異世界に転生しました?

冷暖房完備

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戦士 編

No.1 お約束の展開?

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『なんじゃもう武器も防具も渡しおったのか?』
『い、いえ!!ワタクシが来たときにはめぐみ様は すでに このお姿でした』
『ほほう』
二人の視線の先には身長の2倍はあるであろう大きな両刃刀を持ち漆黒の防具に身を包んだ少年が立っていた。
『そなたには、やるべき事があ…』
「わか…てる」
『んん?分かってる?』
神が困惑してハゲた頭をかく。
「ぼく…いく」
『いやいや!!とりあえず天使を…』
「いら…ない」
『そんな!!ワタクシ、この日のために必死に勉学に励んで参りましたのに!!』
慌てて のっぺり顔の影の薄そうな天使が近寄ってくる。
「そ…なの、しら…ない」
少年は引きずるように両刃刀を持って歩き出す。
『待て!!そなた本当に目的を知っておるのか!?』
「まお…さが…て…た…おす」
『…………そこまで分かっておるなら何も言わぬ。しかし天使は連れてゆけ』
「いら…ない」
『そんな!!恵さ…』
ズシャッ!!
空気を切り裂く刹那、追いすがる天使と呼ばれた物体は二つに裂けた。
『お、お主!!』
「さわ…うと、した…から」
『…………』
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
歩いて歩いて歩いていくと白だけの世界が色を帯びて、見慣れた光景が見えてきた。
それでも無言で歩く黒衣の少年を誰もが振り返る。
ひそひそと噂する声を気にする様子もなく ただ一つを目指して歩き続ける。
「よぉよぉ、変なカッコーのお兄ちゃん」
「きゃはは。やめなさいよ~」
少し前から後ろをついてくる男女。
へらへらと笑いながら歩いていたが、とうとう飽きて声をかけてきた。
「現実とアニメの区別がつかなくなっちゃったのかな~」
「あたし、オタクって初めて見た~」
「オレもオレも」
命知らずな二人は能天気に話し続ける。
かかわりたくない者が さり気なく道を変えてゆく。
そんな中、前のめりに少年の顔を覗きこむ女が頬を染める。
「でも、ちょっとイケメンじゃない?」
「はぁ?んな訳ねぇよ。キモいオタクじゃん」
女の言葉に気分を害したのか男は不機嫌そのままに少年の肩を掴もうと手を伸ばす。
 
 
 
 
 
「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぎゃーーーーー!!」
男の手は少年を掴むことなく背後に回った少年の両刃刀で女ごと切られた。
真っ二つに割れてドサリと地面に落ちる。
人だったもの達から青い炎が燃え上がり、天へ登っていった。
 
 
 
 
「ぼく…に、さわ…るな」
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