4 / 4
アラン・サンチェス『回想』
しおりを挟む
あの日、血だらけのミラ様を抱きしめ過去に強く戻りたいと願った
どんな代償を支払ってもいい!
貴女が笑える未来を作れるなら、側で守る事ができるならどんなことにも耐えて見せる
そんな願いを神が聞き届けたのか、ブローチが光り輝き目の前が真っ白になった
ゆっくりと目を開けると、見覚えのある部屋にいた
暗く埃っぽい部屋に古い机とベッドがある
ベッドの下を覗くと、小さなトランクがあり中にはノートや数枚の着替えが入っていた
「男爵家の、私の部屋だ‥」
驚いていると、後ろからガチャガチャと鍵の音が聞こえ急いでトランクを隠す
「なんだ今日はちゃんと起きてるじゃない
できるならいつもそうしなさいよ
さっさとこれ食べて仕事しな、グズ!」
罵声を浴びせる女はアン
アランの世話係だが、ろくに世話もせず仕事の不満をいつもアランにぶつけていた
机と呼ぶには古くて汚いところにガチャンッ!!と雑にトレーを置かれコップの水が溢れる
アランは気にせずアンに声をかける
「ねえ、今は何年何月?!」
「は?ついに頭までイカれたの?
今は王国歴760年春の月よ。
今日は大事なお客様が来られる日なんだから、さっさと仕事しな!」
女はアランを睨みつけ、部屋を出て行った
足音が遠くなって体の力を抜く
「本当に‥過去に戻ってきたんだ‥
神様、ありがとうございます‥!」
アランは涙を流しながら喜んだ
硬いパンを食べながら、これから起こることを紙に書き出す
「すべての始まりは、あの男 ゼノン・アルハードと婚約発表したこと
それから公爵家に関する悪い噂が流れ、首都から追い出されるように領地に戻され、財政が傾き、そしてあの吹雪の日に‥!!」
今でも思い出す、あの氷のように冷たい身体を
「今回はそうはさせない」
4年間アランは従うフリをしながら、夜や空き時間を使い情報を集めていた
そんなある日酒場である噂を聞いた
「最近、王室は貴族の令息を何人も呼んでいるらしい
なんでも突然難しい試験を行なったらしい」
「俺は面接を受けたって噂を聞いたぞ?」
「貴族が面接ってなんだよ!
王子はまだ幼いし、侍従の追加か何かか?」
「さあな
ま、平民の俺たちには関係のない話だろ」
「‥城に集めれている貴族の令息?
すみません、どこの令息が呼ばれたとか他に何か知っていますか?」
顔が赤い男達に話しかける
「あ?なんだ坊主、お使いか?」
「そうなんです。
だけど最近、男爵様がピリピリしていて何か起こっているのかと思って」
「あー、あのサンチェス男爵家のことか?
坊主まだ小さいのに苦労してんだな」
「詳しいことはわからないが、えーと‥なんて名前だっけ?」
「お前酒飲みすぎて忘れたのか?
ローウェ伯爵家、ナンド子爵家、エルマ伯爵家と‥?
あー!あれだ、アルハード伯爵家だ!」
「!アルハード伯爵家も、ですか?
でも、確か御子息は領地に行かれたんじゃ?」
「それがなんでも、長男のアルマ様じゃなくて次男のゼノン様だけ呼ばれたらしい」
「へー、全員が呼ばれてるわけじゃないんだな」
「そういや坊主、サンチェス家といやー‥あ?坊主?どっかいったな」
「子供だから飽きたんだろ!ほっとこうぜ」
「なるほど、城に呼ばれる必要があるか
サンチェスに感謝する日が来るなんてね」
試験と面接をするのはわかった
あとはどうやって、アラン・サンチェスを売り込むか
悩むアランの元にアンがやってくる
「男爵様がお呼びよ」
「‥はい」
チャンスが向こうからやってきた
そのチャンスを掴み、ついに城に呼ばれた
「今からあるお方が来られる
ここで起こった事、話したことは他言無用だ」
「はい、かしこまりました」
誰の部屋かわからないが、調度品が並べられておりとても豪華な部屋だった
これから何が起こるのか、誰がくるのかわからず緊張感で手に汗が滲む
「待たせてすまない」
現れたのは国王陛下だった
驚いて止まってしまったが、すぐに立ち上がる
「!‥ル、ルべリアナ王家の太陽 サイラス陛下にアラン・サンチェスが拝謁いたします!」
サイラスはサプライズが成功したかのように、笑顔で笑っていた
「そう畏まる必要はない、少し話をするだけだ
紅茶は好きかね?」
「は、はい!」
差し出された紅茶を飲む
「今回行った試験と面接結果を見た
君は他の令息達と比べて良い結果だった。」
「ありがとうございます」
「さて、なぜこのような試験を行なったか説明しよう
次の年にある令嬢が爵位を継承する
亡き友人が残した大事な令嬢でね、その子の婚約者探しをしているのだ」
「‥それは、先日お亡くなりになったシルベスト公爵様の御息女のことですか」
先ほどとは違った緊張感を感じる
「その通り、亡き友人の娘であるミラ・シルベストだ
アラン・サンチェス公子には令嬢の婚約者になってほしい」
「!!」
「しかし、君ほどの逸材なら政務官になることもできる
それほどの実力があればすぐに活躍できるし、望む席も用意しよう」
「‥陛下、私には勿体無いお言葉でございます。
しかしどれほど良い待遇を提示されても、私はミラ様のそばにいたいのです」
「そなたの境遇について知っている上での提案だ。
それを断るほど、令嬢を選ぶ理由があるのか?」
「はい、陛下。
私はミラ様の側にいられるのならそれ以上の喜びはありません」
真っ直ぐと陛下を見つめる
「名誉や地位より、令嬢を選ぶか
アラン公子‥令嬢を、ミラをよろしく頼む」
アランが帰った後、ヘンバートンを連れ執務室に移動する
「陛下、良かったのですか?
評判の悪いサンチェス家、しかも次男で私生児を令嬢の婚約者にするなど。
僭越ながら令嬢のこれからを考えると、アルハード伯爵家の令息がよろしいのでは?」
ヘンバートンがお茶を注ぐ
「確かに、私生児を婿になど社交界ではいい笑い物だ。
本来であれば、アルハード伯爵の令息を選ぶのが正しいのだろうが‥」
先ほどのアランの言葉を思い出す
堂々とこれ以上ない出世の話を平気な顔で断り、ミラを選ぶとは‥
「爵位も地位も外聞も気にせず、たった1人を願う姿を見てしまったら応援せずにはいられないだろう?
それに私はこの選択で間違いないと思っている」
「それはなぜですか?」
「王族としての勘、と言っておこうか」
ははは!と楽しそうに笑うサイラスに不安そうな顔をするヘンバートン
「サンチェス男爵家に手紙を送っておけ
婚約発表前に余計なことをされると困るからな」
「かしこまりました」
帰りの馬車でアランは何度も頬をつねり夢じゃないか確認した
「痛い‥本当に、未来が変わったんだ
これで、ミラ様の側にいられる」
来年には貴女とやっと会える
爵位授与・婚約発表をした後、早々に帰ろうとするミラ様を慌てて追いかけた
あからさまに不満があります!という表情に驚いてしまって祝福の言葉しか伝えられなかったがそれでもまた次がある、それだけで今は満足だった
まだチャンスがある、側にいられるとこの5年間で掴んだ幸せを噛み締めていた
だから忘れていた
自分がどこにいるのか、今までどうやって暮らしてきたのか
「たかが私生児の分際で、最近調子に乗ってんな
前々から、お前の存在が気に入らねぇんだよ!!」
「ぐッ!!ごほッ!‥!」
椅子に縛り付けられて、暴行・暴言を受ける
最近のオルガは荒れており何かあれば、アランの元にやってきてはストレスを発散するように暴行・暴言を行う
こうなれば気が済むまでやめないから、いつも必死で耐えていた
私生児だと後ろ指さされようが、サンチェスという名前も爵位も、婚約者としての立場の為に全て必要だから
こちらからご挨拶したします
(申し訳ございません、ミラ様‥。
せっかく次の約束を頂いたのに‥こんな情けない姿お見せできませんね)
あちこちアザだらけ、擦り傷で血が滲む姿を見せたくなかった
お優しい貴女はきっと自分のことのように悲しみ、傷ついてしまう
適当に理由をつけて傷が癒えるのを待とう
真っ暗な部屋で今後のことを考えたら、扉の前が騒がしい
「‥?」
パキパキと甲高い音が響き、扉がゆっくりと開かれる
痛む体を必死に動かし光の方を見る
「随分と手酷くされたようね
立てる?」
まるで夢を見ているかのようだった
前もオルガや男爵から同じような扱いを受けていたし
どんな仕打ちを受けようが、貴女の側にいるためだと自分にいいきかせ耐えてきた
私生児だからと誰もが見て見ぬ振りをしたこの場所や自分にも慣れていた
なのに、なんの躊躇いもなく部屋に入り
手を伸ばすミラ様を、私は愛せずにはいられない
「はい、公爵様」
今回初めて触れた手は温かくて、涙が溢れた
どんな代償を支払ってもいい!
貴女が笑える未来を作れるなら、側で守る事ができるならどんなことにも耐えて見せる
そんな願いを神が聞き届けたのか、ブローチが光り輝き目の前が真っ白になった
ゆっくりと目を開けると、見覚えのある部屋にいた
暗く埃っぽい部屋に古い机とベッドがある
ベッドの下を覗くと、小さなトランクがあり中にはノートや数枚の着替えが入っていた
「男爵家の、私の部屋だ‥」
驚いていると、後ろからガチャガチャと鍵の音が聞こえ急いでトランクを隠す
「なんだ今日はちゃんと起きてるじゃない
できるならいつもそうしなさいよ
さっさとこれ食べて仕事しな、グズ!」
罵声を浴びせる女はアン
アランの世話係だが、ろくに世話もせず仕事の不満をいつもアランにぶつけていた
机と呼ぶには古くて汚いところにガチャンッ!!と雑にトレーを置かれコップの水が溢れる
アランは気にせずアンに声をかける
「ねえ、今は何年何月?!」
「は?ついに頭までイカれたの?
今は王国歴760年春の月よ。
今日は大事なお客様が来られる日なんだから、さっさと仕事しな!」
女はアランを睨みつけ、部屋を出て行った
足音が遠くなって体の力を抜く
「本当に‥過去に戻ってきたんだ‥
神様、ありがとうございます‥!」
アランは涙を流しながら喜んだ
硬いパンを食べながら、これから起こることを紙に書き出す
「すべての始まりは、あの男 ゼノン・アルハードと婚約発表したこと
それから公爵家に関する悪い噂が流れ、首都から追い出されるように領地に戻され、財政が傾き、そしてあの吹雪の日に‥!!」
今でも思い出す、あの氷のように冷たい身体を
「今回はそうはさせない」
4年間アランは従うフリをしながら、夜や空き時間を使い情報を集めていた
そんなある日酒場である噂を聞いた
「最近、王室は貴族の令息を何人も呼んでいるらしい
なんでも突然難しい試験を行なったらしい」
「俺は面接を受けたって噂を聞いたぞ?」
「貴族が面接ってなんだよ!
王子はまだ幼いし、侍従の追加か何かか?」
「さあな
ま、平民の俺たちには関係のない話だろ」
「‥城に集めれている貴族の令息?
すみません、どこの令息が呼ばれたとか他に何か知っていますか?」
顔が赤い男達に話しかける
「あ?なんだ坊主、お使いか?」
「そうなんです。
だけど最近、男爵様がピリピリしていて何か起こっているのかと思って」
「あー、あのサンチェス男爵家のことか?
坊主まだ小さいのに苦労してんだな」
「詳しいことはわからないが、えーと‥なんて名前だっけ?」
「お前酒飲みすぎて忘れたのか?
ローウェ伯爵家、ナンド子爵家、エルマ伯爵家と‥?
あー!あれだ、アルハード伯爵家だ!」
「!アルハード伯爵家も、ですか?
でも、確か御子息は領地に行かれたんじゃ?」
「それがなんでも、長男のアルマ様じゃなくて次男のゼノン様だけ呼ばれたらしい」
「へー、全員が呼ばれてるわけじゃないんだな」
「そういや坊主、サンチェス家といやー‥あ?坊主?どっかいったな」
「子供だから飽きたんだろ!ほっとこうぜ」
「なるほど、城に呼ばれる必要があるか
サンチェスに感謝する日が来るなんてね」
試験と面接をするのはわかった
あとはどうやって、アラン・サンチェスを売り込むか
悩むアランの元にアンがやってくる
「男爵様がお呼びよ」
「‥はい」
チャンスが向こうからやってきた
そのチャンスを掴み、ついに城に呼ばれた
「今からあるお方が来られる
ここで起こった事、話したことは他言無用だ」
「はい、かしこまりました」
誰の部屋かわからないが、調度品が並べられておりとても豪華な部屋だった
これから何が起こるのか、誰がくるのかわからず緊張感で手に汗が滲む
「待たせてすまない」
現れたのは国王陛下だった
驚いて止まってしまったが、すぐに立ち上がる
「!‥ル、ルべリアナ王家の太陽 サイラス陛下にアラン・サンチェスが拝謁いたします!」
サイラスはサプライズが成功したかのように、笑顔で笑っていた
「そう畏まる必要はない、少し話をするだけだ
紅茶は好きかね?」
「は、はい!」
差し出された紅茶を飲む
「今回行った試験と面接結果を見た
君は他の令息達と比べて良い結果だった。」
「ありがとうございます」
「さて、なぜこのような試験を行なったか説明しよう
次の年にある令嬢が爵位を継承する
亡き友人が残した大事な令嬢でね、その子の婚約者探しをしているのだ」
「‥それは、先日お亡くなりになったシルベスト公爵様の御息女のことですか」
先ほどとは違った緊張感を感じる
「その通り、亡き友人の娘であるミラ・シルベストだ
アラン・サンチェス公子には令嬢の婚約者になってほしい」
「!!」
「しかし、君ほどの逸材なら政務官になることもできる
それほどの実力があればすぐに活躍できるし、望む席も用意しよう」
「‥陛下、私には勿体無いお言葉でございます。
しかしどれほど良い待遇を提示されても、私はミラ様のそばにいたいのです」
「そなたの境遇について知っている上での提案だ。
それを断るほど、令嬢を選ぶ理由があるのか?」
「はい、陛下。
私はミラ様の側にいられるのならそれ以上の喜びはありません」
真っ直ぐと陛下を見つめる
「名誉や地位より、令嬢を選ぶか
アラン公子‥令嬢を、ミラをよろしく頼む」
アランが帰った後、ヘンバートンを連れ執務室に移動する
「陛下、良かったのですか?
評判の悪いサンチェス家、しかも次男で私生児を令嬢の婚約者にするなど。
僭越ながら令嬢のこれからを考えると、アルハード伯爵家の令息がよろしいのでは?」
ヘンバートンがお茶を注ぐ
「確かに、私生児を婿になど社交界ではいい笑い物だ。
本来であれば、アルハード伯爵の令息を選ぶのが正しいのだろうが‥」
先ほどのアランの言葉を思い出す
堂々とこれ以上ない出世の話を平気な顔で断り、ミラを選ぶとは‥
「爵位も地位も外聞も気にせず、たった1人を願う姿を見てしまったら応援せずにはいられないだろう?
それに私はこの選択で間違いないと思っている」
「それはなぜですか?」
「王族としての勘、と言っておこうか」
ははは!と楽しそうに笑うサイラスに不安そうな顔をするヘンバートン
「サンチェス男爵家に手紙を送っておけ
婚約発表前に余計なことをされると困るからな」
「かしこまりました」
帰りの馬車でアランは何度も頬をつねり夢じゃないか確認した
「痛い‥本当に、未来が変わったんだ
これで、ミラ様の側にいられる」
来年には貴女とやっと会える
爵位授与・婚約発表をした後、早々に帰ろうとするミラ様を慌てて追いかけた
あからさまに不満があります!という表情に驚いてしまって祝福の言葉しか伝えられなかったがそれでもまた次がある、それだけで今は満足だった
まだチャンスがある、側にいられるとこの5年間で掴んだ幸せを噛み締めていた
だから忘れていた
自分がどこにいるのか、今までどうやって暮らしてきたのか
「たかが私生児の分際で、最近調子に乗ってんな
前々から、お前の存在が気に入らねぇんだよ!!」
「ぐッ!!ごほッ!‥!」
椅子に縛り付けられて、暴行・暴言を受ける
最近のオルガは荒れており何かあれば、アランの元にやってきてはストレスを発散するように暴行・暴言を行う
こうなれば気が済むまでやめないから、いつも必死で耐えていた
私生児だと後ろ指さされようが、サンチェスという名前も爵位も、婚約者としての立場の為に全て必要だから
こちらからご挨拶したします
(申し訳ございません、ミラ様‥。
せっかく次の約束を頂いたのに‥こんな情けない姿お見せできませんね)
あちこちアザだらけ、擦り傷で血が滲む姿を見せたくなかった
お優しい貴女はきっと自分のことのように悲しみ、傷ついてしまう
適当に理由をつけて傷が癒えるのを待とう
真っ暗な部屋で今後のことを考えたら、扉の前が騒がしい
「‥?」
パキパキと甲高い音が響き、扉がゆっくりと開かれる
痛む体を必死に動かし光の方を見る
「随分と手酷くされたようね
立てる?」
まるで夢を見ているかのようだった
前もオルガや男爵から同じような扱いを受けていたし
どんな仕打ちを受けようが、貴女の側にいるためだと自分にいいきかせ耐えてきた
私生児だからと誰もが見て見ぬ振りをしたこの場所や自分にも慣れていた
なのに、なんの躊躇いもなく部屋に入り
手を伸ばすミラ様を、私は愛せずにはいられない
「はい、公爵様」
今回初めて触れた手は温かくて、涙が溢れた
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
婚約者の番
ありがとうございました。さようなら
恋愛
私の婚約者は、獅子の獣人だ。
大切にされる日々を過ごして、私はある日1番恐れていた事が起こってしまった。
「彼を譲ってくれない?」
とうとう彼の番が現れてしまった。
冷徹公爵の誤解された花嫁
柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。
冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。
一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。
【書籍化決定】憂鬱なお茶会〜殿下、お茶会を止めて番探しをされては?え?義務?彼女は自分が殿下の番であることを知らない。溺愛まであと半年〜
降魔 鬼灯
恋愛
コミカライズ化決定しました。
ユリアンナは王太子ルードヴィッヒの婚約者。
幼い頃は仲良しの2人だったのに、最近では全く会話がない。
月一度の砂時計で時間を計られた義務の様なお茶会もルードヴィッヒはこちらを睨みつけるだけで、なんの会話もない。
お茶会が終わったあとに義務的に届く手紙や花束。義務的に届くドレスやアクセサリー。
しまいには「ずっと番と一緒にいたい」なんて言葉も聞いてしまって。
よし分かった、もう無理、婚約破棄しよう!
誤解から婚約破棄を申し出て自制していた番を怒らせ、執着溺愛のブーメランを食らうユリアンナの運命は?
全十話。一日2回更新
7月31日完結予定
うっかり結婚を承諾したら……。
翠月るるな
恋愛
「結婚しようよ」
なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。
相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。
白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。
実際は思った感じではなくて──?
一番悪いのは誰
jun
恋愛
結婚式翌日から屋敷に帰れなかったファビオ。
ようやく帰れたのは三か月後。
愛する妻のローラにやっと会えると早る気持ちを抑えて家路を急いだ。
出迎えないローラを探そうとすると、執事が言った、
「ローラ様は先日亡くなられました」と。
何故ローラは死んだのは、帰れなかったファビオのせいなのか、それとも・・・
婚約者の様子がおかしいので尾行したら、隠し妻と子供がいました
Kouei
恋愛
婚約者の様子がおかしい…
ご両親が事故で亡くなったばかりだと分かっているけれど…何かがおかしいわ。
忌明けを過ぎて…もう2か月近く会っていないし。
だから私は婚約者を尾行した。
するとそこで目にしたのは、婚約者そっくりの小さな男の子と美しい女性と一緒にいる彼の姿だった。
まさかっ 隠し妻と子供がいたなんて!!!
※誤字脱字報告ありがとうございます。
※この作品は、他サイトにも投稿しています。
お兄様の指輪が壊れたら、溺愛が始まりまして
みこと。
恋愛
お兄様は女王陛下からいただいた指輪を、ずっと大切にしている。
きっと苦しい片恋をなさっているお兄様。
私はただ、お兄様の家に引き取られただけの存在。血の繋がってない妹。
だから、早々に屋敷を出なくては。私がお兄様の恋路を邪魔するわけにはいかないの。私の想いは、ずっと秘めて生きていく──。
なのに、ある日、お兄様の指輪が壊れて?
全7話、ご都合主義のハピエンです! 楽しんでいただけると嬉しいです!
※「小説家になろう」様にも掲載しています。
竜帝に捨てられ病気で死んで転生したのに、生まれ変わっても竜帝に気に入られそうです
みゅー
恋愛
シーディは前世の記憶を持っていた。前世では奉公に出された家で竜帝に気に入られ寵姫となるが、竜帝は豪族と婚約すると噂され同時にシーディの部屋へ通うことが減っていった。そんな時に病気になり、シーディは後宮を出ると一人寂しく息を引き取った。
時は流れ、シーディはある村外れの貧しいながらも優しい両親の元に生まれ変わっていた。そんなある日村に竜帝が訪れ、竜帝に見つかるがシーディの生まれ変わりだと気づかれずにすむ。
数日後、運命の乙女を探すためにの同じ年、同じ日に生まれた数人の乙女たちが後宮に召集され、シーディも後宮に呼ばれてしまう。
自分が運命の乙女ではないとわかっているシーディは、とにかく何事もなく村へ帰ることだけを目標に過ごすが……。
はたして本当にシーディは運命の乙女ではないのか、今度の人生で幸せをつかむことができるのか。
短編:竜帝の花嫁 誰にも愛されずに死んだと思ってたのに、生まれ変わったら溺愛されてました
を長編にしたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる