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第一部 転生編
元転移転生魔術師、事実を知る 後編
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「よし、治っておるな」
秘密基地のルームにて。
ワシは、女騎士に貼った絆創膏を剥がしていく。
治療の経過を見るためじゃ。案の定、完治しておったがの。
「この度は、私ごときのために尽力していただき、誠に感謝の限りにございます」
などと堅苦しく、お礼を述べはじめる女騎士。
しかもあろう事か、頭を深々と下げ、土下座してきたではないか。
「いや、大した事しとらんから……頭上げてくれ」
いたたまれない気持ちになって、ワシは土下座をやめさせた。
さっきから分からん……なぜこの女騎士は急に態度を変えてきたんじゃ……? さっきの治療でも驚いておったが、実は千年たって回復魔法が衰退したという事か?
何にせよやめてほしい。
ワシはただ、スローライフを送りたいだけなんじゃから。
「なぁ……お主、さっきからワシをえらい敬っているように見えるんじゃが……一体どうしたんじゃ? ワシ、何か悪い事でもしてしまったか?」
「はっ……! これは失礼いたしました!」
女騎士が立ち上がって、お辞儀をする。
別にいらんと言っているのに、話を聞いておらんのじゃろうか……。
「申し遅れました! 私は中央都市サークルポリスの教団に所属している騎士、ラスティア・ライラ・ラグーンティーンと申します! よろしくお願いします!」
相変わらず、あらたまった態度で自己紹介を始める女騎士。
いや、ラスティア。
「実は私、この近辺のパトロールを担当しており、森を歩いていたのです。弱いモンスターしかいないと油断していた所でオーガたちに襲われ、不覚をとってしまったのです」
「お、おお……。そうか」
「アナタ様に命を救っていただかなければ、どうなっていたか分かりません……。アナタ様の転移魔法のおかげで、今の私がいるのです!」
「お、おお……」
「感銘しました! あの次々と転移する手さばき。一つ一つが上級魔法に匹敵……それ以上の力を持つ道具の数々。アナタ様の魔法、動き、そのどれもが素晴らしく……まさに転移術師の再来! 神話をこの目で見た気分であります!」
「お、おおお……ん?」
目をキラキラと輝かせ、ラスティアが熱く語ってくる。
ここで、ワシはある疑問に気がついた。……何じゃ? 転移術師の再来? 教団?
神話をこの目で見た気分……?
「一つ、聞かせてもらえぬか……? その転移術師とは……?」
「何と……これは失礼しました! その姿を見るに生まれたばかり……知らないのも無理はありません」
ワシはイヤな予感がしていた。
何かもう、ワシが望んだスローライフから大きくかけ離れていくような危機感が……。
「転移術師の名は、デウディーン」
ラスティアは満面の笑み。生前の、ワシの名を語って。
「我らが千年、世界に広まり誰もが敬い崇拝する、デウディーン教団! その頂点にあり神にも等しい皇陛下、その名も、デウディーン世界教皇様なのです!」
天を仰ぐように、上体を反らしワシの名を仰々しく語るラスティアじゃった……。
「………………………」
ワシはあ然としたね。
見に覚えのない教団が、ワシを崇拝しておったのじゃから。
しかも千年って、ワシがちょうど死んだ年……。
************************
【サージャ】≪『第五話をお読みいただき、ありがとうございます』
【サージャ】≪『マスターが知らないうちに教団ができていたとは……。しかも死後千年の間に』
【サージャ】≪『このラスティアの熱狂ぶりから見て、根は深そうです』
【サージャ】≪『はてさて、マスターのスローライフは一体、どうなる事やら』
【サージャ】≪『それでは、次回をお楽しみに』
秘密基地のルームにて。
ワシは、女騎士に貼った絆創膏を剥がしていく。
治療の経過を見るためじゃ。案の定、完治しておったがの。
「この度は、私ごときのために尽力していただき、誠に感謝の限りにございます」
などと堅苦しく、お礼を述べはじめる女騎士。
しかもあろう事か、頭を深々と下げ、土下座してきたではないか。
「いや、大した事しとらんから……頭上げてくれ」
いたたまれない気持ちになって、ワシは土下座をやめさせた。
さっきから分からん……なぜこの女騎士は急に態度を変えてきたんじゃ……? さっきの治療でも驚いておったが、実は千年たって回復魔法が衰退したという事か?
何にせよやめてほしい。
ワシはただ、スローライフを送りたいだけなんじゃから。
「なぁ……お主、さっきからワシをえらい敬っているように見えるんじゃが……一体どうしたんじゃ? ワシ、何か悪い事でもしてしまったか?」
「はっ……! これは失礼いたしました!」
女騎士が立ち上がって、お辞儀をする。
別にいらんと言っているのに、話を聞いておらんのじゃろうか……。
「申し遅れました! 私は中央都市サークルポリスの教団に所属している騎士、ラスティア・ライラ・ラグーンティーンと申します! よろしくお願いします!」
相変わらず、あらたまった態度で自己紹介を始める女騎士。
いや、ラスティア。
「実は私、この近辺のパトロールを担当しており、森を歩いていたのです。弱いモンスターしかいないと油断していた所でオーガたちに襲われ、不覚をとってしまったのです」
「お、おお……。そうか」
「アナタ様に命を救っていただかなければ、どうなっていたか分かりません……。アナタ様の転移魔法のおかげで、今の私がいるのです!」
「お、おお……」
「感銘しました! あの次々と転移する手さばき。一つ一つが上級魔法に匹敵……それ以上の力を持つ道具の数々。アナタ様の魔法、動き、そのどれもが素晴らしく……まさに転移術師の再来! 神話をこの目で見た気分であります!」
「お、おおお……ん?」
目をキラキラと輝かせ、ラスティアが熱く語ってくる。
ここで、ワシはある疑問に気がついた。……何じゃ? 転移術師の再来? 教団?
神話をこの目で見た気分……?
「一つ、聞かせてもらえぬか……? その転移術師とは……?」
「何と……これは失礼しました! その姿を見るに生まれたばかり……知らないのも無理はありません」
ワシはイヤな予感がしていた。
何かもう、ワシが望んだスローライフから大きくかけ離れていくような危機感が……。
「転移術師の名は、デウディーン」
ラスティアは満面の笑み。生前の、ワシの名を語って。
「我らが千年、世界に広まり誰もが敬い崇拝する、デウディーン教団! その頂点にあり神にも等しい皇陛下、その名も、デウディーン世界教皇様なのです!」
天を仰ぐように、上体を反らしワシの名を仰々しく語るラスティアじゃった……。
「………………………」
ワシはあ然としたね。
見に覚えのない教団が、ワシを崇拝しておったのじゃから。
しかも千年って、ワシがちょうど死んだ年……。
************************
【サージャ】≪『第五話をお読みいただき、ありがとうございます』
【サージャ】≪『マスターが知らないうちに教団ができていたとは……。しかも死後千年の間に』
【サージャ】≪『このラスティアの熱狂ぶりから見て、根は深そうです』
【サージャ】≪『はてさて、マスターのスローライフは一体、どうなる事やら』
【サージャ】≪『それでは、次回をお楽しみに』
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