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第5章 治癒の少女化魔物と破滅欲求の根源
AR31 胎動
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「深淵を覗く時、深淵もまた貴方を覗いている。君の前世の世界にいた、とある哲学者の言葉らしいね。それは正に世の真理の一つなのだろう。あの時、君は【ガラテア】の根源に一番近い場所にいた。それは即ち、アレもまた君という存在に最も近づいた、ということでもある。だから――」
***
何かの気配を感じ、私は意識を内へと向けた。
自己という枠組みを作る境界の更に奥底、私達の故郷とも言える深淵へと。
もっとも、そこから生まれた私とて、深淵に落ちれば当然己を失うことになる。
そして、記憶のまっさらな、別の新しい私が生まれることだろう。
ほとんど間髪容れずに。
それはともかくとして、今問題なのは深淵に現れた気配だ。
とは言え、仮初ながら一つの形を成してしまっている現状、そこでの事態を全て正確に把握することができる訳ではない。
最も繋がり深い身であるが故に何となく感じ取ることはできているが、そこは本来ならば自我を希薄にしなければ立ち入ることなど不可能な場所なのだから。
……しかし、ならば何故、そんなところに気配があるのかと言えば――。
「複合発露?」
恐らく、少女化魔物辺りが己の力を利用して入り込んだのだろう。
あるいは、それに類する祈望之器でも存在したのか。
いずれにしても、それ専用に特化した力ならば不可能ではない。
そう考えながら、しかし、すぐに興味が失せて私は意識を深淵から浮上させた。
誰であれ観測者の思念が蓄積された塊へと直に干渉することなどできないし、何よりも、その何者かは取るに足らない程に脆弱な存在に過ぎなかったからだ。
吹けば飛ぶような思念の強度でしかない。
能力的に見ても、私が殊更注視する必要があるものとは思えない。
そんなものにかかずらっている程、私は暇ではない。
だが……。
それから数日後。
そこに現れた存在に、私の思考は大きく乱されてしまった。
「この、気配は……」
ここ数日の間。
最初に出現した何者かに引きずられるように、深淵の近傍に観測者共の気配が急激に増えていっているのを私は感じていた。
もっとも、それらにしても最初の一つと同じ。
気を配るに値しない程度の弱々しい存在ばかりだった。
にもかかわらず、突如としてそれらから大きく逸脱した、比類なき強度の思念を有する何者かがそこに入り込んできたのだ。
傍らにもう一つ、観測者の平均からすれば極めて強固ではあるものの、その埒外の存在に比べてしまえば常識の範疇を脱していない気配もあるがそれはそれ。
私の意識は完全に、明らかに特異な一体に囚われてしまった。
しかし、それは無理もないことだろう。
何故ならば、それ程の存在は私を除いてこの世に二つとないからだ。
即ち――。
「救世の、転生者っ!!」
世界の深淵に鎮座する蓄積された破滅欲求の化身たるこの私、ドールを由来とした最凶の人形化魔物【ガラテア】の宿敵。
人類を救うことを宿命づけられた者。
人類殲滅のために存在する私の、最大最強の障害に他ならない。
「やはり、既に」
勿論、救世の転生者がいくつかの事件を解決したという情報は私も得ていた。
だが、あくまでも伝聞でしかない以上、ブラフの可能性もなくはない。
そうした疑念も僅かながら持っていたからこそ、我が身に染みついた感覚を根拠としたこの実感を伴った確信は、私の心に大きな感情のうねりを生んだ。
その激しさたるや、思念の蓄積によって生ずる魔物、いや、それどころか少女化魔物や人形化魔物の一体や二体、どこぞで発生していてもおかしくはない程だ。
表情など作れぬ身だが、人間ならば獰猛な笑みでも浮かべていたことだろう。
叶うならば今すぐにでもこの手で捻り潰したい。
この強烈な執着心は、ある意味で恋に通ずるような何かもあるかもしれない。
その果てに救世の転生者という存在を完膚なきまでに滅ぼし尽くし、その事実を以って世界に絶望の種子を撒き散らす。
雌が雄を食らうカマキリの如き苛烈な感情だが。
「過去の私の道を幾度となく阻んできた救世の転生者。しかし、私は今度こそ必ず私の存在意義を果たす。一人残らず観測者を滅ぼし、無の静寂を作り出す」
この世界の主たる観測者、人間は破滅を忌避しながら、同時に強く求める。
拒絶すればする程に魅入られもする。
それは、その果てにあるものを無意識に理解しているからだ。
観測には主観が伴う。
常に誰かが見るのであり、そこには必ず変化が生じる。
変化なき観測などあり得ない。
何も変化がないのであれば、それは観測されていない状態と何ら変わらない。
観測されていないものは無に等しい。
だからこそ、世界は観測者が発生するに足る法則を内包する訳だ。
自らを観測させ、存在を確立するために。
故に、観測者の消滅は世界の消滅と同義。その後に残るのは無の静寂のみだ。
「その静けさに、人間は憧憬を抱いている」
何故ならば、少なくともこの世界において、観測に伴って生じる変化の最たるものは観測者の感情だからだ。
即ち喜び。怒り。哀しみ。恐れ。驚き。愛。憎しみ等々。
人間も、その人間の思念が生み出した少女化魔物も、人形化魔物すらもそれらに囚われ、その命のある限り惑い続けている。
そうした有様はいっそ感情の操り人形とでも言うべきものだ。
そうと理解して尚、観測者は観測者である限り、逃れることはできない。
「だからこそ、全てからの解放を望む者もまた数多く存在する」
解放。観測者からの脱却。即ち死。
されど誰もが感情の操り人形であるが故に、多くの観測者は死への恐怖によって己の手でそれをなすことは難しい。
なればこその人形化魔物。なればこその【ガラテア】だ。
私達の存在は観測者の破滅欲求を証明するものであり、観測者に死という解放を与える終末装置そのものでもあるのだ。
まあ、人形化魔物もまた感情に囚われた存在故に、効率のみを求めず時に非合理に、観測者が自ら滅びを望むように仕向けることもあるが、それはそれ。
私達の最終的な目的に変わりはない。
「故に……」
破壊を。虐殺を。殲滅を。
それを確かなものとするために、私は今日もまた入念に準備を続けていく。
人間を集め、少女化魔物を集め、人形化魔物を集める。
全ては、私と渡り合うことができる唯一の存在。
救世の転生者へとぶつけるために。
「後少し。終わりの始まりは、すぐそこに迫っている」
目的を果たしたのか、既に深淵から消え去った気配。
その感覚を反芻するようにしながら私は顔を上げ……。
「全ての存在に、破滅の抱擁を」
そして眼前の広間に跪く人間、少女化魔物、人形化魔物達を見据えたのだった。
***
「彼女はその時、確かに君の存在を認識した。もっとも、実際に彼女が本格的に動き出すのは、もう少しだけ先のことだったけれど。それでも、リーメアが引き起こした事件が一つの呼び水となったことは間違いないのだろう」
***
何かの気配を感じ、私は意識を内へと向けた。
自己という枠組みを作る境界の更に奥底、私達の故郷とも言える深淵へと。
もっとも、そこから生まれた私とて、深淵に落ちれば当然己を失うことになる。
そして、記憶のまっさらな、別の新しい私が生まれることだろう。
ほとんど間髪容れずに。
それはともかくとして、今問題なのは深淵に現れた気配だ。
とは言え、仮初ながら一つの形を成してしまっている現状、そこでの事態を全て正確に把握することができる訳ではない。
最も繋がり深い身であるが故に何となく感じ取ることはできているが、そこは本来ならば自我を希薄にしなければ立ち入ることなど不可能な場所なのだから。
……しかし、ならば何故、そんなところに気配があるのかと言えば――。
「複合発露?」
恐らく、少女化魔物辺りが己の力を利用して入り込んだのだろう。
あるいは、それに類する祈望之器でも存在したのか。
いずれにしても、それ専用に特化した力ならば不可能ではない。
そう考えながら、しかし、すぐに興味が失せて私は意識を深淵から浮上させた。
誰であれ観測者の思念が蓄積された塊へと直に干渉することなどできないし、何よりも、その何者かは取るに足らない程に脆弱な存在に過ぎなかったからだ。
吹けば飛ぶような思念の強度でしかない。
能力的に見ても、私が殊更注視する必要があるものとは思えない。
そんなものにかかずらっている程、私は暇ではない。
だが……。
それから数日後。
そこに現れた存在に、私の思考は大きく乱されてしまった。
「この、気配は……」
ここ数日の間。
最初に出現した何者かに引きずられるように、深淵の近傍に観測者共の気配が急激に増えていっているのを私は感じていた。
もっとも、それらにしても最初の一つと同じ。
気を配るに値しない程度の弱々しい存在ばかりだった。
にもかかわらず、突如としてそれらから大きく逸脱した、比類なき強度の思念を有する何者かがそこに入り込んできたのだ。
傍らにもう一つ、観測者の平均からすれば極めて強固ではあるものの、その埒外の存在に比べてしまえば常識の範疇を脱していない気配もあるがそれはそれ。
私の意識は完全に、明らかに特異な一体に囚われてしまった。
しかし、それは無理もないことだろう。
何故ならば、それ程の存在は私を除いてこの世に二つとないからだ。
即ち――。
「救世の、転生者っ!!」
世界の深淵に鎮座する蓄積された破滅欲求の化身たるこの私、ドールを由来とした最凶の人形化魔物【ガラテア】の宿敵。
人類を救うことを宿命づけられた者。
人類殲滅のために存在する私の、最大最強の障害に他ならない。
「やはり、既に」
勿論、救世の転生者がいくつかの事件を解決したという情報は私も得ていた。
だが、あくまでも伝聞でしかない以上、ブラフの可能性もなくはない。
そうした疑念も僅かながら持っていたからこそ、我が身に染みついた感覚を根拠としたこの実感を伴った確信は、私の心に大きな感情のうねりを生んだ。
その激しさたるや、思念の蓄積によって生ずる魔物、いや、それどころか少女化魔物や人形化魔物の一体や二体、どこぞで発生していてもおかしくはない程だ。
表情など作れぬ身だが、人間ならば獰猛な笑みでも浮かべていたことだろう。
叶うならば今すぐにでもこの手で捻り潰したい。
この強烈な執着心は、ある意味で恋に通ずるような何かもあるかもしれない。
その果てに救世の転生者という存在を完膚なきまでに滅ぼし尽くし、その事実を以って世界に絶望の種子を撒き散らす。
雌が雄を食らうカマキリの如き苛烈な感情だが。
「過去の私の道を幾度となく阻んできた救世の転生者。しかし、私は今度こそ必ず私の存在意義を果たす。一人残らず観測者を滅ぼし、無の静寂を作り出す」
この世界の主たる観測者、人間は破滅を忌避しながら、同時に強く求める。
拒絶すればする程に魅入られもする。
それは、その果てにあるものを無意識に理解しているからだ。
観測には主観が伴う。
常に誰かが見るのであり、そこには必ず変化が生じる。
変化なき観測などあり得ない。
何も変化がないのであれば、それは観測されていない状態と何ら変わらない。
観測されていないものは無に等しい。
だからこそ、世界は観測者が発生するに足る法則を内包する訳だ。
自らを観測させ、存在を確立するために。
故に、観測者の消滅は世界の消滅と同義。その後に残るのは無の静寂のみだ。
「その静けさに、人間は憧憬を抱いている」
何故ならば、少なくともこの世界において、観測に伴って生じる変化の最たるものは観測者の感情だからだ。
即ち喜び。怒り。哀しみ。恐れ。驚き。愛。憎しみ等々。
人間も、その人間の思念が生み出した少女化魔物も、人形化魔物すらもそれらに囚われ、その命のある限り惑い続けている。
そうした有様はいっそ感情の操り人形とでも言うべきものだ。
そうと理解して尚、観測者は観測者である限り、逃れることはできない。
「だからこそ、全てからの解放を望む者もまた数多く存在する」
解放。観測者からの脱却。即ち死。
されど誰もが感情の操り人形であるが故に、多くの観測者は死への恐怖によって己の手でそれをなすことは難しい。
なればこその人形化魔物。なればこその【ガラテア】だ。
私達の存在は観測者の破滅欲求を証明するものであり、観測者に死という解放を与える終末装置そのものでもあるのだ。
まあ、人形化魔物もまた感情に囚われた存在故に、効率のみを求めず時に非合理に、観測者が自ら滅びを望むように仕向けることもあるが、それはそれ。
私達の最終的な目的に変わりはない。
「故に……」
破壊を。虐殺を。殲滅を。
それを確かなものとするために、私は今日もまた入念に準備を続けていく。
人間を集め、少女化魔物を集め、人形化魔物を集める。
全ては、私と渡り合うことができる唯一の存在。
救世の転生者へとぶつけるために。
「後少し。終わりの始まりは、すぐそこに迫っている」
目的を果たしたのか、既に深淵から消え去った気配。
その感覚を反芻するようにしながら私は顔を上げ……。
「全ての存在に、破滅の抱擁を」
そして眼前の広間に跪く人間、少女化魔物、人形化魔物達を見据えたのだった。
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