥でもなく、
お姫ちゃんでもなく、
ミレイユと……。
それが正しいのかは分からない。
もしかしたら心の奥で遥が聞いてるかもしれない。
でも、呼んであげたかった。
もう遥もミレイユも僕たちの娘に変わりないから。
泣きながら、それでも大きくてを振ってミレイユは旅立った。
二階の寝室でベッドでストライキ中の愛妻に声をかける。
「茜ちゃん?」
返事はない。
そりゃ僕だってストライキの一つもしたくなるけどね……。
布団ごと包み込むように抱きしめる。
「当分 会えないんだよ?ちゃんと顔見て見送ってあげようよ」
そっと布団をはがすと、真っ赤に泣きはらした茜ちゃんがいる。
「ゆ、豊は、平気、なの?」
えぐえぐと嗚咽を漏らしながら問う。
「平気じゃないよ?でも遥ちゃんが頑張ってきたこと一番 近くで見てきたじゃないか」
幼稚園が終わってからの習い事。
土日は龍巻家で泊まり込みの修行。
幼子には過酷な日々だったと思う。
それでも文句も言わず成果をあげてゆく姿に誇らしさを感じた。
父親としては複雑だけどね。
龍巻家でも限られた人間だけが通うエスカレーター式の学校に遥ちゃんが入学することになった。
そこは全寮制の海外の学校。
ただでさえハードスケジュールで家族団欒ができなかったのに親元を離れてゆくことを茜ちゃんは受け入れられなかった。
それでも頑張りたいと言う遥ちゃんの気持ちを酌んでサポートしてきたけだ、ここへきて茜ちゃんの気持ちが爆発しちゃった。
「茜ちゃんの気持ちは遥ちゃんも分かってるよ。それでも行きたいと言ってるんだ。僕たちは娘を快く送り出してあげないとね」
泣きじゃくる茜ちゃんの背中をさする。
「……お母様」
ふいに背後から声がした。
ポニーテールに濃紺のワンピースを着た遥ちゃんが立っていた。
「今まで大切に育ててくださって ありがとうございます。お父様とお母様でなければワタクシは気が狂っていたかもしれません」
今だ2つの心を内に秘める娘が大切に言葉を選びながら話している。
「お二人の娘のままでしたら、こんなことには ならなかったかもと思うと胸が引き裂かれそうです」
「遥ちゃ……」
「けれどワタクシがワタクシのままなのは何か意味があるのかも知れません。なので……」
ゆきます、と小さく告げた。
腕の中でビクリと茜ちゃんの体が跳ねた。
「ワタクシは、ミレイユ・デ・ワトソンは、龍巻 豊と茜の娘になれて本当に幸せでございました」
一筋の涙が娘の頬を流れた。
「ばか!!」
僕の腕を振り払うように茜ちゃんが遥ちゃんに駆け寄る。
「二度と会えないみたいに言わないの!!長い休みには帰ってこれるしアタシたちの娘であることには変わりないんだから!!」
「お母様!!」
泣き崩れ抱き締めあう二人ごと抱きしめる。
「離れてしまうことは悲しいけど、頑張っておいで」
「は、はい。おと、さま」
えぐえぐと泣く姿は親子そのもの。
「さぁ飛行機に遅れると迎えに来てくれてる忍君たちにも迷惑がかかるよ」
「お父様、お母様。今まで育ててくださって あり」
「待って!!その挨拶ホントやめて……」
嫁にいくみたいで泣ける。
「??」
「遥、その言葉は10年後まで取っといて」
「は、早い!!10年は早いよ」
目頭が熱くなる。
そんな僕の背中を茜ちゃんが苦笑しながらさする。
さっきと逆だねって。
「……で、では、行ってまいります」
「うん!!無理しないでね」
「いつでも帰ってきてイイからね」
そして、二人で目をあわせ、その後ゆっくりと遥ちゃんを見つめる。
「「いってらっしゃい、ミレイユ」」
「!!!!」
ぶわっと溢れる涙。
いつか、いつか そう呼んであげようと思ってた。
遥でもなく、
お姫ちゃんでもなく、
ミレイユと……。
それが正しいのかは分からない。
もしかしたら心の奥で遥が聞いてるかもしれない。
でも、呼んであげたかった。
もう遥もミレイユも僕たちの娘に変わりないから。
泣きながら、それでも大きくてを振ってミレイユは旅立った。
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