8 / 40
目が覚めたら、後輩と…8
しおりを挟む「…セン、パイ…」
熱に浮かされた瞳と、掠れた声で呼びかけられた快斗は、胸を上擦らせながら唾を飲み込む。
…酔えば勃たないはずなのに、なんとなく来している快斗とは違い、ゴリゴリに滾っている知徳。
これは、イッパツ抜かなきゃ落ち着いて話をするどころじゃないだろう。
そう思いながら知徳を見ていた快斗は、苦しそうに肩で息をついている知徳からその熱が移るような気がして、焦ったように視線を逸らし、唇を噛みしめた。
知徳に『ゲイなのか』と聞いたが、快斗自身もそうではない。
学生時代、大学時代もそれぞれ普通に恋愛をして、彼女もいた。
だけど何の因果か、男とした経験が過去にあるというだけで、好んで男としたという訳でもない。
だからこうして男に組み敷かれるなんて心外だし、突っ込まれるのだって、不本意だ。
(だけど…)
快斗の何が良くて、こんなにガチガチになるほど滾っているのかは分からないが、この状態がいかに苦しくて痛くて、とにかく早く気持ち良くなりたいと思っているのかは、同じ男だから…良く分かった。
放っておくには、可哀想すぎる。
だけど大人しくやられるなんて御免だ、と、胸の中でない交ぜになる二つの思いに揉まれていると、知徳の股間を押しつけられた瞬間、膝を立てて自身の下肢をガードした快斗の膝へ再び知徳の昂りを押しつけられ、ドキリとする。
「や、ばい…ぐちょぐちょ」
「! バカ、替えのパンツねぇだろ」
こす、こす…と快斗の膝に尖りいきり立つペニスを擦りつけながら、快感で掠れる声を出す知徳を目にした快斗は、焦った声で話しかける。
あ、でもこのチープな内装から察するにここはラブホテルのようだし、もしかしたら売ってるかもな、と思っていると、快斗の膝に股間を擦りつけていた知徳が身を起こし、自身のベルトに手をかけ、スラックスと一緒にずり下げた。
「!」
(デケェ!)
びょんッ、と、勢い良く下着の中から飛び出した、知徳のペニス。
ビキビキに滾っていることもあるとは思うのだが、その大きさと長さに驚き、口を半開きにしたまま固まってしまう。
「…はぁ…」
驚いて動けずにいる快斗を尻目に、全裸になった知徳は、全身に汗を滲ませ筋肉の鎧を明かりの中で目映く光らせる。
――決して鬼マッチョという体躯ではない、知徳の肉体。
その体にマッチしたカタチとサイズに驚きながら凝視していると、俯いていた知徳の指先が自身のペニスを捉え、ギョッとする。
.
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話に、真紀ちゃん(攻)視点を追加して、倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる