38 / 38
エピローグ あの日の絆は終わらない
しおりを挟む
懐かしい夢を見た気がした。
全ての始まりの日。誓いを交わしたあの日の夢を。
「目が覚めたか? 征示」
隣には彼女の姿。右手には彼女の手の確かな温もり。
「テレジア、様?」
「こら。戦いが終わったら、様はつけない約束だっただろう?」
「戦い…………そうか。生き残れたんですね」
テレジアの言葉に全てを理解し、開いたばかりの目を閉じて呟く。
「ああ。間一髪だったがな。賭けは私達の勝ちだ。無駄にでかいだけの私の魔力容量が初めて役に立ってくれた」
征示のみでは一瞬しか耐えられない暴走状態の六元連環の魔力を、直接接触を介してテレジアに送り、その莫大な魔力容量と制御力で数十秒抑え込む。
それによってアンナ達から処置を受けるまでの猶予を引き延ばした訳だ。
「正気の沙汰じゃないですよ。処置が遅れていたら助けに来てくれたアンナ達ごと消し飛んでいたんですよ?」
「だが、結果、誰一人として死んでいない。その事実以上に今大切なことがあるか?」
そう勝ち誇った微笑みの気配と共に言われては、たとえそれが暴論であっても征示には反論の仕様がない。結局のところ、彼女には弱いのだ。
「……ヘルシャフトは?」
「魔力を失い、拘束されたよ。私達の勝ちだ。……ありがとう、征示」
「いえ……俺は奴が最も苦しむ方法を取っただけですから」
強さとは奪うこと。そう頑なに言い続けたヘルシャフトだ。
奪う力を奪われることこそ、彼にとっては死よりも相応しい罰と言えるかもしれない。
「それよりも、征示。さっきから話を逸らし過ぎだぞ? 約束は守れ」
逸る気持ちを抑えるように楽しげに言うテレジア。
正直「それよりも」で片づけていい類の内容ではなかったと思うが、実際のところ彼女が言うような意図がなかったとは言えない。
「さあ、まず、様はなしだ。それと、折角だから呼ばれるなら愛称がいい。ただし、余計な接尾語はなしだ。ちゃんと、レア、と呼ぶのだぞ?」
「…………本気ですか?」
「当たり前だ。それと敬語も禁止だ! 私達は対等なのだからな!」
強硬に告げる口調とギュッと握り締められた右手の感覚に観念する。
「……………………分かったよ、レア」
「お、おおお、何ともこそばゆいな。だが、それがいい。とても嬉しいぞ、征示」
心底嬉しそうな声に、その表情が見たくなって僅かに目を開ける。
と、すぐ隣から見下ろす彼女は童女のような無邪気な笑みを浮かべていた。
それが自分に対して向けられている事実に、征示は顔が熱くなるのを感じながらも、何よりも尊く感じるその笑顔を眺め続け――。
「ん?」
そこでようやく周囲の人の気配の多さに気がついた。
まず、当然だが、病室のベッドに横たわっている征示の隣では、恐らく少し前まで添い寝状態にあったと思われるテレジアが起き上がって征示の右手を握っている。
「あ、あのー、焔先輩? 今こそ空気読まへん先輩の出番なんとちゃいますの?」
「そうだぞ、火斂。いつまで二人のイチャコラを見ていなければならんのだ」
無駄に不機嫌そうに何故か火斂を責める旋風と那由多が足下の辺りに。
「まあ、その、空気を読まない行動をさせないオーラが出てたんで」
「いいじゃない、たまには。征示君もレア先生も可愛いくてほっこりするわあ」
恐らく征示とテレジアのために、ついでに自分のために空気を読んでいたのだろう火斂が言い訳をし、その隣では模糊がマイペースに間延びした声を出す。
二人はベッドの右側、病室の入口付近。
「あ、えと、その、征示先輩も起きがけですし……」
イチャコラ否定派と容認派との間で水瀬は右往左往している。
「さすがテレジア様。全員見てる前で堂々とデレ全開。ついでに私も」
そして、さりげなくベッドの左脇で征示の左手を手に取るアンナ。全員集合だ。
「二人の危機に駆けつけて命を救ったと思えば、三日三晩意識を失いつつも、手は固く繋いだまま。意識を取り戻せば二人でイチャコラ。命の恩人である私達にこの仕打ちは余りに酷いのではないか?」
「そん上に、最後に使うたあん魔法は、何や二人の初めての共同作業っちゅう感じやったし……まあ、別にええねんけど? 何や妙に腹立つんは何でやろな?」
普通に不機嫌な顔をする那由多と、謎の威圧感を持った笑みを見せる旋風が怖い。
「ま、待て待て。これは別に――」
「別に? ほお、へえ、何をどう言い訳するんか、楽しみやわあ」
「ああ、全くだ。二人は単なる家族関係なのだから、堂々としていればいいものを。そんなに慌てるなど後ろめたいことがあるみたいではないか」
これは反応した時点で藪蛇という奴か。
「あ、う、アンナ、助けてくれ!」
「お兄様が初めて私に助けを求めてくれた。嬉しい。けど、この場は無理。そして、私も三日分のお兄様分を補給しないと。すりすり」
征示の手に頬を擦り寄せるアンナの姿に周囲の、主に二名の視線が一層厳しくなる。
「えっと、レ、レア――」
「ふ、仕方のない奴だな。よし、任せろ!」
テレジアは手を離すと素早くベッドの上で立ち上がり、腰に手を当てて仁王立ちした。
「いいか! 皆の者! この世は力こそが全てだ! 征示の心を奪いたければ、力を以って己を示せ! だが、我等の絆に敵う力などそうないと知るがいい!」
火に油を注ぐような発言に、尚のこと病室が騒がしくなる。
那由多が「絶対に私の婿にして見せる」と声を大きくすれば、旋風が「先輩にはうちを束縛する責任があるんや」と謎の主張をして内紛。
火斂が「征示爆発しろ。むしろ爆発させる」と恨みがましい声を出せば、相変わらず女装状態の水瀬が「お、落ち着いて下さい」と宥める。
その隣では模糊が「いいぞ、もっとやれ」と茶々を入れ、喧騒には入らないアンナは征示の傍で「兄姉丼、全然あり」とポツリ。大混乱の様相だった。
「征示」
そんな中で静かに名前を呼ぶテレジアに征示は顔を上げた。
「お前はあの誓いが救いだったと言っていたな?」
問いの意味が分からないまま頷く。
「だが、それは私にとっても同じだ。あの日、お前が私の不器用な願いに頷いてくれたこと。それこそが私の救いであり、あの時のお前の涙こそが希望の光だった」
その言葉に征示は少しばかり驚いた。
「あの日、それまでは惨めな怨恨感情に過ぎなかった私の理想は本物になった。お前の存在のおかげで奪う以外の強さを心の底から信じられるようになったのだ」
穏やかな笑みを見せるテレジアに、それが真実と知る。
本当は、最初の最初から互いに救い救われた対等の関係だったのだ、と。
「だから、私はあの日の誓いを忘れない。たとえ誓いの形が変わろうとも、私達の関係が少しばかり変わろうとも、決してな。そして……あの日結んだ私達の絆が終わることなどない。そうだろう? 征示」
そう告げたテレジアが浮かべた笑顔こそ何よりも心強い。
ヘルシャフトの言う通り、奪うことこそが強さだというのなら、彼女こそが征示にとって最強の存在だ。あの日からずっと、彼女のその笑顔に心を奪われているのだから。
(何てな)
柄にもなく、そんな恥ずかしいことを考えた征示は、未だ続く喧騒を耳にしながら病室の窓の外に今日も変わらず浮かぶ城を見上げたのだった。
全ての始まりの日。誓いを交わしたあの日の夢を。
「目が覚めたか? 征示」
隣には彼女の姿。右手には彼女の手の確かな温もり。
「テレジア、様?」
「こら。戦いが終わったら、様はつけない約束だっただろう?」
「戦い…………そうか。生き残れたんですね」
テレジアの言葉に全てを理解し、開いたばかりの目を閉じて呟く。
「ああ。間一髪だったがな。賭けは私達の勝ちだ。無駄にでかいだけの私の魔力容量が初めて役に立ってくれた」
征示のみでは一瞬しか耐えられない暴走状態の六元連環の魔力を、直接接触を介してテレジアに送り、その莫大な魔力容量と制御力で数十秒抑え込む。
それによってアンナ達から処置を受けるまでの猶予を引き延ばした訳だ。
「正気の沙汰じゃないですよ。処置が遅れていたら助けに来てくれたアンナ達ごと消し飛んでいたんですよ?」
「だが、結果、誰一人として死んでいない。その事実以上に今大切なことがあるか?」
そう勝ち誇った微笑みの気配と共に言われては、たとえそれが暴論であっても征示には反論の仕様がない。結局のところ、彼女には弱いのだ。
「……ヘルシャフトは?」
「魔力を失い、拘束されたよ。私達の勝ちだ。……ありがとう、征示」
「いえ……俺は奴が最も苦しむ方法を取っただけですから」
強さとは奪うこと。そう頑なに言い続けたヘルシャフトだ。
奪う力を奪われることこそ、彼にとっては死よりも相応しい罰と言えるかもしれない。
「それよりも、征示。さっきから話を逸らし過ぎだぞ? 約束は守れ」
逸る気持ちを抑えるように楽しげに言うテレジア。
正直「それよりも」で片づけていい類の内容ではなかったと思うが、実際のところ彼女が言うような意図がなかったとは言えない。
「さあ、まず、様はなしだ。それと、折角だから呼ばれるなら愛称がいい。ただし、余計な接尾語はなしだ。ちゃんと、レア、と呼ぶのだぞ?」
「…………本気ですか?」
「当たり前だ。それと敬語も禁止だ! 私達は対等なのだからな!」
強硬に告げる口調とギュッと握り締められた右手の感覚に観念する。
「……………………分かったよ、レア」
「お、おおお、何ともこそばゆいな。だが、それがいい。とても嬉しいぞ、征示」
心底嬉しそうな声に、その表情が見たくなって僅かに目を開ける。
と、すぐ隣から見下ろす彼女は童女のような無邪気な笑みを浮かべていた。
それが自分に対して向けられている事実に、征示は顔が熱くなるのを感じながらも、何よりも尊く感じるその笑顔を眺め続け――。
「ん?」
そこでようやく周囲の人の気配の多さに気がついた。
まず、当然だが、病室のベッドに横たわっている征示の隣では、恐らく少し前まで添い寝状態にあったと思われるテレジアが起き上がって征示の右手を握っている。
「あ、あのー、焔先輩? 今こそ空気読まへん先輩の出番なんとちゃいますの?」
「そうだぞ、火斂。いつまで二人のイチャコラを見ていなければならんのだ」
無駄に不機嫌そうに何故か火斂を責める旋風と那由多が足下の辺りに。
「まあ、その、空気を読まない行動をさせないオーラが出てたんで」
「いいじゃない、たまには。征示君もレア先生も可愛いくてほっこりするわあ」
恐らく征示とテレジアのために、ついでに自分のために空気を読んでいたのだろう火斂が言い訳をし、その隣では模糊がマイペースに間延びした声を出す。
二人はベッドの右側、病室の入口付近。
「あ、えと、その、征示先輩も起きがけですし……」
イチャコラ否定派と容認派との間で水瀬は右往左往している。
「さすがテレジア様。全員見てる前で堂々とデレ全開。ついでに私も」
そして、さりげなくベッドの左脇で征示の左手を手に取るアンナ。全員集合だ。
「二人の危機に駆けつけて命を救ったと思えば、三日三晩意識を失いつつも、手は固く繋いだまま。意識を取り戻せば二人でイチャコラ。命の恩人である私達にこの仕打ちは余りに酷いのではないか?」
「そん上に、最後に使うたあん魔法は、何や二人の初めての共同作業っちゅう感じやったし……まあ、別にええねんけど? 何や妙に腹立つんは何でやろな?」
普通に不機嫌な顔をする那由多と、謎の威圧感を持った笑みを見せる旋風が怖い。
「ま、待て待て。これは別に――」
「別に? ほお、へえ、何をどう言い訳するんか、楽しみやわあ」
「ああ、全くだ。二人は単なる家族関係なのだから、堂々としていればいいものを。そんなに慌てるなど後ろめたいことがあるみたいではないか」
これは反応した時点で藪蛇という奴か。
「あ、う、アンナ、助けてくれ!」
「お兄様が初めて私に助けを求めてくれた。嬉しい。けど、この場は無理。そして、私も三日分のお兄様分を補給しないと。すりすり」
征示の手に頬を擦り寄せるアンナの姿に周囲の、主に二名の視線が一層厳しくなる。
「えっと、レ、レア――」
「ふ、仕方のない奴だな。よし、任せろ!」
テレジアは手を離すと素早くベッドの上で立ち上がり、腰に手を当てて仁王立ちした。
「いいか! 皆の者! この世は力こそが全てだ! 征示の心を奪いたければ、力を以って己を示せ! だが、我等の絆に敵う力などそうないと知るがいい!」
火に油を注ぐような発言に、尚のこと病室が騒がしくなる。
那由多が「絶対に私の婿にして見せる」と声を大きくすれば、旋風が「先輩にはうちを束縛する責任があるんや」と謎の主張をして内紛。
火斂が「征示爆発しろ。むしろ爆発させる」と恨みがましい声を出せば、相変わらず女装状態の水瀬が「お、落ち着いて下さい」と宥める。
その隣では模糊が「いいぞ、もっとやれ」と茶々を入れ、喧騒には入らないアンナは征示の傍で「兄姉丼、全然あり」とポツリ。大混乱の様相だった。
「征示」
そんな中で静かに名前を呼ぶテレジアに征示は顔を上げた。
「お前はあの誓いが救いだったと言っていたな?」
問いの意味が分からないまま頷く。
「だが、それは私にとっても同じだ。あの日、お前が私の不器用な願いに頷いてくれたこと。それこそが私の救いであり、あの時のお前の涙こそが希望の光だった」
その言葉に征示は少しばかり驚いた。
「あの日、それまでは惨めな怨恨感情に過ぎなかった私の理想は本物になった。お前の存在のおかげで奪う以外の強さを心の底から信じられるようになったのだ」
穏やかな笑みを見せるテレジアに、それが真実と知る。
本当は、最初の最初から互いに救い救われた対等の関係だったのだ、と。
「だから、私はあの日の誓いを忘れない。たとえ誓いの形が変わろうとも、私達の関係が少しばかり変わろうとも、決してな。そして……あの日結んだ私達の絆が終わることなどない。そうだろう? 征示」
そう告げたテレジアが浮かべた笑顔こそ何よりも心強い。
ヘルシャフトの言う通り、奪うことこそが強さだというのなら、彼女こそが征示にとって最強の存在だ。あの日からずっと、彼女のその笑顔に心を奪われているのだから。
(何てな)
柄にもなく、そんな恥ずかしいことを考えた征示は、未だ続く喧騒を耳にしながら病室の窓の外に今日も変わらず浮かぶ城を見上げたのだった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
喪女だった私が異世界転生した途端に地味枠を脱却して逆転恋愛
タマ マコト
ファンタジー
喪女として誰にも選ばれない人生を終えた佐倉真凛は、異世界の伯爵家三女リーナとして転生する。
しかしそこでも彼女は、美しい姉妹に埋もれた「地味枠」の令嬢だった。
前世の経験から派手さを捨て、魔法地雷や罠といったトラップ魔法を選んだリーナは、目立たず確実に力を磨いていく。
魔法学園で騎士カイにその才能を見抜かれたことで、彼女の止まっていた人生は静かに動き出す。
草食系ヴァンパイアはどうしていいのか分からない!!
アキナヌカ
ファンタジー
ある時、ある場所、ある瞬間に、何故だか文字通りの草食系ヴァンパイアが誕生した。
思いつくのは草刈りとか、森林を枯らして開拓とか、それが実は俺の天職なのか!?
生まれてしまったものは仕方がない、俺が何をすればいいのかは分からない!
なってしまった草食系とはいえヴァンパイア人生、楽しくいろいろやってみようか!!
◇以前に別名で連載していた『草食系ヴァンパイアは何をしていいのかわからない!!』の再連載となります。この度、完結いたしました!!ありがとうございます!!評価・感想などまだまだおまちしています。ピクシブ、カクヨム、小説家になろうにも投稿しています◇
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる