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第1話 戦車部はじまります! その1
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"君が戦車だ!"
大平原を突っ走る戦車。
何十台と押し寄せる敵
にやける男
主砲がうなる
敵は次々と吹っ飛ばされる
男は勝利にサムアップ
DXタンキングアーマー
10式戦車
堂々発売!
学校に行く前の朝。
パンをかじりながらスマホで動画を見るひととき。
こんなCMがガンガン流れてる。
タンキング
人間が戦車になりきって戦う競技。
又は戦車になりきった格好をすること。
ネットで検索するとこんな感じの説明が延々と出る。
主砲や機関銃を腕につけてドカンと撃ちあう写真も。
ようは戦車のコスプレして戦うってこと。
さっきのCMも、戦車の大砲腕に付けた相手を10式戦車の武器付けたヒーローがふっ飛ばしていった。
何隠そう、この堺、20年前に産声をあげたタンキング発祥の地だ。
プロチーム「堺ディメンション」なんてのもあって
10年前にプロリーグが発足した頃はリーグ連覇してブームを牽引した。
初代キャプテンのギャラクシーこと吉田銀河なんて海外でも有名なヒーローだった。
まあ今は2部との入れ替え戦常連にまで落ちてしまったが。
最寄り駅から電車に乗る。
高校進学を機に堺に引っ越した俺にしてみれば新鮮な景色だ。
駅を出て坂を上がり、校門をくぐる。
大阪府立堺丘高校。
120年の歴史を誇る名門中の名門高校。
ここに憧れる奴は数知れない。
その夢をかなえた1人が俺だったりする。
憧れの制服に生徒手帳。
ここの生活は先月までの中学生活とは何もかも別物。
漫画や小説でよくある異世界転生モノみたいに感じた。
最も魔法も無敵のスキルもいまだ見つけてはいない。
まだ人のいない教室。
机の上にうんと置かれたチラシ。
高1の4月というとこんな部活の勧誘が山程ある。
その中に1枚、戦車の形をしたチラシが入ってる。
"戦車部、始まります"
"司令が部室に着任しました"
"これより部隊の指揮を取ります"
"タンキングで全国制覇をめざせ!"
"堂々創部!"
さっき見たCMの画面。
どっかのゲームまんまなコピー。
ベタだが気を引かせる。
「へえ、興味あるんだ」
後ろから女の声がする。
真下 みちる。
我が1年2組の学級委員長。
背丈はちょっと高め、セミロングの黒髪、真面目な美人さんというところか。
「私は歴史部にしたけどさ、狙くんは?」
「まだ決めてないよ」
そうそう、俺の名前。
狙 一撃。
こんな名前のせいで小さい頃からスナイパーやらヒットマンやらあだ名がついたが、射撃も弓もリアルじゃやったことはない。
まあスマホとかPCのゲームならすぐ勝つし、やったら2番にはなってるだろう。
放課後、チラシに書かれた戦車部室に向かう。
別館の歴史資料室らしい。
うやうやしい文化財だったか国宝だったかに指定された建物。
そこに戦車部室(仮)なんて書かれたペライチの紙がはってある。
ドアを開ける。
みちるが中にいた。
「なんで君が?」
「ここ、歴史部の部室だし」
戦車部って運動部じゃないのか?
「今年できる予定だから、今は仮部室ってことなんじゃないの」
後ろのドアが空いて、チャラそうな男が入ってきた。
「ちょっと戦車部ってのに興味があってねえ」
「あなた、誰?」
そのチャラ男はサラッと答えた。
「俺は4組の大島」
「俺、狙で彼女は真下さん、同じ2組だ」
「おう、よろしくな」
大島はさっと部室を見渡した。
「松風先生は?」
「もうちょっとしたら来るはずだけど」
松風?ああ、チラシの隅に顧問:松風って書いてあるな。
「松風先生なら会議で遅れるってよ」
「あ、雪乃さん」
みちるが雪乃さんと呼びかけたメガネの男は手に本の山を持って入ってきた。
後ろに同じようになんかうやうやしい資料と書かれたダンボールを持ったメガネの女があるいてきた。
「ああ、歴史部部長の雪乃だ。入部?」
「あ、俺は戦車部の方で用があって」
「俺もです」
「何だ、少し残念だな。歴史部はかけもちOKなんだから、入ってほしいね」
「私からもお願いしちゃう」
「清井さん、そうですよね」
清井さんと呼ばれた眼鏡の女はダンボールを床に置いた。
「あれ、狙くんも入部希望?」
割って入ってきたのは我がクラスの次原千春。
かわいい系の愛嬌ある顔、ウェーブかかったちょい茶な黒髪をポニテにした女。
体型もグラマラスでみちるとはちがう魅力がある。
「それが戦車部っていうからさあ」
「掛け持ちしようよ、狙くん」
「戦車部の様子見てから考えたいな」
「いや、幽霊部員でいいし」
雪乃はメガネを拭いている。
ぼーん、ぼーん、ぼーん
年代物の時計が3時を知らせる。
「こいつは中学40期一同のプレゼントだよ」
千春が?な顔をする。
「中学?ここ六年一貫校でしたっけ?」
「旧制中学だよ、戦前の」
そういえば創立明治時代だったな。
「君たちは70期だけど、戦前からカウントすると120期だね」
「なるほどね」
「戦前はなにやっても強かったらしいんだけどな」
「真下さん、入部届は?」
「はーい、書きました」
またそこでドアが開く。
「お、歴史部と合同かよ」
聞き覚えのある声。同じクラスの琴音だ。俺の前に座ってる。
名前は確か礼介とか言ってたな。
「え、君たちも戦車部?」
「ああ、そうだ」
「今、松風先生いなくて」
「じゃ、また後で来るわ」
琴音はさっと帰った。
「松風先生、遅いね」
「見てこようか」
俺は廊下に出た。
と、スーツ姿の男が鼻歌まじりに歩いてくる。
どうもあれが松風先生らしい。
「お、入部希望者か」
「あ、はい」
「待たせてごめんね」
松風先生は雪乃から渡された本をパラパラ開きながら話す。
「私が顧問の松風だ。2年、3年で歴史教えてる」
「で、俺の担任」
雪乃がぼそっといった。
「そう、雪乃くんのクラスになれてうれしいね」
「ところで、戦車部ってあと何人で始まるんですか」
「あと男3人だな」
「男?」
「うん、規定だと高校戦車部は男子、女子いずれかが5人いることってなっててさ。」
「さっき1人来てたから2人です」
「お、さらに1人増えた、残りは2人か」
琴音カウントしたらそうなるな。
「しかし、なんで今まで戦車部なかったんですか?」
「タンキング発祥の地なんでしょ」
「良い質問だね、一回戦の堺丘、負ける部活作ろうって人がいなかったのさ」
一回戦。
我が堺丘のアダ名。
運動部はどこもかしこも一回戦負け。
コールド負けも珍しくない。
卒業生の殆どが国内外の名門大学に入り、各界の名士になる堺丘の泣きどころ。
「詳しいね、雪乃くん」
「去年の部活でわが校の歴史調べましたからね」
「私もそんなアダ名、着任のときに聞いてびっくりしたよ」
「それでお膝元なのになかったんですか」
「旧制中学校の頃はなにやっても強かったんだけどな」
「まあ、他の部活も見学してからおいでよ」
「しかし、松風先生も着任早々新しく部をつくるなんて」
帰り道、みちるがそう言った。
「着任?」
「そ、今年ここの学校に来たんだって」
「教師2年目だってさ」
2年目で新部作るって相当な腕利きだ。
「またもう1つ、一回戦が増えるのか」
「そうとは限らんぜ」
大島が口を開いた。
「今月中に部が認可されれば公式戦に出られる。特に、夏の団体戦全国大会に間に合うのはでかい」
スマホでタンキング協会のページを見せてきた。
「高校生がでられる世界大会は団体戦だからな」
「へえ」
「それに公式の対人戦は高校から。人気の割に部活にしている高校はまだ少ないから優勝は夢じゃねえな」
「詳しいのね、大島君」
「来る前にちょいと調べたのさ」
「優勝、か」
「世界大会出場条件は1年、2年で成績優秀なこと、だ」
「世界一も狙えるってか」
「タンキングって簡単だからね、意外といい線いけるかもよ」
「簡単?」
「基本は相手全滅させれば勝ちだからな」
「全滅?」
「相手全員を撃破、つまりはHP0にするってことだな」
大平原を突っ走る戦車。
何十台と押し寄せる敵
にやける男
主砲がうなる
敵は次々と吹っ飛ばされる
男は勝利にサムアップ
DXタンキングアーマー
10式戦車
堂々発売!
学校に行く前の朝。
パンをかじりながらスマホで動画を見るひととき。
こんなCMがガンガン流れてる。
タンキング
人間が戦車になりきって戦う競技。
又は戦車になりきった格好をすること。
ネットで検索するとこんな感じの説明が延々と出る。
主砲や機関銃を腕につけてドカンと撃ちあう写真も。
ようは戦車のコスプレして戦うってこと。
さっきのCMも、戦車の大砲腕に付けた相手を10式戦車の武器付けたヒーローがふっ飛ばしていった。
何隠そう、この堺、20年前に産声をあげたタンキング発祥の地だ。
プロチーム「堺ディメンション」なんてのもあって
10年前にプロリーグが発足した頃はリーグ連覇してブームを牽引した。
初代キャプテンのギャラクシーこと吉田銀河なんて海外でも有名なヒーローだった。
まあ今は2部との入れ替え戦常連にまで落ちてしまったが。
最寄り駅から電車に乗る。
高校進学を機に堺に引っ越した俺にしてみれば新鮮な景色だ。
駅を出て坂を上がり、校門をくぐる。
大阪府立堺丘高校。
120年の歴史を誇る名門中の名門高校。
ここに憧れる奴は数知れない。
その夢をかなえた1人が俺だったりする。
憧れの制服に生徒手帳。
ここの生活は先月までの中学生活とは何もかも別物。
漫画や小説でよくある異世界転生モノみたいに感じた。
最も魔法も無敵のスキルもいまだ見つけてはいない。
まだ人のいない教室。
机の上にうんと置かれたチラシ。
高1の4月というとこんな部活の勧誘が山程ある。
その中に1枚、戦車の形をしたチラシが入ってる。
"戦車部、始まります"
"司令が部室に着任しました"
"これより部隊の指揮を取ります"
"タンキングで全国制覇をめざせ!"
"堂々創部!"
さっき見たCMの画面。
どっかのゲームまんまなコピー。
ベタだが気を引かせる。
「へえ、興味あるんだ」
後ろから女の声がする。
真下 みちる。
我が1年2組の学級委員長。
背丈はちょっと高め、セミロングの黒髪、真面目な美人さんというところか。
「私は歴史部にしたけどさ、狙くんは?」
「まだ決めてないよ」
そうそう、俺の名前。
狙 一撃。
こんな名前のせいで小さい頃からスナイパーやらヒットマンやらあだ名がついたが、射撃も弓もリアルじゃやったことはない。
まあスマホとかPCのゲームならすぐ勝つし、やったら2番にはなってるだろう。
放課後、チラシに書かれた戦車部室に向かう。
別館の歴史資料室らしい。
うやうやしい文化財だったか国宝だったかに指定された建物。
そこに戦車部室(仮)なんて書かれたペライチの紙がはってある。
ドアを開ける。
みちるが中にいた。
「なんで君が?」
「ここ、歴史部の部室だし」
戦車部って運動部じゃないのか?
「今年できる予定だから、今は仮部室ってことなんじゃないの」
後ろのドアが空いて、チャラそうな男が入ってきた。
「ちょっと戦車部ってのに興味があってねえ」
「あなた、誰?」
そのチャラ男はサラッと答えた。
「俺は4組の大島」
「俺、狙で彼女は真下さん、同じ2組だ」
「おう、よろしくな」
大島はさっと部室を見渡した。
「松風先生は?」
「もうちょっとしたら来るはずだけど」
松風?ああ、チラシの隅に顧問:松風って書いてあるな。
「松風先生なら会議で遅れるってよ」
「あ、雪乃さん」
みちるが雪乃さんと呼びかけたメガネの男は手に本の山を持って入ってきた。
後ろに同じようになんかうやうやしい資料と書かれたダンボールを持ったメガネの女があるいてきた。
「ああ、歴史部部長の雪乃だ。入部?」
「あ、俺は戦車部の方で用があって」
「俺もです」
「何だ、少し残念だな。歴史部はかけもちOKなんだから、入ってほしいね」
「私からもお願いしちゃう」
「清井さん、そうですよね」
清井さんと呼ばれた眼鏡の女はダンボールを床に置いた。
「あれ、狙くんも入部希望?」
割って入ってきたのは我がクラスの次原千春。
かわいい系の愛嬌ある顔、ウェーブかかったちょい茶な黒髪をポニテにした女。
体型もグラマラスでみちるとはちがう魅力がある。
「それが戦車部っていうからさあ」
「掛け持ちしようよ、狙くん」
「戦車部の様子見てから考えたいな」
「いや、幽霊部員でいいし」
雪乃はメガネを拭いている。
ぼーん、ぼーん、ぼーん
年代物の時計が3時を知らせる。
「こいつは中学40期一同のプレゼントだよ」
千春が?な顔をする。
「中学?ここ六年一貫校でしたっけ?」
「旧制中学だよ、戦前の」
そういえば創立明治時代だったな。
「君たちは70期だけど、戦前からカウントすると120期だね」
「なるほどね」
「戦前はなにやっても強かったらしいんだけどな」
「真下さん、入部届は?」
「はーい、書きました」
またそこでドアが開く。
「お、歴史部と合同かよ」
聞き覚えのある声。同じクラスの琴音だ。俺の前に座ってる。
名前は確か礼介とか言ってたな。
「え、君たちも戦車部?」
「ああ、そうだ」
「今、松風先生いなくて」
「じゃ、また後で来るわ」
琴音はさっと帰った。
「松風先生、遅いね」
「見てこようか」
俺は廊下に出た。
と、スーツ姿の男が鼻歌まじりに歩いてくる。
どうもあれが松風先生らしい。
「お、入部希望者か」
「あ、はい」
「待たせてごめんね」
松風先生は雪乃から渡された本をパラパラ開きながら話す。
「私が顧問の松風だ。2年、3年で歴史教えてる」
「で、俺の担任」
雪乃がぼそっといった。
「そう、雪乃くんのクラスになれてうれしいね」
「ところで、戦車部ってあと何人で始まるんですか」
「あと男3人だな」
「男?」
「うん、規定だと高校戦車部は男子、女子いずれかが5人いることってなっててさ。」
「さっき1人来てたから2人です」
「お、さらに1人増えた、残りは2人か」
琴音カウントしたらそうなるな。
「しかし、なんで今まで戦車部なかったんですか?」
「タンキング発祥の地なんでしょ」
「良い質問だね、一回戦の堺丘、負ける部活作ろうって人がいなかったのさ」
一回戦。
我が堺丘のアダ名。
運動部はどこもかしこも一回戦負け。
コールド負けも珍しくない。
卒業生の殆どが国内外の名門大学に入り、各界の名士になる堺丘の泣きどころ。
「詳しいね、雪乃くん」
「去年の部活でわが校の歴史調べましたからね」
「私もそんなアダ名、着任のときに聞いてびっくりしたよ」
「それでお膝元なのになかったんですか」
「旧制中学校の頃はなにやっても強かったんだけどな」
「まあ、他の部活も見学してからおいでよ」
「しかし、松風先生も着任早々新しく部をつくるなんて」
帰り道、みちるがそう言った。
「着任?」
「そ、今年ここの学校に来たんだって」
「教師2年目だってさ」
2年目で新部作るって相当な腕利きだ。
「またもう1つ、一回戦が増えるのか」
「そうとは限らんぜ」
大島が口を開いた。
「今月中に部が認可されれば公式戦に出られる。特に、夏の団体戦全国大会に間に合うのはでかい」
スマホでタンキング協会のページを見せてきた。
「高校生がでられる世界大会は団体戦だからな」
「へえ」
「それに公式の対人戦は高校から。人気の割に部活にしている高校はまだ少ないから優勝は夢じゃねえな」
「詳しいのね、大島君」
「来る前にちょいと調べたのさ」
「優勝、か」
「世界大会出場条件は1年、2年で成績優秀なこと、だ」
「世界一も狙えるってか」
「タンキングって簡単だからね、意外といい線いけるかもよ」
「簡単?」
「基本は相手全滅させれば勝ちだからな」
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