父親に会うために戻った異世界で、残念なイケメンたちと出会うお話【本編完結】

ぴろ

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食べぬなら減らしてみよう分量を

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夕食会は俺がダニール様のお隣、ニーロ様とカイが二人してゴネたけどレオ様に回収して頂いた。
ニーロ様にはちょっと申し訳ないんだけど、今日は今後の為にリサーチしたいんだ。

「ダニール様、今日のお料理は料理長に頼んで量を減らしてあります。今後の参考にしたいので食べながらお話を聞かせて下さい」

「アキ様お心遣いありがとうございます。教会ではあまり食べていなかったのであまり多くは食べられなくて…皇城の料理は味付けも濃いので…残すのは心苦しいのですが…」

やっぱりね、エルフィでお昼を食べた時に思ったんだ。フォレストより少し味濃いめなんだよね。毎食うどんからのあれは確かに辛いかも…

「皆が私に食べさせたいと張り切っているのも分かるのですが…」

うんうん、多分いける。
一品目のスープが運ばれてきた。ダニール様のは俺の三分の一にしてある。
半分でもまだ多いと思うんだよね。

「これは?」

「枝豆のスープです。今日は冷たくしましたが温めても美味しいですよ」

「さっぱりしていて美味しいです」

枝豆たんぱく質多いしね、量もいいね、順調に食べ進めお肉までたどり着いた。
メインはチキンステーキ、これはダニール様だけ特別に醤油ソースです。

「美味しい…これは…醤油ですか?」

「はい、ソースだけ私が作りました。母にお土産で醤油をもらったので…」

「アキ様は料理をされるのですか?」

「はい、昨日は早速うどんを作りました」

「うどんをご存知なんですか?」

「よく祖母と作っていました」

「アキ様が育った国はもしかしてニホン?」

え!日本知ってるの?

「うどんも醤油も異世界からやってきた女性が伝えた物なんです。古い文献でニホンという国名を見たことがあります」

「母以外にもいたんですね…」

その人の人生は幸せだったのかな?ルナ様に今度聞いてみよう…

「私を育ててくれた神官長が彼女のいた土地の出身なので私には馴染みがあるのですが、シールズでは不人気で一部でしか使われていないんです。私はお箸も使えますよ」

「美味しいのに…」

「同感です」

「ダニール様、明日のお昼はうどんにしましょう。他の日本の料理も食べさせたいです」

「アキ様の手料理を頂いても良いのですか?」

「もちろんです」

「嬉しいんですが、大丈夫ですか?カイ様…」

めっちゃ見てる…何ならちょっと睨んでる…カイ…

「大丈夫です。後でしっかり言い聞かせます」

「先程のニーロ様みたいですね…アキ様は可憐なのにお強い、カイ様とルーカス様が羨ましいです。私にも伴侶が出来たなら皆を安心させられるのでしょうが、今は余裕がないですね…」

ダニール様みたいな方なら絶対素敵なお嫁さんみつかると思うよ…
でも今はしっかり食べて、体力をつけよう。



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