379 / 396
最終章 英雄の燔祭と最後の救世
334 僅かな空隙への楔
しおりを挟む
再びアコさんの力によって視界が移り変わる。
おさらいをするように、まずリクルの視点とルトアさんの視点へ。
しかし、状況に大きな変化はない。
先程まで見ていた光景を指して現時点の状況だとアコさんが告げていたことから考えても、あの最後の場面から時間はほとんど経過していないようだ。
リーメアの力で意識を維持している夢の世界。
主観時間も彼女の力によって調整されて、時間の流れが現実よりも緩やかになっているようだから当然と言えば当然だ。
「何も変わりはしない。このまま彼女達は、君が命を失うその瞬間まで悪足掻きを続けるだけだ。……けどイサク、君はいつでもこれを見るのをやめていい」
【ガラテア】への敵意を隠さずに、それでもアコさんはまだ俺を気遣おうとする。
彼女自身としても俺に責められたり、詰られたりするのは構わないが、無用に罪悪感を積み重ねるような行為は好んで行いたくないのだろう。
気持ちは理解できなくもない。
「リーメアに穏やかな夢でも見せて貰えば、安らぎの中で終わりを迎えることだってできる。それでは駄目なのかい?」
「はい。全て見届けさせて下さい、アコさん」
「…………頑固な奴だな、君も」
問いに即答した俺に対し、アコさんは疲れ果てたように深く嘆息する。
彼女には申し訳ないが、これは必要なことだ。
全てを覆すためにも。
「イサクはもう覚悟を決めた。私と共に世界を壊す覚悟をな。下らない揺さぶりなぞ意味はない。そんな暇があるなら、もっと決定的な状況とやらを見せてみろ」
「くっ、この……それこそが下らない揺さぶりだろうに。……だったら、見るといいさ。自分が死に至るまでをじっくりと」
怒りを必死に抑え込もうとするように声を震わせながら応じるアコさん。
【ガラテア】の挑発にだけは、彼女も冷静さを保つことができないようだ。
単純に人類の脅威だからというだけでなく、自分達の半ば生き地獄のような状況を作った元凶とも見なしているからだろう。
そんな彼女の姿に居た堪れない気持ちを抱いていると、眼前の光景が一変する。
どこか薄暗い、神社を思わせる木造の広い部屋の中。
その中心には氷漬けになった俺とサユキ、そしてテアの姿があった。
視点はどうやらヒメ様のものらしい。
「ごめんなさい……ごめんなさい……イサク様」
その傍らでは、床に手を突いて座り込んだイリュファが俯きながら涙を零し、謝罪の言葉を口にし続けている。
ことここに至り、改めて罪悪感が襲いかかってきたのかもしれない。
俺を犠牲に世界を救う。その選択をなした事実を眼前の氷像に突きつけられて。
そうした様子をヒメ様は憐れに思いながら、言葉をかけずに見守っている。
イリュファが防衛機制を働かせ、責任転嫁や諦観へと導くような甘言がその心に届きやすくなるタイミングが訪れるのを待つつもりでいるようだ。
まるで詐欺師のようだが、彼女達は精神状態と肉体が連動する少女化魔物。
少なくともイリュファの命を守るためには、必要なことであるとも言える。
勿論、それは俺達が諦めていたら、の話だが。
「少女残怨……か。厄介……だな。……ヒメ」
そこへ独特な間と共に声がかけられ、ヒメ様はイリュファから視線を移した。
すると、初めて見る少女化魔物が視界の中に入ってくる。
簡素な麻の貫頭衣といくつもの勾玉を紐に通した首飾りのみを身に着けた、古代日本の住人のような姿の厳しい表情を浮かべた女の子。
深く深く眉間に寄せられたしわが、整った顔立ちを痛々しいものに変えている。
「彼女は……?」
「特異思念集積体ヤハタノカミの少女化魔物チサ。見ての通り――」
そうやってアコさんが俺の問いに答える間に。
チサと呼ばれた少女は手に持った仰々しい形状の弓に矢をつがえ、流れるような動作で俺の心臓目がけて放った。そして――。
「彼女は君の命を奪う役割を負った子だ」
矢が命中するのと同時に、アコさんはそう言葉を続ける。
とは言え、その一撃が氷を傷つけることはなかった。
先程までの矢と同一であれば、当然の結果ではある。
しかし、本来ならば確実に人間一人の命を容易く奪える威力を有するもの。
それを一切の躊躇なく、表情の変化もなく真正面から撃ち放つことは、確かに同じことを何度も繰り返した者のなせる業としか言いようがないだろう。
……だが、まるで苦悩を表す能面をつけているかのように開かれることのない眉は、彼女の本心を何よりも雄弁に物語っている。
「チサ。大丈夫、ですか?」
そんな彼女の精神状態を心配するようにヒメ様が問う。
その脳裏に、まだ幼気な少女化魔物だった頃のチサさんを思い浮かべながら。
かつての彼女は、優しく美しい心の持ち主だったらしい。
あどけない少女の笑顔の記憶を見る限り、それは紛れもない真実なのだろう。
けれども、チサさんの暴走・複合発露〈南無八幡荒魂〉は、祈望之器の持つ効果を大幅に増幅させる力を持っていた。
結果、祈望之器ガーンディーヴァとフラガラッハを以って救世の転生者の息の根をとめるという余りにも酷な役割を負わされることとなり……。
その重荷から精神を守るために、このような性格になってしまったようだ。
他の彼女達と違って、意図して俺と会おうとしなかったようだが、それも殺す相手に情を抱かないようにするためだったらしい。
そうした背景を知ってしまっては、責める気持ちも生じない。
ただただ憐れなだけだ。
「問題……ない。だが……己と……今ある祈望之器では……この氷は破れん」
「はい。分かっています。既にテレサにアマラの下へ向かわせました。それ程時間を置かずに、あの複製改良品を持ってくることでしょう」
ヒメ様の言葉に、傍にいたトリリス様が深い溜息をついてから口を開く。
「しかし、まさか、あれまで使う羽目になるとはナ」
「余りに強過ぎるが故に、禁忌の力として記録からも抹消するはずでしたが……やはり観測者の想いというものは、決して侮ってはいけないのです……」
トバルとヘスさんが真正少女契約を結んだことにより、祈望之器を第六位階のまま完全複製することができるようになった。
それを更に一歩進ませて、一度限りで崩壊するデメリットを付与する代わりにオリジナルよりも効果を強めるに至った複製改良品。
ヒメ様達が口にしたのはどうやら、ガーンディーヴァとフラガラッハ、それからメギンギョルズをその仕様で複製改良したものであるようだ。
そこに狂化制御の矢を使用したチサさんによる祈望之器強化まで加われば、如何に少女残怨によって強固な鎧と化した氷であれ撃ち抜けるだろう。
俺から見ても、そう断言できる。
「成程」
【ガラテア】もまた、同時に納得したように告げた。
「これを根拠に貴様は私達が詰んでいると言っている訳だ」
「そうとも。後はもう時間の問題だ。氷は間もなく打ち砕かれ、イサクは死に、それに伴って【ガラテア】、お前も滅び去る。救世は、果たされる」
「ふ、ふふふふ。さて、それはどうかな」
「……さっきから、その自信は何だ。一体、何を考えている」
笑い声を響かせる【ガラテア】に対し、忌々しげに問うアコさん。
対する【ガラテア】は一層笑みの気配を深めた。
「すぐに分かる。だが、どうしても知りたいのであれば、あのルトアとか言う少女化魔物の視点を見てみるといい」
「何だって……?」
不審そうな声を上げながらも、アコさんは確認せずにいる訳にもいかないと考えたのだろう。再びルトアさんの視点へと視界が切り替わる。
しかし、彼女の状況に変化はなかった。
鏡像に道を塞がれたまま、死への恐怖と激しい焦燥に心を苛まれながら頭の中で必死に打開策を探っている。
「何も変わ――」
それを目にして、苛立ち混じりにアコさんが物言いをつけようとした次の瞬間。
「いいや。さあ、潮目が変わるぞ」
言葉を遮って嘲笑った【ガラテア】の言葉を合図とするように。
突如として廊下に蜘蛛の糸が張り巡らされ、更には何らかの植物のツタがルトアさんの鏡像に絡みついて身動きを封じた。
「なっ!?」
想定外の事態だったのか、アコさんは驚愕を顕にする。
そんな彼女とは対照的に。ルトアさんは、その現象に対して疑問を抱いたりするよりも己に課せられた役割を優先し……。
蜘蛛の巣の隙間を翔け抜けて、立ち塞がる鏡像を突破していったのだった。
おさらいをするように、まずリクルの視点とルトアさんの視点へ。
しかし、状況に大きな変化はない。
先程まで見ていた光景を指して現時点の状況だとアコさんが告げていたことから考えても、あの最後の場面から時間はほとんど経過していないようだ。
リーメアの力で意識を維持している夢の世界。
主観時間も彼女の力によって調整されて、時間の流れが現実よりも緩やかになっているようだから当然と言えば当然だ。
「何も変わりはしない。このまま彼女達は、君が命を失うその瞬間まで悪足掻きを続けるだけだ。……けどイサク、君はいつでもこれを見るのをやめていい」
【ガラテア】への敵意を隠さずに、それでもアコさんはまだ俺を気遣おうとする。
彼女自身としても俺に責められたり、詰られたりするのは構わないが、無用に罪悪感を積み重ねるような行為は好んで行いたくないのだろう。
気持ちは理解できなくもない。
「リーメアに穏やかな夢でも見せて貰えば、安らぎの中で終わりを迎えることだってできる。それでは駄目なのかい?」
「はい。全て見届けさせて下さい、アコさん」
「…………頑固な奴だな、君も」
問いに即答した俺に対し、アコさんは疲れ果てたように深く嘆息する。
彼女には申し訳ないが、これは必要なことだ。
全てを覆すためにも。
「イサクはもう覚悟を決めた。私と共に世界を壊す覚悟をな。下らない揺さぶりなぞ意味はない。そんな暇があるなら、もっと決定的な状況とやらを見せてみろ」
「くっ、この……それこそが下らない揺さぶりだろうに。……だったら、見るといいさ。自分が死に至るまでをじっくりと」
怒りを必死に抑え込もうとするように声を震わせながら応じるアコさん。
【ガラテア】の挑発にだけは、彼女も冷静さを保つことができないようだ。
単純に人類の脅威だからというだけでなく、自分達の半ば生き地獄のような状況を作った元凶とも見なしているからだろう。
そんな彼女の姿に居た堪れない気持ちを抱いていると、眼前の光景が一変する。
どこか薄暗い、神社を思わせる木造の広い部屋の中。
その中心には氷漬けになった俺とサユキ、そしてテアの姿があった。
視点はどうやらヒメ様のものらしい。
「ごめんなさい……ごめんなさい……イサク様」
その傍らでは、床に手を突いて座り込んだイリュファが俯きながら涙を零し、謝罪の言葉を口にし続けている。
ことここに至り、改めて罪悪感が襲いかかってきたのかもしれない。
俺を犠牲に世界を救う。その選択をなした事実を眼前の氷像に突きつけられて。
そうした様子をヒメ様は憐れに思いながら、言葉をかけずに見守っている。
イリュファが防衛機制を働かせ、責任転嫁や諦観へと導くような甘言がその心に届きやすくなるタイミングが訪れるのを待つつもりでいるようだ。
まるで詐欺師のようだが、彼女達は精神状態と肉体が連動する少女化魔物。
少なくともイリュファの命を守るためには、必要なことであるとも言える。
勿論、それは俺達が諦めていたら、の話だが。
「少女残怨……か。厄介……だな。……ヒメ」
そこへ独特な間と共に声がかけられ、ヒメ様はイリュファから視線を移した。
すると、初めて見る少女化魔物が視界の中に入ってくる。
簡素な麻の貫頭衣といくつもの勾玉を紐に通した首飾りのみを身に着けた、古代日本の住人のような姿の厳しい表情を浮かべた女の子。
深く深く眉間に寄せられたしわが、整った顔立ちを痛々しいものに変えている。
「彼女は……?」
「特異思念集積体ヤハタノカミの少女化魔物チサ。見ての通り――」
そうやってアコさんが俺の問いに答える間に。
チサと呼ばれた少女は手に持った仰々しい形状の弓に矢をつがえ、流れるような動作で俺の心臓目がけて放った。そして――。
「彼女は君の命を奪う役割を負った子だ」
矢が命中するのと同時に、アコさんはそう言葉を続ける。
とは言え、その一撃が氷を傷つけることはなかった。
先程までの矢と同一であれば、当然の結果ではある。
しかし、本来ならば確実に人間一人の命を容易く奪える威力を有するもの。
それを一切の躊躇なく、表情の変化もなく真正面から撃ち放つことは、確かに同じことを何度も繰り返した者のなせる業としか言いようがないだろう。
……だが、まるで苦悩を表す能面をつけているかのように開かれることのない眉は、彼女の本心を何よりも雄弁に物語っている。
「チサ。大丈夫、ですか?」
そんな彼女の精神状態を心配するようにヒメ様が問う。
その脳裏に、まだ幼気な少女化魔物だった頃のチサさんを思い浮かべながら。
かつての彼女は、優しく美しい心の持ち主だったらしい。
あどけない少女の笑顔の記憶を見る限り、それは紛れもない真実なのだろう。
けれども、チサさんの暴走・複合発露〈南無八幡荒魂〉は、祈望之器の持つ効果を大幅に増幅させる力を持っていた。
結果、祈望之器ガーンディーヴァとフラガラッハを以って救世の転生者の息の根をとめるという余りにも酷な役割を負わされることとなり……。
その重荷から精神を守るために、このような性格になってしまったようだ。
他の彼女達と違って、意図して俺と会おうとしなかったようだが、それも殺す相手に情を抱かないようにするためだったらしい。
そうした背景を知ってしまっては、責める気持ちも生じない。
ただただ憐れなだけだ。
「問題……ない。だが……己と……今ある祈望之器では……この氷は破れん」
「はい。分かっています。既にテレサにアマラの下へ向かわせました。それ程時間を置かずに、あの複製改良品を持ってくることでしょう」
ヒメ様の言葉に、傍にいたトリリス様が深い溜息をついてから口を開く。
「しかし、まさか、あれまで使う羽目になるとはナ」
「余りに強過ぎるが故に、禁忌の力として記録からも抹消するはずでしたが……やはり観測者の想いというものは、決して侮ってはいけないのです……」
トバルとヘスさんが真正少女契約を結んだことにより、祈望之器を第六位階のまま完全複製することができるようになった。
それを更に一歩進ませて、一度限りで崩壊するデメリットを付与する代わりにオリジナルよりも効果を強めるに至った複製改良品。
ヒメ様達が口にしたのはどうやら、ガーンディーヴァとフラガラッハ、それからメギンギョルズをその仕様で複製改良したものであるようだ。
そこに狂化制御の矢を使用したチサさんによる祈望之器強化まで加われば、如何に少女残怨によって強固な鎧と化した氷であれ撃ち抜けるだろう。
俺から見ても、そう断言できる。
「成程」
【ガラテア】もまた、同時に納得したように告げた。
「これを根拠に貴様は私達が詰んでいると言っている訳だ」
「そうとも。後はもう時間の問題だ。氷は間もなく打ち砕かれ、イサクは死に、それに伴って【ガラテア】、お前も滅び去る。救世は、果たされる」
「ふ、ふふふふ。さて、それはどうかな」
「……さっきから、その自信は何だ。一体、何を考えている」
笑い声を響かせる【ガラテア】に対し、忌々しげに問うアコさん。
対する【ガラテア】は一層笑みの気配を深めた。
「すぐに分かる。だが、どうしても知りたいのであれば、あのルトアとか言う少女化魔物の視点を見てみるといい」
「何だって……?」
不審そうな声を上げながらも、アコさんは確認せずにいる訳にもいかないと考えたのだろう。再びルトアさんの視点へと視界が切り替わる。
しかし、彼女の状況に変化はなかった。
鏡像に道を塞がれたまま、死への恐怖と激しい焦燥に心を苛まれながら頭の中で必死に打開策を探っている。
「何も変わ――」
それを目にして、苛立ち混じりにアコさんが物言いをつけようとした次の瞬間。
「いいや。さあ、潮目が変わるぞ」
言葉を遮って嘲笑った【ガラテア】の言葉を合図とするように。
突如として廊下に蜘蛛の糸が張り巡らされ、更には何らかの植物のツタがルトアさんの鏡像に絡みついて身動きを封じた。
「なっ!?」
想定外の事態だったのか、アコさんは驚愕を顕にする。
そんな彼女とは対照的に。ルトアさんは、その現象に対して疑問を抱いたりするよりも己に課せられた役割を優先し……。
蜘蛛の巣の隙間を翔け抜けて、立ち塞がる鏡像を突破していったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる